TV番組の人気コーナー「グルメチキンレース・ゴチになります!」を、「自分とは別世界の話だな〜」と思いつつ、たまにぼーっと見ることがある。
が、突然気がついた。設定金額を1/10にすれば、ド庶民の自分にも同じ遊びができるんじゃないか? と。
よし、「サイゼリヤ」でやってみよう!
前の記事:東京・大阪で「街の親切」さがし
「ゴチごっこ」がやってみたかった
笑いコンビ、ナインティナインの冠番組「ぐるナイ」の人気コーナーに、「グルメチキンレース・ゴチになります!」がある。
なんと20年以上も続いているコーナーだそうなので、目にしたことのあるかたも多いだろう。具体的には、高級飲食店で、「目標金額15000円」といった設定になるべく近い金額を目指し、何人かのタレントが料理を注文してゆく。もちろん金額は知らされておらず、メニュー名だけを頼りに注文し、実際に食べ「この料理なら5000円だろう」というように予想して、何品かの組み合わせで目標金額を目指す。舞台となるのは超高級店ばかりだから、5000円と予想した料理の金額が10000円だったなんてこともあり、そのダイナミックさが人気の秘訣なのかもしれない。
金額がちょうど15000円になれば「ピタリ賞」として賞金が出るし、目標金額に対して誤差の少ない順に、順位が発表される。そしてそして、もし最下位になってしまったら、なんと全員ぶんの支払いをしなくてはいけない。もちろんその金額は数十万円ということになる。
たまに何気なくこの番組を見ることがあるが、はっきり言って自分とはまったく縁のない世界の話だと思っていた。だって、普段はその1/10くらいの規模感の店でしか外食をしないから。
あれ? でも待てよ。ならば1/10くらいの規模感の店でなら“ゴチごっこ”ができるじゃん!
想像してみると、「このモツ煮込み、量がたっぷりだから、500円はいくでしょう!」「正解は350円でした!」「え〜、安い!」なんて、本家のゴチとは逆の意味で楽しそうじゃないか。
というわけで、庶民の味方の代表であるイタリアンチェーン、「サイゼリヤ」を舞台に、実際にやってみよう!
ルール説明
今回の参加者は、酒の穴のふたり、スズキナオとパリッコに加え、担当編集の古賀さんの3名。加えて、リモートで参加する編集部の橋田さんにゲームマスターをしてもらう。
もちろんこの企画が決まって以降、参加者3人ともサイゼリヤには行ってないし、ホームページも見ていない。店内に入って席つくなり、絶対に金額が見えないように注意しながらメニューを隠した。
で、ゲームはこのように進めてゆく。
・編集部が用意してくれた、金額と写真を排除した、メニュー名と注文番号のみのメニュー表を全員に配布
・それぞれに気になる品を1ターンずつ注文し、実際に飲食。それを踏まえて金額を予想してゆく。
・今回の目標金額はひとり「1500円」
・橋田さんにはそれぞれの注文品の情報が送られ、最後に金額を集計。1位〜最下位までが発表される。
なお、新型コロナウイルス感染対策として、基本的に全員マスクを着用。飲食をするときのみ外し、また、ふたり以上が同じタイミングで飲食をしないことも徹底した。
ゲームスタート!
ナオ:
今日は1500円を目指すわけですよね?
パリ:
そうです! 番組だとピタリ賞もあって、で、ビリの人が全部払うんですよね。
ナオ:
お酒も飲んでいいんですよね?
古賀:
もちろん! 酒の穴ですから。さて、どうしよう……。
パリ:
そもそも値段、おふたりはけっこう知ってたりはしないですか?
ナオ:
僕はわりとよく来てるけど、でも値段はちゃんと覚えてない。
古賀:
ミラノ風ドリアがめっちゃ安かったじゃないですか。
パリ:
そうそう! じゃああれがいくらだったかっていうと、おぼろげなレベルなんですよね。
古賀:
399円? 299円?
パリ:
いい線だと思うんですが、どっちかなー? 299円は安すぎません?
ナオ:
普段だったらどっちにしたって安いって感じだけど、ピタリを目指すと100円の誤差がすごく大きい。
古賀:
でも確か、サイゼリヤって最近値段が変わったんですよ。
パリ:
え、そうなんだ。じゃあもう純粋に予想でいくしかないですね。まずは飲みものを決めようかな。僕は生ビールで! ぜんぜん値段わかんないけど。
古賀:
私は今日はお酒は飲めないからオールフリーでいきます。
ナオ:
私はサワーにしようかな。前ってストロングじゃなかったですっけ? 今は氷結になっている。
古賀:
じゃあ、私がオールフリー、パリッコさんがジョッキ生でナオさんが氷結ですね。とりあえず注文します。
パリ:
じゃあひとまず乾杯しましょう!
