東京都足立区に築57年の団地がある。つまり1964年、前回の東京オリンピックが開催された年に誕生したのだが……こちらいわゆる “古くてダサい” 団地のイメージとはかけ離れた超注目団地なのだとか。めっちゃ簡単に言うと……
内装のカスタマイズができて、キャンプやアウトドアを楽しめる庭があって、シェア菜園もある。さらに住民が使用できるログハウスには、自由に使えるアウトドア用品やDIY工具などが揃っているらしい。なんかすごい面白そう……ってことで、内見してきたぞ!
・いろどりの杜
やってきたのは、常磐線・千代田線の綾瀬駅。駅から徒歩約15分の場所にあるのが、噂の団地『いろどりの杜(もり)』だ。鉄筋コンクリート造(RC造)4階建で、賃貸戸数は48戸。2020年2月にリノベーションによって劇的に生まれ変わったらしい。
・共用スペース
それではさっそく、募集中の部屋へ案内して……もらう前に、話題の共用スペースへ。
まず現れたのは、団地ならではの広い敷地を生かした「共用庭」。シェア菜園は、希望者に有料で区画を貸し出しているという。すなわち都心に住みながら、自分の手で野菜を育てて自分の手で収穫する感動が味わえるってこと。もちろん野菜の育て方が分からなくても大丈夫で……
入居者向けに家庭菜園のレクチャーを行うイベントや、シェア農具もあるらしい。これをきっかけに野菜づくりが趣味になるかも。
そして敷地内には、住人の憩いの場となるスペースがあちらこちらに。バーベキューやドラム缶風呂を楽しんでいるとのことだ。
たしかにドラム缶があるな……マジでやってんのかよ。
で、で、で、「いろどりキャビン1号」と呼ばれる倉庫をのぞいてみると……
バーベキュー用品がズラリ。
グリル、テント、チェア、トングなどなど……必要な道具はひと通り揃っている。アウトドア用品はけっこう収納に困るから、シェアで利用できるのは良いアイデアだ。
でもって、スグ隣の「いろどりキャビン2号」にはDIY工具が揃っている……だけでなく、プロの大工さんが団地の1室に住んでいて、月に1度「DIYの相談会」が行われているという。室内の改装は許可を得たらOK。DIYに興味があるなら、かなり熱い環境だと言える。
──では、そろそろ空き部屋を見せてもらおう。階段は列ごとにカラフルに塗装されていて、今回は紫色の階段で上階へ。
途中「シェア工房オープン」と書かれたお知らせを発見。なんだか楽しそうだな〜〜〜。
・2DKの部屋へ
さあさあ、ドアも階段と同じで鮮やかな紫色だ。室内は前の入居者の方がDIYした状態だという。37.4平米の2DKとのこと。
それではいくぞ。オープン……!
ほほー
水回りはとてもシンプルで……
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これが令和時代の団地……!
屋久杉を使った無垢のフローリング、ベニヤ仕上げの壁は自分好みの色に塗装できるらしい。ビスを打つのもOK。想像以上にキレイでオシャレだ。昭和の名残はゼロと言っていいだろう。
また、前の入居者さんがだいぶ気合いを入れて塗ったことがわかる。このまま受け継ぐか、思い切って自分仕様にするか……すべて自由だ。
ちなみに、南向きだから部屋が明るいのも良し。ただ収納は少なめ。必要ならDIYをするか、ベランダにある収納を活用するって感じだろうか。
賃料は9万3000円で管理費は1万円。思い思いに内装がカスタマイズできる住まいや、キャンプやBBQなどアウトドアも自由に楽しめる庭。シェア菜園やDIYに興味があれば、ワークショップにも参加できる。住人同士の交流も楽しめる新時代の団地。うむ、これは人気出るわ!
参考リンク:いろどりの杜
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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