東日本電信電話株式会社(NTT東日本)と長野県松本市は10月1日、山岳地帯における無線通信技術(LPWA)による情報伝達手段の実証実験を行うと発表した。
LPWA(Low Power Wide Area)とは、省電力かつ広い範囲で利用可能な通信技術の総称。LTEなどの携帯ネットワークやWi-Fiに比べると低速だが、数~数十kmの長距離での伝送が可能だ。
携帯電波の届かない山岳地帯の登山道で、遭難が発生した場合などの緊急連絡を想定したもので、NTT東日本としては初の実証実験となる。対象地は、松本市内の景勝地として有名な山岳地帯「上高地」にある、横尾山荘~穂高岳山荘区間の約7.1kmにおよぶ登山道。
登山モニターへ通信用端末を貸し出し、センターから登山モニターへのメッセージ送信と応答、また、登山モニターからセンターへのSOS発信から救助隊手配までを想定した運用テストを実施する。実験期間は10月上旬から中旬までを予定している。
本実証実験には、北アルプス山小屋友交会、やまきふ共済会、エヌエスティ・グローバリスト株式会社が協力するという。