古賀:
乾杯!
ナオ:
乾杯!
古賀:
オールフリー、300円するだろうか。
パリ:
居酒屋だとノンアルの方が高かったりすることもあるし。
ナオ:
あるある。レストランだと500円したりね。
古賀:
そうですよね。うーん……300円にしておこう。
ナオ:
氷結は350円かなと思ってます。
パリ:
サイゼリヤの生ビール、いくらだろう……?
【古賀予想】「サントリーオールフリー」→ 300円
【スズキナオ予想】「キリン氷結シチリア産レモン」→ 350円
【パリッコ予想】「キリン一番搾り ジョッキ」→ 480円
ちなみに正解は、スズキナオの氷結が350円で大正解。古賀さんのオールフリーは250円。パリッコの生ビールは400円。1品めから80円のオーバーは、今回の1500円ルールだとなかなか痛い。
いよいよ料理を注文
ナオ:
これは迷うな。
古賀:
メニュー名だけだと驚くほどわかりませんね。「サルシッチャのセルフサンドイッチ」ってなんですか?
パリ:
それ気になる! うまそうだけど、セルフサンドイッチって? わかんないの多いですよ。
古賀:
「煉獄の玉子」とか。なにそれ? って感じですよね。
ナオ:
煉獄ってなんか『鬼滅の刃』のコラボメニューみたいなのかな。
パリ:
サイゼリヤで? う〜ん、けどそんなに高くはないでしょ、これ。
古賀:
なにかパンとかにのっけるものなんじゃないですか?
ナオ:
煉獄っていうからきっと辛いんでしょうね。スパイスと温玉が混ざったみたいな?
パリ:
「フリウリ風フリコ」も究極にわからない。
古賀:
ね! 「フリコ」がわからないのに「フリウリ風」って! 私もう。「フリウリ風フリコ」にしますわ。
パリ:
はは。いちばんわからないやつを。僕はじゃあ、「玉ねぎのズッパ」にします。これもそんなに高いはずない。なんだかわからないけど、玉ねぎ料理でしょ?
ナオ:
玉ねぎが丸ごと1個ドーン! かもしれないですよ。
パリ:
だとしても知れてるじゃないすか。あともう気になるから「煉獄の玉子」もいっちゃっていいですか!?
ナオ:
僕は「爽やかにんじんサラダ」にします。あ、それと「やみつきスパイス」の単品もお願いします。
古賀:
や、やみつきスパイス? はい。注文しました! 楽しみ。
パリ:
それにしても、組み立てが難しいですね。もう1杯、グラスワインのぶんは残しておきたいし。
古賀:
私は最後絶対デザート食べたいと思ってますよ。メインは「ミラノ風ドリア」にしようかなー。まずは「フリウリ風フリコ」がどんなものかにかかってます。
パリ:
「フリウリ風フリコ」がドリアみたいなものである可能性もありますよ。ナオさんの「さわやかにんじんサラダ」も値段わからないですよね。
ナオ:
300円ぐらいじゃないかなと思ってます。小鉢みたいな。
古賀:
だったら200円台じゃないですか?
パリ:
僕、サイゼに来たら絶対「柔らか青豆の温サラダ」を頼むんですが、あれだって値段わかんないもんな〜。300円台かなとは思うんですけど。
古賀:
私もフォカッチャめっちゃ好きなんですけど全然値段わからない。
ナオ:
でもサイゼリヤで会計して「高い!」と思ったことないですよね。
パリ:
ということは、けっこう好き放題頼んでも1500円には収まるのかもしれない。
ナオ:
っていう発言がもう、1500円をいかにもオーバーしそうな。
パリ:
ははは。調子こいてね。
古賀:
パスタ系もいくらぐらいだったかな。400円ぐらいでしたっけ?「アーリオオーリオ」とかも、あらためて思い出そうとするとわからない。
パリ:
「アーリオオーリオ」……なんでしたっけ?
