Googleは米国時間8月3日、サインアップの迅速化とサインインの簡略化のために同社の「One Tap(ワンタップ)」を組み込めるようにするAPIなどをまとめた「Google Identity Services」を発表した。
Google Identity Servicesが目指すのは、企業が新規ユーザーを獲得しやすいようにし、また、ユーザーが手間なくサインインできるようにすることだ。新しいワンタップのプロンプトや「Googleでサインイン」ボタンなどのアイデンティティーAPIを含むSDKとして提供される。
「Google Identity」チームのプロダクトマネージャーを務めるFilip Verley氏は、「Googleでサインインとワンタップは、パートナーのウェブサイトやアプリにユーザーがサインインする際に、パスワードではなく安全なトークンを用いる」と説明した。
サインアップとサインインのプロセスを簡単にするのは、エンドユーザーがアプリやウェブサイトごとに異なるパスワードを決める際に、セキュリティより簡便さを優先してしまう傾向を解消するためだ。
ワンタップは、ユーザーが閲覧中のページから移動せずにログインできるようにするもの。ランディングページにリダイレクトされて閲覧を妨げられるのではなく、ウェブサイトの右上から、あるいはモバイルデバイスでは下から、One Tapのプロンプトがスライドして出てくる。
「サインインもサインアップも1回タップするだけでよく、認証情報を覚えたりパスワードを作ったりする必要がない」(Verley氏)
Googleはまた、ウェブサイトにサインインする際に使えるGoogleアカウントを表示する「Googleでサインイン」ボタンを改良し、サイトの再訪問時にはよりパーソナライズされたユーザーの詳細情報を表示するようにした。
同社は開発者向けのページで、「ワンタップUIを表示すると、ユーザーはデバイスのGoogleアカウントの1つを使用してアプリで新しいアカウントを作成するように求められます」と説明している。
「ユーザーが続行することを選択した場合、新しいアカウントの作成に使用できる基本的なプロファイル情報(名前、プロフィール写真、確認済みの電子メールアドレス)を含むIDトークンを取得します」(同社)
今のところ、ワンタップが利用できるのは、「Chrome」では「Android」「macOS」「Linux」および「Windows 10」の各プラットフォームだ。「iOS」ではどのブラウザーもOne Tapに対応していない。「Edge」はmacOS版とWindows 10版で対応しており、FirefoxはAndroid版、macOS版、Linux版、Windows版で対応している。
「Googleでサインイン」と「ワンタップ」がそれぞれ対応する、OSとブラウザーの組み合わせ
提供:Google
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。