食べられるうちに挑戦したい!ドーナツの食べ放題に行く

デイリーポータルZ

目の前にあるドーナツ全てがあなたのものです。

人間には老いというものがある。それは避けられないものではあるが、よく聞くのが「昔ほど食べられなくなった」という声だ。え、嫌だ。今のうちにたくさん食べておきたい。なので、食べられるうちにドーナツをたくさん食べたいと思う。

1988年神奈川県生まれ。普通の会社員です。運だけで何とか生きてきました。好きな言葉は「半熟卵はトッピングしますか?」です。もちろんトッピングします。(動画インタビュー)

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ドーナツの食べ放題がある

ドーナツ。口の中に広がる甘さをコーヒーで流し込んで食べると、ストレスが一気になくなる気がしないだろうか。そういうのを仕事中にしたい。ただ、かなり甘いイメージがあるので、そんなに食べられるものではない気がする。3つも食べたら「今日の夜ご飯は大丈夫です」となるだろう。

そんなドーナツが食べ放題。どのくらい食べられるのか。満足するまで食べておきたい。そんな人向けのサービスを見つけた。

ドーナツビュッフェ。熱い。

いいことあるぞのキャッチコピーでおなじみミスタードーナツである。ミスタードーナツでは店舗限定でドーナツの食べ放題をやっているそうだ。今回、行った藤沢店では予約無し、2人以上で参加できる。

一人で行こうと思っていたがダメらしいので、同じ神奈川に住む編集部の安藤さんを呼んだ。

「ぼくだけが食べるんで撮影だけお願いします」と伝えていたが、レジ前で「ビュッフは2人からです」と言われ、衝撃の顔をする安藤さん。

安藤さんの意図しない戦いが始まった。いや、始まってしまった。

最初にレジでビュッフェの注文をするとビュッフェカードがもらえる。トレーにドーナツ(1度の注文で6個まで)を置いて、レジでこのカードを出して、注文していくのだ。

1500円で買える夢のカード。
「食べられるかな」としきりに言っていた。大丈夫、やればできます。

食べ残し、持ち帰りは禁止である。食うか、食われるかの戦いはこの会場で行われるのだ。今日、ここのミスタードーナツは早めに閉店してしまうだろう。なぜなら、全部食べるから。

このドーナツ全部がおれのものだ。

ビュッフェの対象商品はこのショーウィンドウにあるドーナツである。飲み物は飲み放題、飲茶(ラーメンや肉まん)は対象外である。甘い物ばっかりで飽きるからラーメンを食べようと思っていたがこのプランが崩れた。

いつもポン・デ・リングを頼むとき「2つ頼むとポン・デ・リングをたくさん食うやつみたいに思われて恥ずかしい」と考えてしまい、1個しか頼まないが今日は無礼講だ。
他人がオールドファッションを取る姿を見てオールドファッションを食べたくなった。
初手江ノ島、「ベイクチーズタルトドーナツ ブルーベリー」「ポン・デ・エンゼル」(ポン・デ・リングの時に生クリームが入ったドーナツ)、「ハニーチェロ」、「ポン・デ・リング」にした。カタカナが多い。
安藤さん初手、「ベイクチーズタルトドーナツ」、「チーズミートパイ」、「チョコファッション」で攻めた。
安藤さんはオールドファッションを味わう中、
もう1人は上から光りが差していた。

うまい。甘さがこれでもかと来る。ベイクチーズタルトドーナツはチーズの酸味と甘さ、ポン・デ・リングは砂糖の甘さ、ポン・デ・エンゼルは砂糖の甘さにクリームの甘さがやってきて、これはもう甘さパーティーだ。このパーティーが終わらなければいい。

ただ、安藤さんはミートパイを目の前にしてパーティーが終わりそうになっていた。

「もっと食べられると思った。3つ食べて終わりって意外とショックだね。いや、もっと食べられるものかと思った」と悔しい表情でブレンドコーヒーを飲んでいた。

その悔しさ、おれがはたしてやる。

パーティーが終わった。
ベイクチーズタルトうまい。200個食えるな。

2週目はしょっぱいもの

2週目。甘いものとしょっぱいものを織り交ぜる作戦に出た。パイだ、パイを持ってこい。

パイを取るとき、目が怖かった。たぶん、初めてのパイなので警戒心を持っている。
2週目、「チーズミートパイ」と「ホット・セイボリーパイBBQフランクフルト」、「ストロベリーカスタードフレンチ」、「エンゼルクリーム」。しょっぱいものと甘いものを交互に食べていきたい。