ナオ:
なんかそういうオリーブオイルなかったでしたっけ? あ、「日清オイリオ」だわ。混乱してきた。
古賀:
なんか「ミニフィセル」がめちゃくちゃ美味しいって聞いたことありますよ。パンみたいなもので、オリーブオイルをかけるといいとか。
ナオ:
あ、じゃあパリッコさんその「ミニフィセル」に「煉獄の玉子」をのせたらいいじゃないですか?
パリ:
なんで頼ませようとしてくるんですか!
ナオ:
「ミニフィセル」をふたつ頼んで、そこに「煉獄の玉子」を挟んでもいいんじゃないですか?
パリ:
挟めるような形状なのどうかも知らないのに。
ナオ:
お、料理が到着しはじめました。
パリ:
これが「さわやかにんじんサラダ」か! いくらくらいだろう?
古賀:
150円じゃないですか?
ナオ:
そんなに安いかな。300円ぐらいじゃないですか? 250円かなー。あ、シャキシャキしてお酒のおつまみにすごい良いですよ。美味しいな。
古賀:
え、初めて頼んだんですか? なんで頼んだんですか!
ナオ:
いや、なんでってどういうことですか! なんか、美味しそうだったから。
パリ:
いやでも、うまそうですね。次来たら頼もう。
ナオ:
こんなにうまいんだったら、もうちょっと値段行く気がするな。
パリ:
ははは! それはちょっと高くないすか? あ、「玉ねぎのズッパ」来ました。
パリ:
すごっ! なんか思ってたより皿がでかいし、パンまで入っちゃってる……。
ナオ:
ごちそうじゃないですか! パリッコさん、もう終わったな。
パリ:
うわ、でもこれ、信じがたいうまさですよ! やばいですよ! このさ、うわ、え? うっめえー! 玉ねぎの潜在的な甘みを超えちゃってる。
ナオ:
それだけうまいということは、お高いんじゃないですか!?
パリ:
いやでも、手間はかかってるけど、原材料的にはそこまでじゃないはずだし……いくらだろうなー。思いきって、300円台で予想してみようかな。
古賀:
まぁ肉が入ってるわけじゃないですからね。
パリ:
う〜ん、380円。いや、安すぎる? 450円くらいはするかな?
ナオ:
この「やみつきスパイス」は確か50円くらいなんですよ。30円だったかな。
パリ:
おみやげコーナーにあるのを買って帰ったことあります。ラムの串に標準でついてくるんですよね。クミンとかが効かせてあって、クセになる。
ナオ:
これ、氷結に入れてもスパイスサワー風になって美味しいんです。
パリ:
うお、裏技!
ナオ:
にんじんサラダにかけても美味しいわ!
パリ:
っていうか、僕がこんなに食べてるのに、ナオさんまだにんじんしか食べてないですね。
ナオ:
はは。まだまだだいぶ食べられますよ。
パリ:
わ、これが「煉獄の玉子」か。こんなでかいんだ。…っていうか、さっきこういうの食べたんですけど!
古賀:
わはは!
パリ:
美味しい。でもそんなに辛いわけじゃないんだな、熱い!
ナオ:
熱いほうの煉獄なのか。
パリ:
パンがソースに浸って徐々にぐだぐだになってきたところがまた美味しいんだけど、食感がさっきのズッパとどんどん同じになってくる。
古賀:
はは。グズグズのもんばっか食べてる。
パリ:
そして、ランチはこの一品でじゅうぶんってくらいボリュームがあります。もう、完全にお腹いっぱい!
ナオ:
はは! 早い。
パリ:
すみません、ビールがすすみすぎてお酒がなくなってしまったので、グラスワインの赤を追加していいでしょうか?
ナオ:
グラスワイン、たっぷりですね!
パリ:
ね! こんなに入ってたっけ。本当に100円だったかな? いや、そのはず。そして「煉獄の玉子」に最高に合うな〜!
古賀:
100円だったらもう、誤差の世界ですもんね。ゴチの世界では。
パリ:
はは! 本家ならね。ただ、こっちだと1/15ですから。
古賀:
私の「フリウリ風フリコ」もびっくりですよ! これ、なんだ! ハッシュドポテトの上にチーズをのせて焼いてあるんだ。
ナオ:
ふたりともいきなりものすごい食べてますね。
古賀:
これ食べたらもう「ミラノ風ドリア」いらないですね。ただ、めちゃくちゃ美味しいですよ! これはいくらだろう? 399円かなー。これからどうしたらいいんだろう……。これが399円だとしたらあと800円。デザートやめてステーキにすればちょうど収まるかもしれない。デザートやめてステーキいこうかな!
