今一番アツいかも! 配信サイトで観られる中国SF映画まとめ

ユニークが作品がいっぱい!

2024年3月21日から、世界的な大ヒットを記録した劉慈欣リウ・ツーシン)によるSF小説『三体』のドラマがNetflixで配信開始されました。

2008年に単行本が発売されたこの作品は、中国SFというジャンルの転換期となったといえるほどに大きな影響を与えたのはいうまでもありません。『三体』による影響か、中国発のSF映画は近年多く作られているように感じます。Netflix製作による作品なども増え、動画配信サイトでも良くおすすめされます。

今回は、そんな中国SF映画のなかから、動画配信サイトで観られる作品をいくつかご紹介したいと思います。

『上海要塞』(2022年 Netflix)

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Video: 中国电影频道 CHINA MOVIE OFFICIAL CHANNEL / YouTube

まずはNetflixで配信中の『上海要塞』。巨大母船で上海に襲来したエイリアンとの戦いを描いた作品です。

宇宙から採取したエネルギー源により発展した未来の世界を舞台に、そのエネルギーを狙うエイリアンから町や世界を守る、というストーリーです。

この作品の特徴は、「宇宙資源」や「エネルギー革命」といった科学においてもモダンなテーマを捉えつつ、エイリアンの襲来というクラシカルな展開に落とし込んでいるところです。

また人間関係などの描写も多く、熱いドラマとともにストーリーが進んでいきます。さらに、SF的な表現やグラフィックと上海という都市をうまくなじませた映像も見ごたえがありますよ。

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『未来戦記』(2021年 Netflix)

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Video: Netflix Asia / YouTube

こちらもNetflix作品の『未来戦記』。地球に飛来した植物型エイリアンとの戦いを描いた作品です。

科学技術が高度に発達した一方で、大規模な大気汚染に侵された未来を舞台に、急造の少数チームが地球の存亡をかけたとあるミッションに挑む、というストーリー。

こちらも(中国だけでなく)今の世界が直面しているテーマを軸とした世界観が作られていることが特徴です。さらにエイリアンについても「巨大な触手で町を崩壊させるが、そのエイリアンは汚染物質を吸収して水素ガスを吐き出す」という設定もユニークでおもしろいです。

CGによるグラフィックやエイリアンの造形、さらにアクションシーンも洗練されていて映像としての完成度が高いです。個人的に結末というか物語の締め方がかなりよかったです。

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『アイアン・ブレイド』(2022年 U-NEXT)

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Video: 映画カルチュア FilmIsNow Japan / YouTube

U-NEXTで配信中の『アイアン・ブレイド』は、「五行思想×ロボットSF」といった感じの作品。

古の中国を舞台に、自然エネルギーによる特殊能力を駆使してクリーチャーを倒すというストーリーです。

伝統的な中国らしいビジュアル五行思想を軸としつつ、発達した魔法のような力と傀儡という概念で描写されるテクノロジーや巨大ロボへと展開していくダイナミックな流れが魅力です。

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『王朝の死鬼』(2023年 U-NEXT, Amazonプライムビデオ)

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Video: アット エンタテインメント公式 / YouTube

U-NEXTAmazonプライムビデオで観られる『王朝の死鬼』。こちらは「時代劇×ゾンビ+エイリアン」といった感じの作品です。

明朝の時代、衛兵を務める主人公が町に戻ると一夜にしてゾンビが溢れかえっていた。さらにそれは巨大エイリアンの襲来によるもので…というストーリーです。

時代劇的な舞台設定ゾンビパンデミックエイリアンというなかなかごちゃ混ぜ感のある組み合わせですが、異色ゆえのおもしろさがあります。ゾンビ映画的な感染籠城救命といった展開と、巨大生物にどう立ち向かうかというSF的テーマを合わせた作品となっています。

風景描写や造形や美術など中国文化的なものが鮮やかで魅力的です。特に木偶戯のような傀儡師のキャラクターが登場して戦うのですが、これがユニークで良いですね。

ご視聴はこちらから!U-NEXT, Amazonプライムビデオ

『ナタ転生』(2021年 Netflix)

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Video: 映画カルチュア FilmIsNow Japan / YouTube

Netflixで配信中の『ナタ転生』。こちらは今回唯一のフル3Dアニメーション映画で、「封神演義×サイバーパンク」といった感じの作品です。

※封神演義=中国明代に成立した神怪小説

バイク改造が趣味の義賊のような青年。実は『封神演義』で語られる哪吒(ナタ)の生まれ変わりであり、前世からの運命に導かれるように戦いに身を投じることに。同じように転生した東海龍王らとの因縁が現代に蘇る、というストーリー。

まず、新旧や東西も重ねられた文化、そして科学技術と伝統が入り交じりいびつに発展した町という世界観がサイバーパンク的で非常に魅力的です。さらに、要所に封神演義でのエピソードが散りばめられつつ、新たな運命に導かれるような展開がすばらしいです。

世界観のビジュアルメイクだけでなく、フル3Dのアニメーションによる自由でダイナミックな映像表現も見ごたえがありますよ。

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『流転の地球』(2019年 Netflix)

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Video: Netflix Asia / YouTube

『三体』と同じくリウ・ツーシンの小説を原作とした壮大なスケールの『流転の地球』。

太陽膨張の影響で甚大な災害に見舞われた地球。世界規模のプロジェクトで出した答えは、地球をまるごと太陽系外へと移動させることだった。しかし、木星をスイングバイするときに問題が発生する。人類の存亡と家族を守るため、一人の青年が決死の戦いへと挑む、というストーリーです。

原作小説からの変更点が多くオリジナル要素が強い本作。ですが、それはそれとして家族を中心としたヒューマンドラマ物語のスケール感に合うクオリティーの高い映像は見ごたえがあります。地球ごと太陽系外へ移動させるという発想自体が、サイエンスニュースで系外惑星について目にしたときのように興奮させられます。

こちらは2024年3月22日から、『流転の地球 太陽系脱出計画』という前日譚にあたる続編映画も公開していますよ。

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source: YouTube, Netflix, U-NEXT, Amazonプライムビデオ, WOWOWオンデマンド