「タコピーの原罪」(作:タイザン5氏)というWebコミックをご存知だろうか? 最新話が更新される金曜日のたびにTwitterでトレンド入りするので、名前を見たことがある人は多いかもしれない。ただ、トレンドのツイートを見ると、毎回「鬱」「今週もエグい」など穏やかでない感想が多く、読むのを躊躇している人もいるだろう。
本作は、集英社の「少年ジャンプ+」で昨年12月10日から連載中。地球にハッピーを広めるためにやってきた「ハッピー星人」の主人公「タコピー」が、笑わない少女「しずかちゃん」に出会う。そして、タコピーがハッピーを広めようとして繰り出す「ハッピー道具」により、なぜか状況が悪化していく……といったところが、簡単なあらすじだ。
絵柄がかわいいので、一見すると子ども向けの明るい作品のような雰囲気だが、陰湿ないじめや複雑な親子の関係、兄弟間の嫉妬などの大人向け、いや、大人でも直視するのが辛い場面が出てくる。
読み始めた編集部員からは、「読むたびに胃もたれがする」「しずかちゃんに翻弄されるタコピーの様子が痛ましい」など、総じて複雑な気持ちになったという感想が聞かれる。しかし、途中でやめるのもスッキリしないし、読み進めるほどに完結するまで見届けたい気持ちが強まる。きっと、一度読み始めたら、完結するまで毎週金曜日を悶々としながら待つことになるだろう。気持ちの余裕があるときに読み始めることをおすすめしたい。
コミックス化も決定しており、上巻が3月4日、下巻が4月4日発売の予定。コミックス下巻の発売日より前には完結すると思うが、4月1日に完結するとしたら、2月25日分を含めてあと6回。それまでに、どのように完結するのか、現状ではちょっと想像がつかない。
絵や台詞の随所に伏線が張られていると思われ、Twitterや個人ブログなどで多くの考察が発表されている。ひとの考察を参考にしてあれこれと考えながら読むのも、こうした連載作品をリアルタイムに読み進める面白さの1つと言えるだろう。