百度(バイドゥ)と再保険大手Swiss Reは、自動運転のバリューチェーン全体に対応する保険サービスの開発で提携したと発表した。この提携は、Swiss Reなどの再保険会社が、テクノロジー企業各社のニーズに合わせて自動運転向け商品をカスタマイズできるようにすることも目指している。
両社によると、こうした保険サービスでは、リスク要因の選別や、商品の価格設定、保険金請求、引受データの基準など、さまざまな分野をカバーするという。バイドゥの技術と両社のデータインサイトに基づいてサービスをカスタマイズするとしている。
両社は次のように述べている。「自動運転は、技術の急速な進歩やリスクの多様化、データ利用の制限など、保険業界に新たな課題をもたらす」「この提携によって自動運転車のリスクマネジメント研究や保険による保障が前進し、モビリティーサービスの包括的なエコシステム構築に向けて重要な一歩を踏み出すことになる」
提携の一環として、バイドゥの自動バレーパーキング機能「Apollo Valet Parking」向けに保険サービスを導入する。この機能はバイドゥの自動運転車に搭載されており、ドライバーが乗り降りする場所と駐車スペースとの間を自動運転させたり、自動駐車させたりできる。
バイドゥとSwiss Reは、今後このパートナーシップを拡大して、自動運転のコンピューティングプラットフォームやインテリジェントコックピット、自動運転タクシーなど、さまざまな自動運転向け商品のリスクマネジメント研究やその他の保険サービスまで網羅する計画だ。
Swiss Reで自動車およびモビリティーソリューションの責任者を務めるAndrea Keller氏は次のように述べている。「当社はパートナーのバイドゥと協力して、自動運転車が周囲の状況をどのように認識し、その情報をどのように処理して対応するかを分析する。われわれの目標は、自動運転車と人間が運転する車の動作の違いを理解して、それらの違いを定量化することだ。最終的には、自動車保険商品をイノベーションの次の段階に引き上げることを目指している」
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。