「従来型広告からモバイルゲームへ、資金をシフトしている」 : ピザハット の コートニー・ボーゲル氏

DIGIDAY

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こちらは、小売業界の最前線を伝えるメディア「モダンリテール[日本版]」の記事です
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ピザハット(Pizza Hut)は、ソーシャルメディアとゲームのキャンペーンにより、Z世代や若いミレニアル世代の顧客の一部の獲得を試みている。

同社は今年、バンダイナムコ(Bandai Namco)とハズブロ(Hasbro)とのパートナーシップにより、パックマン(Pac-Man)とトリビアルパースート(Trivial Pursuit)をもとにした、ふたつのプロモーション用のモバイルゲームをリリースした。どちらも、顧客がピザハットの箱に印刷されているQRコードをスキャンすると遊べるもので、無料の食品や現金を賞品として勝ち取ることができる。このモバイルゲームでは、ソーシャルな交流も推奨されており、自分のスコアをTwitterで共有したり、ほかのプレイヤーとプレイしたりできる。また10月にピザハットは、TikTokで2350万人のフォロワーを持っているクリエイターのオネヤ・ダミリオ氏、別名 @angryreactions と提携し、米国内で特製のピザとTikTokのチャレンジをリリースした。

ピザハットは2017年から、全世界において圧倒的にデジタル優先のメディアミックスに転換してきたと、ピザハットインターナショナル(Pizza Hut International)でチーフ・トランスフォーメーション・オフィサーを務めるコートニー・ボーゲル氏は米モダンリテールに語った。同社は2020年の末、パンデミックにより店舗が閉鎖されるなかで、多くのブランドが戦略の再考を迫られたとき、自社のマーケティングミックスにモバイル中心のエクスペリエンスをさらに追加する計画を立案した。

同社の国際ビジネスが依然として逆風の影響を受けており、第3四半期は米国外の既存店売上が2年ベースで4%低下する一方、テイクアウトとデリバリーは21%増加した。そのような状況のなか、同社は自宅で夕食をとる顧客とつながりを持つためゲームとソーシャルメディアを多用するようになった。それにより、レストランや管理のコストが低下した一方で広告およびほかのサービスの経費は前年比で8%増加し、9月30日までの9カ月で2億7500万ドル(約316億円)となった。同じ期間に同社の営業利益は前年比で21%と大幅に増大し、3億600万ドル(約352億円)に達した。

同社が最新のスマートフォンによるゲームキャンペーンの「ビザパースート(Pizza Pursuit)」を英国、カナダ、南アフリカを含む国際市場で展開するにあたり、ボーゲル氏は新しいゲーム計画をどのように進めるかについて詳しく語った。以下の対談内容は簡素さと明瞭さを考慮し、多少の編集を加えたものである。

◆ ◆ ◆

――御社のマーケティング戦略はどのように変化したのか?

従来型プラットフォームに多くの出資を行っている市場において、当社はテレビ広告や、屋外広告、チラシ広告を離れ、別のデジタルメディアへの移行として、検索、ディスプレイ、あるいはよりソーシャル中心のチャネルをいくつかテストしている。

この移行の一環として、ソーシャルメディアのパートナーシップを強化していく。戦略は地域によって異なる。ある地域の顧客はTikTokのヘビーユーザーかもしれないし、別の地域では異なるソーシャルメディアプラットフォームを使用しているかもしれない。

それよりも少額だが、当社のマーケティング予算の一部はゲームのプラットフォームにも割り振られている。当社は英国、フランス、ベルギーのゲームストリーマーや、ゲームチャンネルとともにツイッチ(Twitch)で仕事をした。また、ピザハットゲーミング(Pizza Hut gaming)という名前で、いくつかのソーシャルハンドルを運営している。

当社は、真正な方法でエンゲージメントを行ったときに成功すると考えている。真正な方法とは、単に大きなeスポーツのトーナメントを後援するだけでなく、当社のブランドとカテゴリに興味を持つ適切なゲーマーを見つけ、コンテストを開催したり、プレゼントを出したりすることだ。当社はゲームにおいても、一般的な従来型の広告から資金をシフトしている。

――モバイルゲームのキャンペーンの開催を決定した理由は何か?

当社のデータによると、デジタルやモバイル中心の取り組みによって、若い層の消費者を引き寄せる機会があることがわかった。

消費者の一般的な動向は、モバイルとアプリの利用に大きく傾きつつある。当社自身のデータでも、大多数の顧客が、利用可能であればモバイルウェブやアプリを利用して当社と関わりを持っていることが示されていた。

このユーザーたちは、当社のデスクトップユーザーよりもエンゲージしている。アプリをダウンロードして使用する手間を費やしているからだ。いくつかの市場では、当社アプリのコンバージョン率はデスクトップのコンバージョン率の何倍も高い。これが、我々がモバイルのピザパースートゲームの開発に労力を結集した理由のひとつだ。当社の目標は、顧客にもっと寄り添い、モバイル分野でのエンゲージメントを作り出すことだ。


――ピザパースートゲームはどのようなものか?

このゲームは、当社のウェブサイトやアプリとは完全に別ものだ。英国やカナダ、そのほかの市場における、初めての大規模なモバイルゲームへの取り組みを、アプリのダウンロード促進のためだけではなく、できるだけ幅広い顧客に利用してもらいたいと考えた。

これは、当社のいくつかの戦略的パートナーを取り込む機会でもあった。ペプシ(Pepsi)やコカ・コーラ(Coke)、ユニリーバ(Unilever/同社の子会社であるベン&ジェリーズ[Ben & Jerry’s]とマグナムアイスクリーム[Magnum’s ice cream]を通じて)は、ゲーム内のボーナス問題のいくつかにスポンサーとして参加し、追加賞品を提供してくれた。

キャンペーンについて考え、多くのゲームを検討した結果、トリビアルパースートを選んだ。これは非常に有名なゲームで、長年にわたって進化してきたものだ。それに、トリビアルパースートは6つのカテゴリとスライスがあり、ゲームの駒は、ピザの6つ切りのような形をしている。

――ピザパースートはマクドナルドのモノポリーの影響を受けたか?

マクドナルド(McDonald’s)のモノポリー(Monopoly)の影響を受けない者がいるだろうか? マクドナルドのモノポリーは、消費者がプレイすることを楽しみにしているものだ。当社の長期的な構想はピザパースートでも同じで、毎年出すことを考えている。

[原文:‘Shifting money from more traditional advertising’: Pizza Hut’s chief transformation officer on how the brand is using mobile games to reach younger customers]

Saqib Shah(翻訳:ジェスコーポレーション、編集:戸田美子)
Image via Pizza Hut

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