仕事に爆アドと話題の「AI文字起こし」片っぱしから試してみた

AIを使ったサービスでもっとも勢いがあるジャンルのひとつが、「AI文字起こし」だと思います。私も使っていますが、明確に作業効率が上がり、日に幾つもの取材やインタビューをこなせるようになりました。

そんなAI文字起こしは、レコーダーやスマホで録音したデータを読み込んで文字化するWebブラウザやアプリ、AIを搭載した専用レコーダーまで様々です。

私はいろんなサービスを使ってきましたが、「これ」と一つに決めずに特性を理解して使い分けるのがいいかな、と思っています。だって、人によって文字起こしに求めるものは違うし、AIを使っているからといってどのサービスを使っても同じ結果が得られるわけではないからです。

というわけで、今回はいろんな AI文字起こしの特性などを解説していきますね。

AI文字起こしプラットフォーム

AI文字起こしのサービスで多いのは、ウェブ上のサービスにデータをインポートするタイプ。文字起こしの完成度や満足度はサービスによって異なります。

文字起こし以上の完成度を求めるのなら、AI議事録ツールの「Rimo Voice」

Screenshot: 中川真知子 via Rimo Voice

日本語特化型だから日本語の滑らかさはピカイチ。

AI要約もビジネスパーソンのニーズに合わせた内容になって、文字起こしした内容を議事録として完成させられるのが特徴です。多言語にも対応するし、セキュリティもしっかりしています。

BtoB向けの価格設定ですが、月/980円(400分)の個人向けプランもローンチ予定

スマホアプリでリアルタイム文字起こしもできる「notta」

Screenshot: 中川真知子 via notta

nottaは、文字起こしとAIによる要約が可能なサービス。要約は、インタビュー、商談、会議などのテンプレートが用意されている上に、自分でもカスタムするのもOK。

Screenshot: 中川真知子 via notta

YouTubeなどの動画リンクから内容を文字起こしするのも可能です。

「notta」アプリを使えばリアルタイム文字起こしもできます。私は取材やインタビューの最中に「notta」アプリを起動して、話の内容を聞きながら文字でも確認していますよ。

無料プラン:文字起こし時間 月/120分。1回につき3分まで。

年間プラン:月/9ドル(月/1800分)。1回につき90分まで。

ちなみに、「ottar」という似た名前のAI文字起こしサービスもありますが、こちらは英語以外の言語が弱いため、日本語向きではありません。

Screenshot: 中川真知子 via ottar

言い返せば、英語を文字起こししたいときは「ottar」が優秀なので、使い分けるといいでしょう。

無料プラン:文字起こし時間 月/600分

1日3件の文字起こしが無料な「TurboScribe」

Screenshot: 中川真知子 via TurboScribe

とにかく音声を文字起こししてくれさえすればいい。課金はしたくない、というならTurboScribeというサービスを試すのもアリ。

AIを使った要約もできますが、手順が面倒でした。文字起こしさえしてくれればいい、という人にのみオススメします。

無料プラン:1日3件。1回につき30分以内。

高性能ICレコーダー

AIが搭載されていたり、録音した音声をクラウドにあげて文字起こししてくれたりする高性能なICレコーダーもあります。メインとしてもサブとしても、ひとつ持っておくと便利なんですよね。

スマホに貼り付けるAI搭載レコーダー「PLAUD NOTE」

Image: PLAUD NOTE

最近は、AIが搭載されているレコーダーも注目されています。

私も愛用している「PLAUD NOTE」はMagSafeでスマホに貼り付けて使うタイプで、電話の通話内容まで録音できるのが特徴です。

スマホとBluetooth連携しておけば、専用のアプリに文字起こしの内容が表示されます。

Screenshot: 中川真知子 via PLAUD NOTE

文字起こしされた内容は、AIで用途別に要約され、さらに整理して物事を理解するのに役立つ「マインドマップ」まで作ってくれます。サードパーティで録音したデータも取り込めるので、現在使っているレコーダーも併用して使い続けられるのが嬉しい。

本体価格:27,500円

PLAUD NOTEサービス

無料プラン:月/300分

プロプラン:月/1200分 月/1,200円または年/12,000円

アイディアを取りこぼさないウェアラブル録音機「PLAUD NOTEPin」

Photo: 中川真知子

ウェアラブルタイプの「PLAUD NotePin」も発売しました。これは、音声を録音するというより、常に身につけることでふとしたアイディアをその場で音声記録したり、両手が塞がった状態でも録音できたりする優れもの。

Photo: 中川真知子

マグネットピン、ネックストラップ、リストバンド、クリップの4通りの付け方ができますよ。

Photo: 中川真知子

「PLAUD Note」と同じアプリを使うので、59ヶ国語以上の音声データを文字起こし→要約とマインドマップ生成が可能です。

本体価格:28,600円(予約受付 12月上旬正式発売予定)

スクリーンで文字起こしが確認できる「AutoMemo S」

Screenshot: 中川真知子 via AutoMemo

SOURCENEXTの「AutoMemo S」は、レコーダー本体で文字起こしの結果が確認できるのが特徴。

「notta」アプリでもリアルタイム文字起こしの結果を確認できますが、その間はスマホが使えないし、充電も消費されてしまいます。専用機があった方が安心な方で、かつ内容はブラウザでも確認可能。

AI要約では、ToDoリストや話者ごとの要約もできます。ただ、要約はプレミアムプランになるので、ちょっと高めの印象です。

本体価格:19,800円

文字起こしのみプラン:月/30時間 月/1,480円または年/15,360円

文字起こし+要約プラン:月/30時間 月/2,480円または年/23, 760円


ちなみに、私はインタビューや取材現場にレコーダー機能を持つデバイスを3台持ち込み、内容に応じて文字起こしサービスを使い分けています。録音できていなかったり、充電がなくなりそうだったりといった事態は避けたいですからね。実際、何度か救われましたよ。

なので、どのサービスがいい! ではなく、「自分のニーズに合わせて色々使ってみてね」という言葉でこの記事を締めておきます。