ナオ:
「デザートやめてステーキいこうかな」なんて聞いたことない。
パリ:
はは。「煉獄の玉子」はこれ、どうだろう。安いんじゃないですか。299円とか。
ナオ:
そんなに安いですか!? 僕のにんじんサラダが350円なのに?
パリ:
だから、にんじんサラダがそんなに高いはずないんですよ!
【古賀予想】「フリウリ風フリコ」→ 300円
【スズキナオ予想】「さわやかにんじんサラダ」→ 350円 「やみつきスパイス」→ 50円
【パリッコ予想】「玉ねぎのズッパ」→ 450円 「煉獄の玉子」→ 299円 「グラスワイン 赤」→ 100円
注目はやはり、スズキナオのにんじんサラダへの評価の高さ。また、パリッコの予想価格の統一感のなさも、いかにも負けフラグっぽいが、はたして……!?
メインのターンへ
ナオ:
私もメインを食べますよ。「ラムときのこの木こり風」いきます!
古賀:
おお!
古賀:
私は「リブステーキ」でフィニッシュにします。800円か900円かだと思うんですよ。もし900円だったら1600円で100円オーバーか。
パリ:
じゃあ僕は「ブロッコリーのくたくた」を追加しようかな。それでフィニッシュにします。
ナオ:
はは。我々がメインをいってる横でくたくたを。
パリ:
気持ち的にも完全にフィニッシュです。
ナオ:
ふたりとももうフィニッシュなんですね。私は「ラムときのこの木こり風」を食べてもまだ余裕あるはずなんですよ。今回、私がいちばん上手くやれちゃってる気がする。サラダ、肉料理、最後にデザートまで頼んで、ピタリもありうる。
パリ:
今日のナオさん、なぜか自信がすごいな。
古賀:
でも「ラムときのこの木こり風」はこわくないですか?
ナオ:
いや、僕は意外と、そんなにいかないと予想してます。
古賀:
ちっちゃいってこと?
ナオ:
うん。メインディッシュ的なものではなくて、300、400円くらいのちょっとした小皿料理というか。
パリ:
え~? そんなわけある? 木こりですよ?
ナオ:
まぁ、もしもう少ししたとしても、私はまだ調整可能ですから。でっかい料理なら、デザートを頼まなければいいわけだし。
パリ:
確かに戦いかたがうまいな。
ナオ:
そして私ももう一杯飲みたいので、グラスワインの追加お願いします。
パリ:
おお、やっとちょうどいいのがきた! これは……シンプルなオリーブオイルと塩の味でブロッコリーの旨味が引き出してある感じで、美味しいですね。ただ、食感は超グズグズ。
古賀:
まただ!
パリ:
今日はそういう日だったと思うことにします。これは、にんじんサラダとかと同じ値段でしょうきっと。
ナオ:
てことは350円?
パリ:
はは。高い高い! 199円くらい? そうするとトータル1528円。まぁオーバーしたけど、けっこういい線な気がしますよ。
古賀:
私も予想が1600円になってますし。
パリ:
っていうか、リブステーキってなんか聞いたことあるんですけど、そうとういい肉じゃないですか? 1500円の可能性すらなくはない。
古賀:
あれ? 急に私がいちばんやばい?
パリ:
その可能性大いにあると思うな〜。
ナオ:
いやでもさ、サイゼリヤ的に1500円のメニューってありですかね? 方針というか。
パリ:
確かに、社長がOKしなさそうか。
ナオ:
むしろ家族で来て坊やが「ステーキが食べたいよー!」って言って、それに気軽に応えられる価格。ライスとサラダとセットで1000円くらいとか。だから単品だと、680円くらいってこともありえますよ。
古賀:
混乱する〜!
ナオ:
ほらほら、デザート頼んじゃえばいいんじゃないですか?
古賀:
ははは。出た出た。
パリ:
ナオさん、すげーそそのかしてくるな。ゴチだと。
ナオ:
いやだって、きっとそうなんだもん。
パリ:
うわうわうわ、ラム! でかい! ステーキもすごい! これはおふたり、ちょっとおいたがすぎちゃったんじゃないですか?
古賀:
はは。いや、ステーキなんて食べたのいつぶりだろう。めっちゃうまいっす! でもこのステーキが……1000円……いや1000円?
