世界第2位のビットコインマイニングハブであるカザフスタンのネット遮断が原因で全世界マイナー推定15%消失、さらなる混乱へ

GIGAZINE
2022年01月07日 13時32分
メモ



エネルギー価格値上げに対する抗議が暴動と化したカザフスタンは、アメリカに次ぐ世界第2位のビットコインマイニングハブでもあるのですが、全土で通信遮断が行われたことで、大きな影響が出ています。

Kazakhstan bitcoin mining shuts down amid fatal protests
https://www.cnbc.com/2022/01/06/kazakhstan-bitcoin-mining-shuts-down-amid-fatal-protests.html

Kazakhstan internet shutdown deals blow to global bitcoin mining operation | Kazakhstan | The Guardian
https://www.theguardian.com/world/2022/jan/06/kazakhstan-bitcoin-internet-shutdown

Bitcoin network power slumps as Kazakhstan crackdown hits crypto miners | Reuters
https://www.reuters.com/markets/europe/bitcoin-network-power-slumps-kazakhstan-crackdown-hits-crypto-miners-2022-01-06/

ビットコインのマイニングといえば、かつては中国が最有力で、ピーク時にはマイニングハブの7割が中国に存在しました。しかし、2021年5月に政府が「カーボンニュートラル」のためにマイニングを取り締まる方針であることを表明すると、海外へ移転するマイニングハブが現れ、カザフスタンはその受け入れ先の1つとなりました。

ケンブリッジ大学が公開しているビットコインマイニングマップでは、マイニング能力を示す「ハッシュレート」の平均月間シェアを見ることができます。

2021年6月時点のデータだと1位が中国(34.25%)、2位がアメリカ(21.81%)、3位がロシア(8.9%)で、カザフスタンは4位(8.8%)。


しかし、中国の数字が0.0%となった2021年7月は1位・アメリカ(35.12%)、2位・カザフスタン(13.79%)、3位・ロシア(11.9%)に。さらに、2021年8月には1位・アメリカ(35.4%)、2位・カザフスタン(18.1%)、3位・(11.23%)とさらに数字を伸ばしました。


今回の通信遮断でカザフスタンのマイニングハブは大きな打撃を受け、ハッシュレートは推定で15%ほど下がったとのこと。カザフスタンでマイニングファームを運営しているというDidar(@didar_bekbau)氏は「ネットなしにマイニングはできません」とツイートしています。

Yes, no internet, so no mining

— Didar (@didar_bekbau)


ネットトラフィックの状態を見られるCloudflare Radarによれば、カザフスタンのネットは協定世界時で6日11時ごろにわずかに回復した様子が見られるものの、2時間程度で再びほぼ遮断状態に陥っていることがわかります。

Kazakhstan Data | Cloudflare Radar
https://radar.cloudflare.com/kz


なお、デモは鎮圧に治安部隊が出動し、デモ参加者数十名が死亡し治安部隊にも犠牲者が出る事態。カザフスタンのトカエフ大統領から要請を受けて派遣された、CSTOの部隊が鎮圧支援に乗り出しており、さらなる混乱が予想されます。

CNN.co.jp : デモ参加者数十人死亡、ロシア軍事同盟は鎮圧支援を開始 カザフスタン – (1/2)
https://www.cnn.co.jp/world/35181768.html

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