京都大学は霊長類研究所の正高信男元教授が発表した論文4本で、捏造・研究不正があったと発表しました。実際に実験をしていなかったということです。
不正があったとされる論文は、大麻の合法的成分の効果の研究や、自閉スペクトラム症児の行動の研究、デジタル絵本に集中的に触れることによる読解能力の向上の研究といったとても興味深いテーマのものです。
たしかに正高元教授の「ケータイを持ったサル」はとてもおもしろい読み物でしたが、今から思えば「若者がケータイによってニホンザルに退化していく」という論旨は無理があったように思えます。
霊長類研究所って大丈夫か。正高さんといえば『ケータイを持ったサル』で有名だが、まさか想像で書いてたの? https://t.co/SIMH3RSrcD
— 池田信夫 (@ikedanob) October 15, 2021
正高元教授は、研究だけでなく時事問題に関するコメントも注目されていました。
正高先生の論旨に賛同します。利権に巣食う官僚と国賊政治家とメディアに読ませたい
【新聞に喝!】一関係者として切望する 文書問題は瑣末、ゆがめられた高等教育全体こそ報じよ 京大霊長類研教授・正高信男 https://t.co/KRLbVmbiFk @Sankei_newsから
— 高須克弥 (@katsuyatakasu) July 2, 2017
正高元教授は20年3月に定年退職していますが、退職金は止められているそうです。
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また、同研究所では2020年末にも飼育施設建設などの「不正支出」が行われ、松沢哲郎元所長の懲戒解雇をはじめ6人を処分としていました。この結果、霊長類研究所は事実上解体されるという事態に発展してしまいました。
研究費の多くは厳格に使途が決められているうえに、年度内に使い切れなければ国に返納しなければならず、手元に研究予算をプールするために不正が横行していたのではという見方もあります。
世界的な研究機関が解体されることに落胆するコメントが多いです。
京都大学霊長類研究所は、数々の世界的な業績をあげてきた素晴らしい研究所で、日本の霊長類学は、猿の個体識別に基づく研究を世界で初めて導入するなど、ユニークな成果を出してきています。この伝統ある学術機関が、今後も発展し、日本と世界の学問を支えることを心から望んでやみません。
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) October 14, 2021
いろいろ複雑な事情があったのかもしれません。
いずれにせよ不正があったのであれば糾弾されるべき。そのような状況に追い込まれた状況とその要因も糾弾されるべき。霊長類研の解散という最悪の事態まで追い込んだことの是非も検討されるべき。今後このようなことが起こらないための対策も含めて。霊長類研が無駄死にするのだけはやめてくれ。
— Ryohei Thomas Nakano (MPIPZ) (@LuckyStrike1984) October 14, 2021
ゴリラ研究で有名な山極寿一前京大総長も、在籍していました。
今西錦司先生の猿の研究をルーツにもつ京大の霊長類研究、ゴリラの山極前総長も在籍した霊長類研究所が解散かぁ🥲https://t.co/6ybRTdbhrH
— 竹谷泰史@理念経営を応援する龍門塾 (@ryumonjuku) October 14, 2021
この事件は日本の研究機関の現状と将来を暗示しているのでしょうか。
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