ウェブブラウザ「Firefox 104」の正式版が公開されました。スクロールコンテナーのスナップの挙動をより柔軟に指定できるようになり、ウェブアプリをより一層ネイティブアプリっぽく実装できるようになりました。
Firefox 104.0, See All New Features, Updates and Fixes
https://www.mozilla.org/en-US/firefox/104.0/releasenotes/
◆スクロール位置のスナップに関する挙動の指定
scroll-snap-stopプロパティと再スナップをサポートするようになりました。scroll-snap-stopプロパティはalways値もしくはnormal値を設定可能で、これにより高速スクロール時にスナップ位置を通過するかどうかを指定することができます。
.mandatory-scroll-snapping > div { /* スクロールコンテナーの視覚ビューポートが高速スクロールされた時、スナップ位置を通過することを許可しない */ scroll-snap-stop: always;
}
.proximity-scroll-snapping > div { /* スクロールコンテナーの視覚ビューポートが高速スクロールされた時、スナップ位置を通過することを許可する */ scroll-snap-stop: normal;
}
また、再スナップとはコンテンツやレイアウトが変更された際に直前のスナップ位置をできるだけ維持しようとするものです。
◆Picture-in-Pictureの字幕提供サービス追加
Disney+のPicture-in-Pictureで字幕を利用できるようになりました。
◆PDFビューアの機能強化
PDFビューアで、テキスト書き込み・描画・署名が可能になりました。
◆サイトの電力使用量の分析
Firefoxプロファイラーでウェブサイトの電力使用量を分析できるようになりました。
この機能はApple M1およびWindows 11のみで提供されます。
◆最小時・非表示時のリソース消費軽減
FirefoxのUIを最小化もしくは非表示にした場合、バックグラウンドタブと同様にパフォーマンスやバッテリー消費を抑制するようになりました。
◆ウェブメールUIの表示修正
Yahoo MailおよびOutlookのメール作成画面でEnterキーを入力した後も、強調表示が正しく保持されるようになりました。
◆エラーページを経由したナビゲートに関する修正
エラーページをバイパスした後に「戻る」を実行した場合、エラーページではなくその前にアクセスしたサイトに移動するようになりました。
◆書式なし貼り付け
書式なし貼り付けのショートカット(Shift+Ctrl/Cmd+V)が、テキスト入力やテキストエリアのようなプレーンテキストコンテンツで使用できるようになりました。
また、Firefox 104には6件のセキュリティバグフィックスが含まれています。
なお、次期メジャー版となる「Firefox 105」は現地時間の2022年9月20日にリリース予定です。
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