FBIのおとり捜査用データ筒抜けスマホ「ANOM」が中古市場に出回っとる…

GIZMODO

コレクターアイテムなら…

データ暗号化機能付きスマホを手がけるある企業が、FBIの捜査に関わっていたことが、先日わかりましたが、その捜査え囮捜査に使われたFBI御用達スマホがどうやら中古市場に出回っているとかなんとか。

FBIの囮作戦で使われていたスマホ「ANOM」。暗号化チャットアプリがインストールされており、強固なセキュリティを求めて一部犯罪グループが使っていたのですが、じつはこれはぜんぶFBIの仕込み。安全だと思った暗号化チャットアプリの情報はすべてFBIやその他法執行機関に筒抜けでした。で、FBIが犯罪組織の情報屋の手を借りて、アングラな組織に売りさばいていたこのスマホ、紆余曲折をへて、最近、中古市場に出てきてしまっているようです。

フリマアプリで安く買えちゃう

ネタ元のMotherboardいわく、フリマアプリなどで出品されており、FBIの囮捜査最大の目的=情報筒抜け機能はなくなり、ただの激安中古端末として取引されているよう。Motherboardでは実際に購入した人に取材しており、購入した人は「ネットでめちゃくちゃ安く買ったけど、安い理由はそういうことだったんですね。じゃぁ、前はどっかのドラッグディーラーがこの端末使ってたのかな?」とあっけらかんとしています。

中には「元はFBIの捜査でメッセーのやりとりなどを盗み見するために使われた端末です」と、ご丁寧に説明文が添えられているものも。

そんなスマホ安くてもいらない!と思いますが、FBIが使ったメッセージの盗み見機能は、一応すでに削除されているものがほとんどだそう。とはいえ、誰がどういう経緯でこのスマホを入手して、中古市場に流しているのかはわからないので、安易に大丈夫とはいえないのですけれど。

Motherboardは、フリマアプリで入手したという人から実際にこのスマホを見せてもらっていますが、非常にヘンテコな作りになっていたということ。見た目は普通のスマートフォン。これにパスワード入力してログインするとホーム画面が開きます。ぱっと見は普通のホーム画面ですが、そこに並ぶアプリ(InstagramやNetflix)はすべて隠れ蓑的なフェイクアプリ。アプリをクリックしても起動するわけではなく、代わりに端末リセット&別のパスワード入力画面へ。これを経て本当のホーム画面にたどり着きます。時計、計算機、設定のみのホーム画面から、計算機アプリをクリックすると新たなログイン画面が開き、ここでANOM IDをとパスワードを入力して、やっとこのスマホの真のパワーである暗号化のコミュニケーションツールが使えるんだとか。

完全にスパイの世界…っ! ちょっと触ってみたい気はしますけど、とりあえずフリマアプリで異常に安いスマホを見つけても不用意に購入しないのが1番安全です。

Source: Motherboards

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