3コインズの急速充電ACアダプターは価格差5倍以上のCIOよりも充電スピードが速い?

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300円の雑貨をメインに販売している「3COINS(以下、スリコ)」。インテリアやキッチングッズといった商品の他にも、スマホ関連の便利グッズも取りそろえています。そこで今回注目したのは、スマホやタブレットの充電に役立つスリコの「急速充電対応ACアダプター」(税込1100円)です。

筆者が持っている急速充電器の「CIO-G65W2C1A」(税込6488円)と比較して、性能や充電完了までにかかる時間などを検証してみました。

スリコと、CIOの急速充電器を比較してみた!

CIOの急速充電器(左写真)と、スリコの「急速充電対応ACアダプター」(右写真)

最大出力が20Wの「急速充電対応ACアダプター」

まず、スリコの「急速充電対応ACアダプター」のスペックをチェックすると、同商品はType-CとUSB-Aに対応した2ポートタイプ。Type-Cの場合は、より大きい電源供給を実現したPD(Power Delivery)に対応しており、最大20Wでの高速充電が可能です。

「急速充電対応ACアダプター」の差し込み口。2ポート同時に使った場合の最大出力は15Wです
コンセント部分は折り畳み式で収納に便利

さらに、定格出力をチェックしていくと、USB-Aは「5V3A」。Type-Cは「5V3A/9V2.22A/12V1.67A」でした。

USB-AとType-Cを比較すると、ややType-Cの方が出力が大きいようです(画像は「3COINS」公式サイトから引用)

Type-Cの方が出力が大きく、Type-Cの最大出力のワット数が20Wに対して、USB-Aは最大15Wです。しかし、PD非対応の機種につないだ場合は20Wではなく、15Wまでに下がってしまいます。

「急速充電対応ACアダプター」のパッケージに記載されている「出力について」には、それぞれのポートを使った場合のワット数が明記されています

また、2ポート同時に使用した時の最大出力は15W。スマホを2台充電すれば、7.5W×2台ということになりそうです。

スマホの他にタブレット・PCにも対応している「CIO-G65W2C1A」

続いて、筆者が愛用している「CIO-G65W2C1A」の性能をチェック。同商品はPD/PPS(Programmable Power Supply)に対応しており、Type-C×2・USB-A×1の3ポートを搭載。スマホだけでなく、タブレットやPCにも対応している優れものです。なお、PPSとは、“PDよりも効率よく高速充電できる”という意味を表す用語です。

3ポートもあるので、さまざまなシーンで活躍してくれる「CIO-G65W2C1A」
スリコの急速充電器と同じで、コンセント部分は折り畳み式

最大出力も大きく、Type-Cの差し込み口であるUSB-C1/C2は、それぞれ65Wで、残りのUSB-Aは30W。また「USB-C1+C2」「USB-C1+USB-A」といった組み合わせで2ポートを同時に使用した場合は各63W、「USB-C2+USB-A」の同時利用になると15Wまで下がってしまいます。そして、3ポートを同時に使った時の最大出力は60Wに。スリコの急速充電器よりも5000円以上高いこともあり、性能がはるかに上といった印象です。

2つのUSB-CポートはPD対応PCとスマートフォンが同時充電できる45W+18W仕様(画像は「CIO」公式サイトから引用)

しかし、サイズ感に関しては、スリコ商品の方がややコンパクト。「急速充電対応ACアダプター」の大きさは約2.7(幅)×4.6(高さ)×4.5(奥行き)cmで、「CIO-G65W2C1A」は約6.6(幅)×4.1(高さ)×3(奥行き)cmです。CIOも十分にスタイリッシュなデザインですが、スリコは正方形に近い形で、手のひらにスッポリと収まるほどのサイズ感でした。

「CIO-G65W2C1A」(左写真)と、スリコの「急速充電対応ACアダプター」(右写真)。2つの大きさを比べると、スリコ商品の方が手のひらサイズで収納がラクラク!

充電スピードが優れているのは、どっち?