ナオ:
ラムもうまいっす! きのこも美味しいし、トマトも美味しい。刻んだ玉ねぎが上にのってるのがまたうまい。
パリ:
あ、それ、いわゆる「ディアボラ風ソース」ってやつじゃないですか? サイゼリヤならではの。完璧なメニューですね。
パリ:
超うまそう。というか、おれもそういうメインっぽいの、食べてみたかったな~。
ナオ:
はは。でしょうね!
パリ:
ただそのラム、あらためていくらくらいだと思います。
ナオ:
う〜ん……400円かなぁ〜?
パリ:
わはは! だからなんでにんじんとほぼ一緒なの!?
ナオ:
いや〜これがまた、ワインと合います。美酒ですよ! 美酒!
パリ:
勝利の美酒に浸るのはまだ早いでしょうが。
ナオ:
これ、計算してみるとぴったり1500円なんですよ。ピタリ賞が出たらなんか欲しいな。
パリ:
「ピタリ賞おめでとう!」って書いた色紙を作って、サイゼのこの席に貼ってもらいましょうか。
ナオ:
ははは。「この席からピタリ賞が出ました!」って。
古賀:
宝くじ売り場みたいなね。
ナオ:
おふたりはもうフィニッシュしたんですよね? 僕は最後、デザートもいける計算なんです。「イタリアンジェラートのせコーヒーゼリー」にしよう。これでフィニッシュ。1500円だ!
ナオ:
うわ〜、これまためちゃうまい! コーヒーの苦味とジェラートのさわやかな甘さが、お肉を食べたあとのお口直しって感じで。我ながらいいコースだな。
古賀:
サラダ食べて、肉食べて、デザート食べてお酒2杯、組み立てとしてはすごくいいですよね。
ナオ:
でしょう。
パリ:
僕ら前菜をなめてましたね。古賀さんなんかいきなり大量のじゃがいもを食べてましたもんね。
古賀:
いつも前菜メニューをちゃんと見てなかったんだなー。
ナオ:
いかにも前菜っていうちょっとしたものとメインディッシュの中間のメニューの層が、サイゼリヤって厚いのかも。小腹がすいたときに食べられるような。
パリ:
うん。だからあらためて、酒飲みにくるのには最高のお店ですよね。
【古賀予想】「リブステーキ」→ 1000円
【スズキナオ予想】「ラムときのこの木こり風」→ 400円 「グラスワイン 赤」→ 100円 「イタリアンジェラートのせコーヒーゼリー」→ 250円
【パリッコ予想】「ブロッコリーのくたくた」→ 199円
古賀さんとスズキナオの肉料理に対し、前半飛ばしたパリッコの注文が少しわびしい。
結果発表!
古賀:
みなさま、それではいよいよ結果発表です。橋田さんによる集計が、今完了したそうです。まずは1位を発表してもらいましょうか!
ナオ:
いちばん誤差が少ない人ってことですよね。もちろんピタリ賞もありえる。
パリ:
なんかでも僕、ぜんぜん1位あると思うんですよね。古賀さんはステーキで大幅にオーバーしてる気がするんだよな〜。
古賀:
ステーキが1200円したりしたらもう……。
ナオ:
ドキドキする。
橋田さんからメッセージで発表されるのだが……。
パリ:
……。
ナオ:
……。
古賀:
ためてるなー! 番組と同じ間の取りかただ!
パリ:
橋田さん、焦らし上手!
ナオ:
ああー!!! ダメかー!
パリ:
そう簡単にはいかないですねやっぱり。
古賀:
1位は1550円ですって! 50円オーバー! すごくないですか?
ナオ:
あ、私のやみつきスパイスのぶんだ! だとしたら頼まなければよかった。
古賀:
あ……ナオさん、パリッコさんすみません……私だそうです! 1位、私でした!
ナオ:
えー!!!
パリ:
お、おかしいな……。
古賀:
さて、ここからなんですが、残りのおふたりはスマホをテーブルにのせてその上に手を置いてください。今から、ビリの方に橋田さんから電話がかかってきます。つまり、ブーと振動したほうの方が最下位です!
パリ:
うわ〜こわい!
ナオ:
やだなやだなやだなー!
パリ:
……で、またじらされてるー!
ナオ:
早くしてー!
ナオ:
あ……鳴りました。私の電話が鳴っています……。えー!!! なんで!!!
