ドッキングステーションは、PCのインターフェイスを増強するための拡張デバイスである。USBポートはもちろん、映像出力や充電が行なえるDisplayPort/USB PD(Power Delivery)対応のType-Cポート、さらには有線LANやSDカードスロットなど、様々な規格の端子を多数搭載しているのが特徴だ。PC側とはUSBもしくはThunderboltのケーブル1本で接続される。
ドッキングステーションは大きく分けて、主にデスク上で使う据え置き型と、より小型・軽量で別途電源が不要なバスパワー型に大別できる。据え置き型は、10基以上の端子を備えるものや、マルチディスプレイ出力に対応するなど、多くの周辺機器を接続するのに向く。一方で、気軽に扱えるバスパワー型は、不足しがちなノートPCのインターフェイスを補うのに適しており、一緒に持ち歩くことも可能だ。
また、ドッキングステーションの大きなメリットとして、周辺機器の接続/切断をまとめて行なえる、という点が挙げられる。周辺機器をすべてドッキングステーションに接続しておけば、PC本体と繋いでいるケーブル1本を抜き挿しするだけで、すべてのデバイスを一度に着脱できるわけだ。ノートPCを頻繁に持ち出す使い方をするなら、この利点は大いに魅力的だろう。
ドッキングステーションの購入を検討するにあたっては、ホストのインターフェイスも必ず確認しておきたい。同じUSB Type-C形状のポートでも、USB 3.0/3.1やThunderbolt 3/4などと、異なる規格が混在しているからだ。
基本的にPC側と同じ規格のものを選ぶのが良いが、将来を見据えて新しい規格のものを選ぶのもありだ。USBとThunderbolt 3/4はそれぞれ互換性を有している。ただし、稀に相性が出て上手く動作しない場合や、帯域不足で一部ポートが使えないといったことがあるので注意したい。
最近はThunderbolt 4搭載のドッキングステーションが増えてきているので、対応ポートがあれば、最新かつ高速な環境を構築することも可能である。
なお、USBの世代の表記やThunderboltとの違いについては以下の記事に詳しく書かれているので、そちらもご参照いただきたい。
- 【Thunderbolt 4】2万円台で買える手頃な最新ドックAnker PowerExpand 5-in-1 Thunderbolt 4 Mini Dock
- 【Thunderbolt 4】合計12基の多機能ポート構成が魅力Anker PowerExpand Elite 12-in-1 Thunderbolt 4 Dock
- 【Thunderbolt 4】HDMIを合わせて3画面出力をサポートBelkin CONNECT Pro Thunderbolt 4 ドック
- 【USB 3.0】ノートPCのスタンドにもなるType-CドックBelkin CONNECT USB-C 11-in-1 マルチポートドック
- 【Thunderbolt 4】TB 4×3&USB×1のシンプル構成OWC Thunderbolt Hub
- 【Thunderbolt 4】RGB LED機能付きのゲーマー向けドックRazer Thunderbolt 4 Dock Chroma
- 【USB 3.0】DVI-Iを備えD-Sub変換も可能WAVLINK USB 3.0 Universal Dual Display Docking Station
- 【Thunderbolt 3】LEDによるライトアップ機能を搭載Western Digital WD_BLACK D50 Game Dock
- 【USB 3.0】手軽に使えるバスパワー型エレコム DST-C17SV/EC
- 【USB 3.1】電圧/電流チェッカー付きの異色のドックサンワサプライ USB-DKM1
【Thunderbolt 4】2万円台で買える手頃な最新ドックAnker PowerExpand 5-in-1 Thunderbolt 4 Mini Dock
Thunderbolt 4端子を4基(うち1基はPCとの接続用)を備える製品。Thunderbolt 4ポートは最大40Gbpsの高速なデータ転送が行なえるほか、ディスプレイ1台に対して最大8K/30Hz、2台には最大4K/60Hzの映像出力も可能。ほかにUSB 3.1(Type-A)端子も1ポート搭載している。
【Thunderbolt 4】合計12基の多機能ポート構成が魅力Anker PowerExpand Elite 12-in-1 Thunderbolt 4 Dock
