Appleの新製品や内部事情はメディアにより頻繁に報じられていますが、これらの情報源となっているのは、機密情報をメディアにリークする社員やサプライチェーンなどです。このようなリークにかかわる社員に対して、Appleのティム・クックCEOが「機密情報をリークする人物は社員ではない」と発言したことが明らかになっています。
Tim Cook says employees who leak memos do not belong at Apple, according to leaked memo – The Verge
https://www.theverge.com/2021/9/22/22687747/tim-cook-employee-leak-memos-do-not-belong-at-apple
2021年9月17日(金)に行われたAppleの社内会議の中で、クックCEOはAppleではワクチン未接種の従業員に対して高頻度でのPCR検査を要求していくことを発表しました。これはつまり、ワクチン接種を義務付けることはないということでもあります。
また、この社内会議の中でクックCEOはApple対Epic Gamesの法廷闘争で「AppleのApp Storeは独占ではない」という判決が下ったことについて、「今回の判決は、これまでのApp Storeに関する議論に終止符を打つために非常に良い判例となるでしょう。我々が失ったものは既存のガイドラインから1つか2つ程度文章が削られるだけです。私は今、前進することを楽しみにしています」と語ったことも明らかになっています。
これらの社内会議の詳細に続き、クックCEOが2021年9月21日(火)の夜に従業員宛に送信したメールを海外メディア・The Vergeが独自に入手したと報じています。
The Vergeが入手したメールは17日に行われた社内会議後に全社員向けに送信されたものです。メールには「金曜日に行われたグローバル従業員会議の中で、皆さんとつながることが出来てとてもうれしく思います。注目に値する新製品のラインナップから、気候変動、人種平等、プライバシーに関する取り組みまで、さまざまな祝うべき発表がありました。Appleのこれまでの成果を振り返り、皆さんの心に何があったかを話し合う特別な機会になったと思います。しかし、この社内会議の内容が外部メディアにリークされたのを見て、憤りを感じている社員の方も多くいると聞いたため、今回このメールを作成しています」「私が皆さんと同じ不満を抱いていることを知ってもらいたいです。チームとしてつながるための社内会議のような機会は本当に重要です。しかし、会議の内容がApple社内にとどまると信頼できる場合にのみ実施することができます。この内容をリークした人を特定するために、我々は全力を尽くしていることを皆さんに周知し安心してもらいたいと思います。ご存じの通り、Apple製品であろうと会議の詳細であろうと、機密情報の開示は容認できるものではありません。リーカーは少数の人々により構成されていることを我々は知っています。そして、機密情報をリークする人はApple社員ではありません」と記されており、機密情報をリークする社員に対する警告のような内容となっています。
なお、Appleが機密情報を外部にリークしないように厳格な対処を取ってきたことは広く知られており、2017年には元FBIやシークレットサービスで働いてきた人材を雇用した極秘チームを組織していることが報じられ、2021年には二重スパイを利用して機密情報のリークを防いでいると報じられました。
Appleが二重スパイを利用して社内情報の流出を防いでいたことが判明 – GIGAZINE
さらに、2021年には機密情報をメディアに売り渡したとして、元従業員を訴えたり……
Appleが「企業秘密を盗み出してメディアに売った」として元従業員を訴える – GIGAZINE
確度の高いリーク情報を取り扱うリーカーに警告書を送付するなどしています。
Appleが確度の高いリーク情報を取り扱うリーカーに警告書を送付 – GIGAZINE
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