こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
金融機関や卸売業者を通じた飲食店への不当な「圧力」については先週から取り上げてきましたが、山尾志桜里議員がすごい内部文書を手に入れ、公開されました。
銀行などに飲食店の監視をさせるための政府内文書を入手。7/8付で発出、翌7/9に廃止。発出前の事前調整は金融庁監督局監督調査室・財務省大臣官房政策金融課・経産省中小企業庁金融課の3部署と内閣官房でなされており、麻生大臣にはあげていなかったとのこと pic.twitter.com/ouakTvw4CA
— 山尾志桜里 (@ShioriYamao) July 12, 2021
まず担当省庁と粘り強く交渉し、文書を提示・公開させた山尾議員に敬意を評したいと思います。
ここまできちんと作られた文書であると、情報公開請求でいずれは出さざるを得ない公文書なので、省庁側も逃げ切れないと判断されたのでしょう。
7月8日文書のハイライトされている部分を読めば、担当省庁→金融機関→飲食店という流れで「圧力」をかけようとする意図は明らかです。「融資」という言葉も確認できます。
西村担当大臣の発言・意向は「誤解を招いた」というレベルのものではなかったことが明確になり、この文書が確認された意義は非常に大きいと思います。
山尾議員、これはすごい文書を入手されている。9日に金融庁監督局監督調査室の課長補佐に私の事務所から指示状況を問い合わせたところ、8日の指示文書や経緯についてまったく説明がなかった。意図的に隠していたとしか思えず、極めて悪質。本件も含めて徹底的に追及します。 https://t.co/9cDG2GkNJk
— 音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選出) (@otokita) July 12, 2021
なお我々が9日日中に金融庁の当該部署に「どういった指示が出ているのか」と確認した際は、本文書の存在や中身についての言及は一切なく、むしろ「具体的な指示はまだされていない」という説明に終始していました。
山尾議員に本文書を開示したのも本日12日の15時とのことで、「出したらヤバい文書」であるという自覚が担当省庁側にもあったのではないでしょうか。
麻生大臣には共有されていなかったという点も含めて、政府側の対応については引き続き追及・精査を重ねる必要があります。
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衝撃的なのは、金融庁監督局だけでなく、財務省の政策金融課や経産省の中小企業庁金融課が依頼の名宛人として入っていること。つまり、本来中小零細企業を助けるべき政府系金融機関も使って、ある種の脅しと締め付けを要請しようとしていたわけだ。しかも法的根拠はないのに。どうかしている。 https://t.co/gHqb53jbFF
— 玉木雄一郎(国民民主党代表) (@tamakiyuichiro) July 12, 2021
西村大臣は『融資には手をつけない』と言っていたが完全な嘘だった。財務省政策金融課が所管するのは日本政策金融公庫。ここは使った中小企業は皆ご存知の通り決済用の口座がない、専ら融資が専門の金融機関。ここの所管部局を入れてるということは政策公庫を使って融資した先に圧力をかけよという事。 https://t.co/WL8FupG3w9
— 大阪市会議員 飯田哲史 (@satoshi_iida) July 12, 2021
事の問題点は、玉木議員や飯田市議らも指摘をしている通りです。
何より、これと同根である卸売業者を使っての飲食店への働きかけ=政府からの不当な圧力については、まだ撤回されていないことは最大の問題です。
卸売業者への「要請」については、国税庁とコロナ対策室の双方に直接確認したところ、
・法的な根拠は一切なく
・あくまで「依頼」なので、対応しなかったとしてもペナルティは何もない
とのことですが、所轄官庁から「お願いします」という文書通達がくれば、事業者がどのように受け止めるかは火を見るより明らかなことです。
誤解を招かないように追加説明文書を出すことも検討しているやに聞きましたが、それより潔くこちらも「撤回」をするべきではないでしょうか。
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法的根拠に基づかず、補償もなく、同調圧力を頼みに危機を乗り切ろうとする。
コロナ禍の当初から問題視されてきた政府のスタンスは、ここにきて最大の不信を迎えました。これでは到底、いまだ天井が見えない第5波との闘いを無事に乗り越えられるとは考えられません。
まずは不当な圧力の撤回・十分な補償と経済対策の実施を目指して、政府与党には引き続き強く働きかけをしてまいります。
それでは、また明日。
音喜多駿/おときたしゅん
参議院議員(東京都選挙区) 37歳
1983年東京都北区生まれ。海城中・高校→早稲田大学政治経済学部を卒業後、モエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、都議会議員に(二期)。 地域政党「あたらしい党」前代表。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、政治や都政に関するテレビ出演、著書も多数。37歳、二児の父。日本維新の会から公認を受けた参院選にて初当選、参議院議員に。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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