Thunderbolt 4を始め、USB 3.1やHDMI、有線LAN、SDカードなど、計12基もの豊富な端子を搭載するドッキングステーション。USB 3.1 Type-Cポートは20Wまでの電力を供給でき、スマホのフルスピード充電が可能。また、Thunderbolt 4とHDMIからの映像出力により、最大3台までのマルチディスプレイ環境を構築できる。
【Thunderbolt 4】HDMIを合わせて3画面出力をサポートBelkin CONNECT Pro Thunderbolt 4 ドック
Thunderbolt 4ポートと2基のHDMI端子により、同時に最大3台までのディスプレイに映像を出力できる製品。Thunderbolt 4によるUSB PD 90W出力が行なえる。USB Type-Cが1基、USB Type-Aが4基あるほか、SDカードスロット、オーディオ入出力など、計12基にもおよぶ多くのインターフェイスを備えており、多機能。
【USB 3.0】ノートPCのスタンドにもなるType-CドックBelkin CONNECT USB-C 11-in-1 マルチポートドック
ノートPCのスタンドとしても活用でき、スマートに使えるドッキングステーション。最大100Wまで給電できるUSB PD対応のUSB 3.0 Type-Cポートを搭載する。豊富な映像端子を備えているのが特徴で、デュアルディスプレイ環境でフルHD/60Hz、トリプルディスプレイ環境でHD/60Hzの出力が可能だ。
【Thunderbolt 4】TB 4×3&USB×1のシンプル構成OWC Thunderbolt Hub
3系統の独立したデイジーチェーンを構築できるThunderbolt 4ハブを搭載する。HDD/SSD外付けストレージなどのThunderbolt対応デバイスのほか、最大2台までのディスプレイを接続可能。ディスプレイ1台では最大8K/30Hz、2台では最大4K/60Hzでの映像出力を行なえる。
【Thunderbolt 4】RGB LED機能付きのゲーマー向けドックRazer Thunderbolt 4 Dock Chroma
ゲーミングデバイスの名門、RazerのThunderbolt 4対応ドッキングステーション。USB PDによる90Wまでのパススルー充電に対応しており、ノートPCを充電しつつほかのデバイスも問題なく使用できる。Razerらしく、1,680万色のLEDライティング機能「RAZER CHROMA RGB」を搭載しているのが特徴だ。
【USB 3.0】DVI-Iを備えD-Sub変換も可能WAVLINK USB 3.0 Universal Dual Display Docking Station
DVI-I端子を搭載しているのが特徴の製品。古めのディスプレイをDVI接続でサブディスプレイとして使いたい、などといった場合にうってつけだ。付属のミニD-Sub15ピン変換アダプタを使うこともできる。またHDMIも搭載しており、併せて2台のディスプレイに最大2K/60Hz出力を行なえる。比較的安価に購入できるのがありがたいところだ。
【Thunderbolt 3】LEDによるライトアップ機能を搭載Western Digital WD_BLACK D50 Game Dock
ゲーミング向けを謳うThunderbolt 3対応のドッキングステーション。アップストリーム側のThunderbolt 3接続は、最大87WまでのUSB PD充電に対応している。また、専用ユーティリティ「WD_BLACK Dashboard」により、LEDライティングの制御などを行なえる。
【USB 3.0】手軽に使えるバスパワー型エレコム DST-C17SV/EC
重さたったの50.5gと持ち運びが容易な、小型・軽量でバスパワー駆動のドッキングステーション。3基のUSBポートに加えてHDMIやLANも備えており、モバイルノートのインターフェイスの少なさを補うには十分な端子を搭載している。5,000円を切る価格も魅力の1つだ。
【USB 3.1】電圧/電流チェッカー付きの異色のドックサンワサプライ USB-DKM1
比較的コンパクトなUSB 3.1 Type-C接続のドッキングステーション。バスパワーで動作するが、別途PDアダプタを用意すれば、最大100Wまでの電力供給に対応する。電圧/電流チェッカーを搭載しており、バスパワー動作時は接続している周辺機器の総消費電力量を、PDアダプタ使用時にはPCへの電力供給量を表示できる。
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