静岡のソウルフードとも言われるさわやかの『げんこつハンバーグ』。牛肉100%のハンバーグを超レア状態で頂くその美味しさはいまや全国に知れ渡り、遠方から足を運ぶ人も多い。ピーク時だと「6時間待ち」というディズニー並の待ち時間を叩き出すから驚きだ。
何時間も待って食べるのならば、1番美味しい状態で『げんこつハンバーグ』を味わって頂きたいところ。わざわざ静岡に食べに来てくれた人なら なおさらね。
ということで、しれっと始まった【勝手にさわやか通信】の初回でお届けするのは、「最高に美味しいげんこつハンバーグの食べ方」。 15年かけて培った『げんこつハンバーグ』をより美味しく食べる秘技について包み隠さずお伝えしよう。
・静岡の最強ローカルチェーン「さわやか」
げんこつハンバーグの詳細については過去記事を参考にしてもらうとして、筆者自身のさわやかスペックについてさらりと触れておこう。説得力の有無に繋がるからね。
生まれも育ちも静岡である私(まろ)はかれこれ15年ほどさわやかに通っている。1番多いときで週4、少なくても月1は行くから、それこそ何百という数のげんこつハンバーグを食べてきた。
これだけ通うと自分の中でのベストな食べ方が確立されてくるもの。げんこつハンバーグをよりおいしく、よりジューシーに味わうためにはどうしたらいいのか。長年かけて培った押さえるべきポイントが以下である。
①オニオンソースしか勝たん
②焼けたらすぐに避難させろ
③申し出に対してNOと言える勇気
④ソースは自分でコントロール
なにがなんだかといったところだろうが、一つ一つ見ていこう。まずは有名なソース問題から。
①オニオンソースしか勝たん
さわやかのげんこつハンバーグは、上にかけるソースをオニオンとデミグラスの2種類から選べる。ある程度さわやかを知っている人なら常識かと思うが、全体の約9割以上はオニオンソースを選んでいる。初来店の人は何も考えずに「オニオンソース」を頼んでおけば間違いない。
デミグラスソースを否定する気はないが、あえてそっちを頼む場合は奇異な目で見られる可能性があることを留意してほしい。圧倒的にオニオンソース派が多いから、デミグラスソースを頼む人は絶滅危惧種みたいになっているんだよね。物珍しいだけでおそらく悪気は無いので気にしないで頂きたい。
②焼けたらすぐに避難させろ
さわやかのげんこつハンバーグは周りだけ炭火で焼かれた状態で席まで運ばれてくる。スタッフさんが目の前でカットして中まで焼いてくれるのだ。
これぞさわやか! って演出で見とれてしまうのだが、焼いてもらった後にのんびり余韻に浸っていてはもったいない。この時にひと手間加えることで、ハンバーグをよりジューシーに味わえる。
何をするかというと、焼けたらすぐにハンバーグを鉄板から逃がすのだ。実践している人は少ないが個人的にはめちゃくちゃ大事なポイントだと思っている。
というのも、さわやかのハンバーグは「肉汁たっぷり」に仕上げてくれるため、中身は程よく熱の通ったレアな状態。この状態のまま食べられれば1番おいしいのだが、鉄板は約350度ととても熱いためそのまま放置しておくとどんどん熱が通って肉が固くなってしまう。
そのため、一時的にハンバーグを避難させるのがいつの間にか個人的な慣習に。やるとやらないとではジューシーさが全然違う。私の場合は野菜の上に乗せてちょっと浮かせる程度だが、ライスの上にわざわざ避難させている猛者も1度見たことがある。
ただ、これはさわやか推奨の行為ではなく、あくまでも個人の秘技。しっかり焼いてくれているだろうというスタッフさんへの信頼があってこその技である。もし焼き足りないと感じた場合は鉄板が熱いうちに自分で火を通すように!
③申し出に対してNOと言える勇気
ハンバーグを焼き終えるとスタッフさんが「ソースをおかけしてもよろしいでしょうか?」と聞いてくれる。
普通ならもちろん「YES」であろうが、ここで心を鬼にして「NO」と言っていただきたい。なぜなら、最初から全体にソースをかけてしまうと、肉本来の味を十分に楽しめなくなってしまうからだ。
牛肉100パーセントの美味しさをダイレクトに味わうには「塩コショウ」で食べるのが断然オススメ。噛めば噛むほど出てくる牛肉の旨みと甘みは、塩コショウというシンプルな調味料だからこそ味わえるもの。
さわやかのハンバーグって下味がしっかりしているから何も付けなくても全然イケちゃうんだよね。だからこそ、素材の美味しさを楽しむ前に全体へソースをかけちゃうのは本当もったいないなって思っちゃう。
④ソースは自分でコントロール
だからといってげんこつハンバーグを「塩コショウ」で食べるだけで満足してたら、それはにわかです。「オニオンソース」の存在をないがしろにしてはいけない。この2つはどちらも欠かすことができないニコイチのセットなのだ。
そう、『げんこつハンバーグ』の最適解は、塩コショウとオニオンソースのハーフ&ハーフ、これ一択!
まず塩コショウで肉本来の美味しさを楽しんだ後、酸味の効いたオニオンソースで味変。げんこつハンバーグって250gあるんだけど、テイストが変わることでペロリと食べられちゃう。なんでこの食べ方がスタンダードになってないのか不思議なくらい。
ただ、ここで注意していただきたい点がオニオンソースは熱を通すべきだということ。確証は無いが、鉄板の熱である程度ソースが煮詰まった方が、酸味が和らぎハンバーグと合う気がする。
やることが多くて大変だけど、②でハンバーグを避難させたらすぐ半分にソースをかける必要があるということ。鉄板といえ徐々に冷めるから意外とスピード勝負なのだ。
・まとめ
②から④に関しては順番がちょっとややこしいかもしれない。わかりやすく整理すると、
スタッフさんに焼いてもらう
↓
ハンバーグを鉄板から避難
↓
半分にオニオンソースをかけソース自体に熱を通す
↓
もう半分に塩コショウをかける
こんな感じかな。これこそが、さわやか歴15年が教える最高に美味しい『げんこつハンバーグ』の食べ方! 好みは千差万別なので異論は認めるが、大方のさわやか通はうんうんと頷いてくれていることだろう。
どんな食べ方をしてもなんだかんだ美味しいんだけど、せっかくなら上記の食べ方を試して「げんこつハンバーグ」の美味しさを最大限に味わってみてほしい。
勝手に始めた【さわやか通信】であるが、いかがだっただろう。これからもさわやかの情報について現地からゆるゆるとお伝えしていくので、興味が湧いたら是非静岡まで食べにきて頂きたい! さわやかって工場や鮮度の関係上、県外進出する気ないからね。静岡まで来ないと食べることができません……!
次回はどうしよう。さわやかっていったらハンバーグだけど、実はスイーツもめちゃくちゃレベルが高いということをみなさんに知ってもらおうかな! それでは第2回もお楽しみに〜!
参考リンク:炭焼きレストラン さわやか
執筆:まろ
Photo:RocketNews24.