ミスタードーナツで初めてパイを食べる。ミスタードーナツに行くと甘いものを食べてしまうので、今回のような自由に色々と食べられる機会がないとしょっぱいのは頼まないが、どんな味なのか。

どんな味か?
うまくてしょっぱい味がする。パイ、しょっぱい味だった。

ソーセージが入ったパイがホットドッグのパイバージョンみたいでおいしかったのでまた食べたい。頭を使ってない感想を書いてしまった。

現時点で8個、まだうまい。
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おかわり3回目

さきほどうまいと書いたが、もしかしたらもう今日は大丈夫かもしれないという気持ちもある。それを確かめるためにおかわりに向かった。

クリームイン・マフィン塩バター、ハニーディップ、むぎゅっとドーナツ。

少ししょっぱいものを食べたいと思って塩バターとつくマフィンを取ったが、全然しょっぱくない。こちらの読みが甘かった。

なんならクリームが入っていて震えた。

みっちみちにつまったマフィン(クリーム入り)を食べて思ったことがある。もう、満足したかもしれない。

遠い目をしているその先には、
中華の鉄人、陳建一がいた。麻婆豆腐をつくって欲しい。

10個以上食べて見える景色

残り5分、ラストオーダーの時間である。これで食べ放題が終わるのかとさびしい気持ちになると共に、ショーケースに並ぶドーナツたちを見て「もう全部食べたな」と思った。

まだ食べたことのないドーナツはたくさんあるが、だいたいのドーナツが「甘いんだろうな」と想像できてしまい、今日はもういいかなという気持ちになる。

ここにあるやつ、全部を食べた気がする。

しょっぱくて、小麦を使ってないやつが食べたい。みそ汁と梅干しはミスタードーナッツに置いてないのですか?

お腹いっぱいなわけではない。甘い味に飽きているのだ。遠慮のない甘さを味わいときもあれば、今日は塾があるからと帰りたいときもある。

しかし、どのくらい食べられるのかを確認しに来たのだ。ここで止まるわけにはいかない。行こう、地平線の彼方へ。

ここで安藤さんも奮起して選び始めた。もうお腹がいっぱいで限界だったのが「こいつクリームが入ってやがる」と言って、クリームが入っているドーナツに対して容赦がなかった。
オールドファッションとドーナツポップという小さいドーナツ2個。これが安藤さんのしめドーナツ。
ココナツチョコレートボールがうまいと力説したあと食べて、
全部のエネルギーを使い果たした。
そしておれのターン。
ザクザククロッカンシュードーナツ。シュークリームみたいな生地かと思ったらドーナツだった。

「シュークリームの皮みたいなやつかな思って取ったんですよ」と安藤さんに言ったら「ドーナツ屋だからね」と正論を言われた。たしかに。

甘さで震える。
ザクザクポン・デ・リング

ポン・デ・リングのモチモチした生地にザクザクのアーモンドがトッピングされた食感が楽しいドーナツ。うまそうだなーと思って食べたら、甘さに対して全力なドーナツだった。

甘い…

お腹いっぱいではないが、口の中が甘く、今日はもう終わりで大丈夫です。時間も来たし。

結果、計13個2,244円分のドーナツを食べた。
江ノ島
ベイクチーズタルトドーナツ ブルーベリー    ¥242
ポン・デ・エンゼル    ¥154
ハニーチュロ ¥132
ポン・デ・リング ¥121
フランクフルトパイ ¥220
チーズミートパイ ¥220
ストロベリーカスタードフレンチ ¥154
エンゼルクリーム ¥143
クリームイン・マフィン塩バター    ¥220
むぎゅっとドーナツオリジナル ¥143
ハニーディップ    ¥121
ザクザククロッカンシュードーナツ ¥198
ザクザクポン・デ・リング ¥176
合計13個 ¥2,244
安藤
ベイクチーズタルトドーナツ    ¥242
チーズミートパイ ¥220
チョコファッション ¥143
オールドファッションシナモン ¥143
ゴールデンチョコレートボール ¥38
ココナツチョコレートボール ¥38
合計6個 ¥824

2人とも頑張った。40歳になったときこのぐらい食べられるのか。元気でありたいものである。80歳でもドーナツを10個以上食べたい。

食べ終わったあとのウーロン茶がおいしい

結果、7,8個ぐらい食べたら十分に元が取れるかなりお得なサービスだった。多分頑張ったら20個ぐらいは食べられると思うが、やっぱりおいしく食べられるのは13個ぐらいまでだなと思った。限界が知れてよかった。

口の中をさっぱりさせるウーロン茶がおいしすぎて恋をしそうになった。

 

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