親知らず体験を募集したところ、とても多くの投稿が集まった。
投稿をしてくれた皆様、ありがとうございました。やはり親知らずは語るものだったのだ。
そんな痛おもしろい(キモかわいい的な造語)物語を紹介します。
自分の痛さを俯瞰したかのような、達観した言葉をお楽しみください。
無粋な注
以下はあくまで個人の経験をおもしろく書いたものです。親知らずについて不安があったら当ページに書いてあることで判断せず、歯科医に相談して下さい。
横向きの親不知を粉砕して取り出す手術で、笑気麻酔を使ったのですが、効き終わりにすごく気分が愉快になり、手術室でひとり歌を歌っていたらしいです。たぶん頭脳警察の「落ち葉のささやき」を歌った気がします。
(みなこ)
笑気ガスで笑うのもいいし、そこでの選曲が頭脳警察だったのが最高です。
就業時間中に歯医者に行った友人が短時間で、何故かバナナを持って戻ってきました。理由を尋ねたら「親知らずを抜くのにお腹が空いていると後で辛いからバナナを食べて少ししてから再来院してください」と歯医者さんにバナナを渡されたそうです。
件の友人は言われた通り粛々とバナナを食べて歯医者に向かい無事抜歯されて戻ってきました。他人事なのに歯医者に渡されたバナナが強烈で20年以上前の出来事なのに記憶にあります。
(エムール)
歯医者にバナナが常備されてるってことですよね
右下奥の親知らずが横向きに生えており、いつもの歯医者では抜けないため、大学病院に向けての紹介状を書いてもらい、封筒の敬称「御侍史」を眺めたまま3年が経ちました。
(奇妙なリス)
御侍史は「おんじし」と読むそうです。医師への敬称。紹介状を3年寝かすバンカラさ。
18の時に1本、20代に3本抜きました。個人的には麻酔をして行う抜歯はさほど怖くないのですが、その後の抜糸の方が嫌いです。
18の時には抜糸が思いのほか痛かったのがショックで車を歯医者の看板にぶつけてしまいました。そちらの修理費用が痛手でした。
(たろ)
歯科医は患者だからといって修理費を負けてくれたりはしないんですね。
親不知、1本だけ抜きました。
親不知に不具合が生じたためではなく、親不知のとなりの奥歯が虫歯になり、抜かざるを得なくなってしまったためで、親不知をいったん抜いて虫歯跡に「移植」するという大ワザを歯科医に提案されました。
虫歯と問題のない親不知を2本抜くのに1時間以上かかり、やっと抜いたと思ったら、間髪を入れず虫歯後に身も蓋もなく親不知を差し込むという仰天療法でしたが、15年以上経過したいまも「自前」の奥歯は健在です(ちなみにじぶんの歯の移植は保険適応)。
(ロビン)
穴に差し込むだけで移植できるって心霊手術みたい!
「じゃあ抜きますねー」って言われた時に、歯医者でありがちなオルゴールBGMで、SMAPのセロリのイントロが流れてて、「はいおわりー」って言われた時にまだサビだったんですよ。どんだけ素直に生えていたのか、むしろ抜く必要があったんでしょうか、私の親知らず
(まりー)
タンタン、タンタンってイントロと ♪かんばってみいるうよ~の間で終わり。
9月末に横向き埋没の親知らずを大学病院で抜きました。手術は10分程度で終わったのですが、詰所にいる他の先生のガヤが丸聞こえで「3分で終わるっしょあんなの」とか言ってました
(ゆず次郎)
医師の会話は思いのほか聞いてます。
歯科大学病院で親不知を抜いた際、隣の診察台にいた男性がその大学の学生、抜歯を行うのが同級生のようでした。
「上下全部いく?」「旅行いくからやっちゃって!」「オケ!んじゃいくよ~」みたいなノリで始まり、「どう?」「全部オケ!」から段々と問いかけが減り「あれ…」や「なんか堅い…」という独り言が増え、「ごめん、トンカチ使う」「大丈夫?」になり、答える方も「ちとキツくなってきた…」「ヤバげ…」と声が小さくなり、通りかかった先輩らしき人が「これは厄介だわ、がんばれ~!」と声をかけ(助けない)、最終的に教授のような方と交代していました。
元気いっぱいだった若者がみるみる弱っていくので怖かったですが、私の親不知は手慣れた女医さんがトンカチで叩き割り「あらよっ!」と抜いてくれました。
(pris)
こちらも医師の会話。目を閉じてるぶん、よく聞こえます。
全身麻酔で抜歯し、粉々に砕かれた親不知をもらいました。2歳の娘がマラカスのようにシャカシャカ振ってとても楽しそうにしていました。
(おまんじゅう)
これでサンバに目覚めたりすると最高ですね。「きっかけは父の親知らずでした…」と言ってほしい。
最近、歯医者の前を歩いていたら歯医者から走って出てくる友人に会い、話を聞くと「親知らずを抜く手術だったが、麻酔を刺すのが痛く、逃げてきた」と言われました。お金は払ったのでしょうか
(K2)
まんがか!
