Synologyは12月3日、オンラインイベント「Synology 2022 AND BEYOND」を公開し、今後発売を予定しているNASやネットワーク製品の新製品、新サービスなどを発表した。
Wi-Fi 6対応ルーター「RT6600ax」
発表された新製品の中で注目なのが、Synology初のWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)対応のWi-Fiルーター「RT6600ax」だ。
5GHz帯×2、2.4GHz帯×1のトライバンド仕様で最大通信速度は合計6600Mbpsとなり、メッシュWi-Fiもサポート。5GHz帯の2バンドのうち1つは4×4ストリーム、最大4804Mbpsの高速通信に対応し、RT6600axを2台利用してメッシュWi-Fiを構築する場合の高速なバックホールとしても活用できる。
日本国内では電波法の問題でまだ利用できないWi-Fi 6Eもサポートしており、5.9GHz帯のアンライセンスドバンドも利用可能だ。
有線LANは、新たにWANまたはLANポートとして利用可能な2.5GBASE-T対応ポートを装備している。
そして、既発売の同社製Wi-Fiルーター「RT2600」や「MR2200ac」も採用しているルーター専用OSの最新版である「SRM 3.1」では、ネットワーク分離機能を強化。新たに最大5つのSSIDを設定できるようになり、ホームユーザーやゲスト、IoTデバイスなどに個別のSSIDを設定しネットワークを分離できるようになる。また、SSID間での通信を遮断するなどの制御も簡単に行える。
Android/iOS向けの「DS Router」アプリも強化され、ルーターのセットアップはもちろん、高度な管理機能も設定できるようになる。
RT6600axおよびSRM 3.1は、2022年上半期にリリース予定だ。
「Surveillance Station 9.0」と、NVR新モデル「DVA1622」
監視カメラソリューションの次期バージョン「Surveillance Station 9.0」では、UIを一新するとともに、データ保護の強化や性能の向上を実現。対応カメラの追加や、複数のレコーディングサーバーの一元管理が簡素化されている。
また、従来まで異なるアプリを利用する必要があったライブビューと録画再生を、「Monitor Center」アプリに一元化。アプリを切り替える必要がなくなり、利便性が大きく向上するという。
セキュリティ機能も強化される。録画映像の暗号化や、HTTPSまたはSRTPでカメラと接続して映像を傍受不能にする機能により、管理者以外のライブビューや録画データの視聴を防止。
また、ローカルストレージとクラウドサービス「Synology C2」へ同時に録画するデュアル録画機能の追加で、録画データの損失も防げるようになるという。
そして、Surveillance Station 9.0の登場に合わせ、NVR(Network Video Recorder)の新製品「DVA1622」が発売される。最大16台のカメラを接続でき、顔認識や車のナンバープレート認識など最大2つの分析タスクを利用可能。また4K HDMI出力も備えている。
このDVA1622では、出荷時からSurveillance Station 9.0が搭載される。DVA1622は、2022年第1四半期にリリース予定。