家にマスクが余っている。
一度つけてみたものの、色や大きさが合わなかったマスクたちだ。
毎回調整したりアジャスターを買ったりしたくはない面倒臭がりなもので、使わないマスクは部屋の隅に追いやられている。
しかし、買ったのに使わないのは気が引けてきた。捨てるのはさらに気が引ける。
このマスクで何かできないかと思い、服を作ってみることにしたのだ。
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ピンクの不織布マスク
ピンク色のマスクは顔の血色がよく見えるとのことで、私の職場で流行っている。
それに便乗して買ってみたもののサイズを間違えてしまったのだ。それにつけてみたら自分の顔色にピンクがどうも似合わない。見慣れてないからだと思ったけど、数日後にもう一回つけたときに悟った。
そんなわけで、別のマスクを買ったのでこのマスクのやり場に困ってしまった。そこで服にしようと思い立ったのだ。
マスクで服を作るなら、マスクの特徴を活かしたい。
よく見ると、マスクは特徴的な形をしていることに改めて気づく。
ジャバラのように折りたたまれた部分は、広げると鼻と口を覆うドーム状になる。さらに鼻の部分にはワイヤーが入っていて、曲げると形状が維持できる。耳にかけるためのゴムは伸縮する部位に役立ちそうだ。
マスクには普通の布にはないポイントが既にいっぱいある。これはどんな服が作れるか楽しみだ!
ぼんぼりがかわいい
まずはおもむろにマスクをつなげてみた。
これを筒状にして、
広げると、かわいい!!
このぼんぼりをいっぱい作って繋げ、ぽこぽこしたぼんぼり袖を作ったらいいんじゃないか。
ワイヤーのおかげで、普通の布なら形を保つのに苦労する丸みも保てる。
いろんな色のぼんぼりがあったらもっといいな。
ぼんぼり同士は耳にかけるゴムの部分をお互い縫いとめてつなげよう。
マスクがこんなにかわいいと思わなかったよ。
マスクの服を作ろう
さっそく袖にするためのぼんぼりを左右3つずつ、合計6個作った。
さらにぼんぼり同士を縫い止め、肩の部分には3枚のマスクをつなげた。
ここまでで30枚のマスクを使用。残り20枚。
肩の部分のマスクはジャバラを片方ばらして幅を調整した。
次にマスクをつなげて身頃と襟をつけてみた。
これを試しに着てみたら背中の辺りがダボついてしまった。面積を増やしすぎたのだ。
体にフィットさせるには、マスクを縫って繋げるより、ゴムの伸縮を利用した方がいいなと気づく。
改良して、前も後ろもゴムを縫いとめてレースアップにした。
次にマスク7枚で大きなぼんぼりを作った。
しかしぼんぼりは大きすぎると形が保ちにくいとわかった。4枚くらいがちょうど良い。
さらに8枚のマスクを身頃につけてピラピラさせれば、完成ー!
マスクの服を着てみよう
ぼんぼり袖を膨らませてから腕を通す。
ゴムが伸びるので着やすいし、フィット感もある。
肩にも膨らみが出ていてパフスリーブのようになっている。予想以上のジャストサイズで嬉しい。
考えてみれば、マスクは鼻や頬や顎の複雑な凹凸にフィットするのだから、肩なんぞお易安い御用なのだろう。
マスクは沿い上手だな。
遠目にみてもちゃんとブラウスになってる。シルエットもよくできた。
次は首のぼんぼりをつけてみよう。
マスクは鼻と口を覆ってても息苦しくないのに、この状態なんか息苦しい。圧ってやつかな。
首周りがガサつくけどあったかい。
伸縮するゴムのおかげで関節も動かしやすいし、着てるストレスはガサつきで3ぐらいだ。
日々お世話になっているマスクを使って、簡単に独特なシルエットの服ができることに驚いた。
マスクの可能性、すごい!顔につけるだけじゃない!
ぼんぼりの使い方いろいろ
マスクでできたぼんぼりがとてもかわいいので、もっといい使い方ができないか探してみることにした。
まずはぼんぼりをただ飾ってみる。
部屋が桜まつり開催中になって元気が出る!白いマスクならクラゲに見えそうだ。
お昼に見るぼんぼりもいいけど、本領発揮するのはやっぱり夜だと思う。
夜、ライトにぼんぼりをかぶせてみた。
昔話に出てくる行燈のようだ。不織布の透けた光が柔らかくて落ち着く。ちょうどいいぼんやり具合。
活気が出るかなと思って、祭って書いてみた。
でも、ちょっとだけ祭りの雰囲気があるな、何がそうさせるのかな、と思って考えてたけど「祭」って書いてあるからだと思った。
「祭」っていう字がかなり祭りっぽいんだ。
日常的に使いたいくらいかわいいのだが、電球とマスクが近すぎて知らない間に燃えていそうで怖い。
電球ってちょっとの間でも信じられないくらい熱くなるし、線香花火の先っぽみたいにいつか震えだしてジジジ〜っていいながら火花飛ばすんじゃないかと思っている。
もっとおおきなぼんぼりがあればいいな。
かまくらぼんぼりを作ろう
ぼんぼりは漢字で「雪洞」と書くと予測変換で知った。便利な時代である。雪の洞窟の中に明かりが灯ってぼんやり光っている様子が想像できる。いい名前だ。
文字通り雪の洞窟=かまくらのような大きなぼんぼりを作ることにした。
服の時に作った7枚の大きなぼんぼりを土台に、マスクを23枚繋ぎ合わせてできた!
かまくら風に1箇所穴を開けてある。
しかし形はなかなか保てない。
窓に映る姿もいい。
マスクは楽しい。
マスクがこんなにもお楽しみアイテムだったと気づけてよかった。
マスクは服にもライトにも使えるし、もちろん風邪予防にもなる。何にでもなれる期待の若者のようだと思う。もっとマスクの使い方は幅広くていいんじゃないかな。
夏はクラゲに
白マスクでクラゲを作ってみた。
縫わずにピンで止めるだけで簡単に形になるので、これなら飾った後も使える。
クラゲの形からマスクを切り離して使える商品があったら、水族館の売店とかで売れそうだなと思った。
部屋を海にしたい人はぜひマスククラゲを作ってみてください!私も夏にやろー!