メモ
「配車サービスのUberのドライバーは、オランダにおいて個人事業主ではなくUberの従業員として分類されるべきだ」という判決をオランダのアムステルダム地方裁判所が下しました。この判決によって、UberはオランダのUberドライバーに対して、タクシー業界の労働協約にのっとって給与を支払う必要があります。
Uberchauffeurs vallen onder CAO Taxivervoer
https://www.rechtspraak.nl/Organisatie-en-contact/Organisatie/Rechtbanken/Rechtbank-Amsterdam/Nieuws/Paginas/Uberchauffeurs-vallen-onder-CAO-Taxivervoer.aspx
Uber drivers are employees, Dutch judge rules – POLITICO
https://www.politico.eu/article/uber-drivers-are-employees-dutch-judge-ruled/
アムステルダム地方裁判所は、Uberがドライバーとの雇用契約に集団労働協約を適用する義務があると述べました。また、ドライバーには一定の条件で給与の延滞分の支払いをUberに求める権利が与えられるほか、Uberはこれまで集団労働協約を順守していなかったとして、原告の労働組合・Federation of Dutch Trade Unions(FNV)に対して5万ユーロ(約650万円)を支払うように命じました。
FNVの副組合長であるZakaria Boufangacha氏は「今回のアムステルダム地方裁判所による判決は、私たちが何年も前から主張してきたことを証明しています。すなわち、Uberは雇用主であり、ドライバーは従業員なので、Uberは集団労働協約に従わなければなりません」とコメントしました。
Uberの北ヨーロッパエリアのゼネラルマネージャーであるMaurits Schönfeld氏はUberドライバーの圧倒的多数が独立したままでいたいと考えていることを知っているため、今回の判決には失望しましたとコメントし、控訴を行う意思を明らかにしました。
なお、「Uberドライバーは従業員として認められるべき」という主張は世界各国で行われており、フランスでは2020年に最高裁判所が「Uberのドライバーは個人事業主ではなくUberの従業員である」という判決を下しています。
「Uberのドライバーは個人事業主ではなくUberの従業員」とフランスの最高裁が判断 – GIGAZINE
また、2021年2月にはイギリスの最高裁判所が、イギリス国内で活動するUberドライバーを労働者と見なし、最低賃金や企業年金、有給休暇の付与など雇用法で補償されている権利を認める判決を下しました。
最高裁、ウーバーのドライバーを労働者と認める判決(イギリス:2021年4月)|労働政策研究・研修機構(JILPT)
https://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2021/04/uk_02.html
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