パリ:
フフフ……すいません、ちょっと申し訳ないけど……美酒に酔ったとか言いながら。見てください、ナオさんのメモ、堂々と「1500」って書いてますよ。ははは。
古賀:
まずはふたりの合計金額を聞いてみましょうか。パリッコさん、マイナス150円だって!
パリ:
え! オーバーしてると思ったのにマイナス!? サイゼリヤ安っ! 1350円しか食べてないんだ。
古賀:
ナオさん、プラス250円だって! なんで!?
ナオ:
え!なんで!
古賀:
400円と予想してたラムが700円ですって。
パリ:
ちなみにステーキは?
古賀:
1000円ですって。
パリ:
予想的中だったんだ。ステーキ安いな!
楽しすぎるふり返りタイム
ここであらためて、3人の今回の予想金額と、正解金額を見比べてみよう。
【古賀予想】
「サントリーオールフリー」→ 300円
「フリウリ風フリコ」→ 300円
「リブステーキ」→ 1000円
合計:1600円
【古賀正解】
「サントリーオールフリー」→ 250円
「フリウリ風フリコ」→ 300円
「リブステーキ」→ 1000円
合計:1550円
【スズキナオ予想】
「キリン氷結シチリア産レモン」→ 350円
「さわやかにんじんサラダ」→ 350円
「やみつきスパイス」→ 50円
「ラムときのこの木こり風」→ 400円
「グラスワイン 赤」→ 100円
「イタリアンジェラートのせコーヒーゼリー」→ 250円
合計:1500円
【スズキナオ正解】
「キリン氷結シチリア産レモン」→ 350円
「さわやかにんじんサラダ」→ 200円
「やみつきスパイス」→ 50円
「ラムときのこの木こり風」→ 700円
「グラスワイン 赤」→ 100円
「イタリアンジェラートのせコーヒーゼリー」→ 350円
合計:1750円
【パリッコ予想】
「キリン一番搾り ジョッキ」→ 480円
「玉ねぎのズッパ」→ 450円
「煉獄の玉子」→ 299円
「グラスワイン 赤」→ 100円
「ブロッコリーのくたくた」→ 199円
合計:1528円
【パリッコ正解】
「キリン一番搾り ジョッキ」→ 400円
「玉ねぎのズッパ」→ 300円
「煉獄の玉子」→ 300円
「グラスワイン 赤」→ 100円
「ブロッコリーのくたくた」→ 250円
合計:1350円
そして3人は、このゲームの醍醐味が、ゲーム中はもちろん、その後のふり返りタイムにもあることを知るのだった。
パリ:
もうメニュー見てもいいですよね? え、ズッパ300円だったんだ。僕450円で予想してしまってました。あまりに美味しくて。
ナオ:
パリッコさんは安くて食べごたえがあるようなのを上手に頼んでたんですね。
古賀:
ステーキがいちばん高いんですねやっぱり。これをチキンとかにしてたら全然足りてなかったわけか。
ナオ:
にんじんは200円か。350円もしなかったか。
パリ:
そりゃあそうですよ!
パリ:
ミラノ風ドリアは300円だったか。いや〜安いな〜!
古賀:
でも、みんな僅差でしたね。プラス50、マイナス150、プラス250でしたから。
パリ:
本当の番組だと、これを10倍にするぐらいの規模感になりますけどね。
ナオ:
そうか、私はあの番組でいう2500円も超過してしまっている感じなわけだ。「イタリアンジェラートのせコーヒーゼリー」じゃなくてただのジェラートだったらどうだったんだろう。100円違いか。でもその差は大きいか。難しいなー。
古賀:
そういうふうに考えますよね。私は何をどうしてたら50円少なくなったんだろう。
パリ:
いやいや、熱い戦いだった。
ナオ:
すごく楽しかったけどこれ、最下位はかなり落ち込みますね。まあ美味しかったけど!
パリ:
美味しかった美味しかった!
古賀:
お腹いっぱいです!
人気TV番組のコーナーを庶民レベルに落としてまねしてみた今回の企画。
ものすごく楽しくて、新しい出会いがたくさんあり、結果発表後はメニューを見るだけで延々と盛り上がれた。何より、サイゼリヤがすごい名店だということがあらためて身に染みたのだった。
最後はもう、「サイゼリヤで飲み会したら最高でしょうね〜」という、ごく普通のことしか言ってなかったし。
次はどこの店でゴチごっこをしようかな〜と、想像するだけで楽しい昨今です。