5年以上、4本とも奥歯として働いています。引越しなどで歯医者を変えると「親知らず、全員しっかり奥歯のフリしてますね」と褒められ、見逃してもらってます。
(固ゆでのゆっこ)
そういうのあるの?
左下の1本を残して30代に突入。痛みが出てきたので抜くことにしたものの、いつの間にやら歯根が肥大&ねじれ。しかもレントゲンに映らない方向だったため先生も予想外の大苦戦。
1時間ほど格闘したのちようやく抜歯成功すると、いつも無表情の先生が見たことないような笑顔で「抜けたぁ!」と子供みたいに喜ぶので、「よかったですね」と他人事みたいに返してしまいました。
(井上菜っぱ)
先生も嬉しいものなんですね。
当時勤めていた職場の隣に歯医者があり通っていました。
ある日親不知を抜いている途中、これ以上は抜けないのでタクシーで大学病院に行ってくれと言われ、血が出てるのに綿を咥えさせられてタクシーで大学病院に行きました。
紹介状を書いてもらい急患のはずだったのに待合室に座らされしばし待たされました。親不知はブジ抜けましたがその歯医者には2度と行きません。
(とりてば)
紹介状を書いてもらうタイミングが遅い!
左上の親不知を抜いた時の事。虫歯ではあったものの真っ直ぐ生えていたので簡単だから、と新人の担当になった。
ベテランの先生が麻酔の効きを確認するためにいじったら…。神経(?)がちぎれるプチッという衝撃と共に抜歯終了。それに気づいた新人の「あ~!先生、僕の仕事取ったぁ!」という叫び。よっぽど抜いてみたかったんだなぁ。
(いあり)
ベテラン先生の胸をパタパタ叩いている姿を想像しました。
4本すべてを同じ歯医者さんで抜いたのですが、その後その歯医者さんで検診を受けていた時、「右下の親知らずが生えかけてきています。」と言われました。「いや、ここで4本全部抜いてもらったんですが…。」と言ってもう一回よく見てもらったら、「親知らずが抜かれて空いたスペースに骨が顔を出している。」と言われました。
(結実の日)
空席のままだったんですね。
時期をずらして4本抜いてますが、そのうち1本は根っこが外側を向いて、あたかも“まいっちんぐマチコ先生”の片足のようでした。その様子を友達に伝える際、「(根っこが)ルンになってた」と言ったらそのフレーズをいたく気に入ってくれて、それ以降何かが1本だけ外壁に向いてる様子を指す時「ルンになってる」を使ってくれました。
(ニャン)
まいっちんぐマチコ先生 で画像検索するともう歯の根にしか見えません。
20年ほど前、左上の親知らずが痛み出しました。休日診療の歯科医でレントゲンを撮ったら親知らずが鼻の奥の上顎洞まで貫通していて、「抜くと口と鼻がつながるけど抗生物質飲んでりゃいいから」と言われ、ビビリながらも抜かれたら未体験の世界が。
鼻から息を吸うと冷たい空気が親知らずワームホールを通じて口の中に広がるのです。その逆もしかりで、味噌汁のワカメが鼻に行ったら厄介だなと心配しましたが、しばらくしたら肉が、次に骨が成長してワームホールは閉じてしまいました。
(ぐぅ)
そんなショートカットが!
抜いた親不知をかわいいケースに入れて持ち帰らせてもらった話を聞いていたので、「抜けた歯どうします?」と聞かれて「下さい!」と言ったらティッシュに包んだ血まみれの歯を診療台に寝たままの胸元に渡されてちょっと違うなと思いました。
(デンキ)
胸元にいろいろ置かれますよね。