続いて、満充電になるまでのスピードの比較に移りましょう。筆者が普段から利用しているiPhone SE(第3世代)と、Apple製品の“USB-C Lightningケーブル(1m)”を使い、バッテリー残量が50%になった時に、それぞれの充電器で充電していきます。

まずは「CIO-G65W2C1A」を使って充電をはじめていきます

最初は「CIO-G65W2C1A」で充電を開始。17時23分から充電をはじめ、満充電になったのは18時44分だったので、充電が完了するまで1時間21分かかりました。

CIOの急速充電器で充電を開始した時刻
CIOの急速充電器で充電完了した時刻

次に、スリコの「急速充電対応ACアダプター」を使った充電を23時4分からスタート。24時28分に満充電になったため、充電完了まで1時間24分かかったことに。2つを比較すると、CIOの急速充電器の方が3分早く充電が完了しました。

スリコの急速充電器はCIOよりも早く充電ができるのでしょうか?
スリコの急速充電器で充電を開始した時刻
スリコの急速充電器で充電完了した時刻。5000円以上高いCIO商品との充電時間の差はたったの3分

5000円以上も金額差があるのにもかかわらず、充電スピードに大きな差は発生しませんでした。しかし、バッテリー残量が0%の状態から充電を開始すれば、両製品の間にもう少し差が生まれるかもしれません。

Type-CとUSB-Aのワット数に差が…

充電スピードの比較が終わったところで、次はUSBチェッカーを使って“実際に流れている電流や電圧の数値”をチェックしていきます。

最初に、CIO商品のType-Cにケーブルを差して数値を計測してみたところ、最大値は「9.15V×1.37A(12.51W)」という結果に。もう1つのスリコの急速充電器の最大値は「9.12V×1.28A(11.68W)」。2つの差は約0.8W程度なので、数値が大きく離れる結果にはなりませんでした。

CIO商品のType-Cにケーブルを差した時の計測結果
スリコ商品のType-Cにケーブルを差した時の計測結果。CIO商品の数値の方がやや上回ったものの、どちらも同じような数値で落ち着きました

なお、USB-Aでも計測しましたが、CIOの最大値は「5.12V×0.84A(4.30W)」で、スリコは「5.02V×0.79A(3.95W)」という結果に。USB-Aのワット数は、Type-Cよりも低い数値になることが明らかになりました。

USB-AでCIOの急速充電器を計測したところ、数値がガクッと下がりました…
スリコの急速充電器でもUSB-Aで計測。Type-Cほどの数値にはなりませんでした

まとめ

Type-Cのケーブルを使った場合、CIOの急速充電器の方が早く充電できることがわかった同検証。しかし、USBチェッカーを使ったところ、2つともにスリコの最高値である20Wにも届かなかいワット数になりました。

やはり、iPhone SEに同封されていた「USB-C Lightningケーブル」の充電で最大値のワット数が出なかったことを考えれば、“PD対応の急速充電器用ケーブル”を使うのがポイントかもしれません。

とはいっても、さまざまなメーカーと種類があるので、どれを使えばいいかわからない時は“充電器とケーブルを同じメーカーに統一する”のが効果的。スリコの場合は「急速充電ライトニングケーブル:1m」(税込550円)、CIOは「シリコンケーブル CtoL 1m」(税込2134円)を購入するといいでしょう。

●3COINSの『急速充電ライトニングケーブル:1m』の商品ページは→こちら
●『シリコンケーブル CtoL 1m』の商品ページは→こちら

また、CIOの充電器のようにスマホ・タブレット・PCに対応するものではなく、スマホだけの充電器として利用する人は、スリコの「急速充電対応ACアダプター」でも十分に役立つと思います。

金額もCIOの約1/5ほどで済むうえに、充電スピードが大きく変わらないので、コスパ重視であればスリコの急速充電器を選ぶのが最適かもしれません。普段から多くの端末を使う人や、同時に3つの端末を充電したい人は、筆者愛用の「CIO-G65W2C1A」を使うのがオススメですよ。

●3COINSの『急速充電対応ACアダプター』の商品ページは→こちら
●『CIO-G65W2C1A』の商品ページは→こちら

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