2023年1月23日、AppleはiPhone 6sなどの古いiPhone向けに「iOS 15.7.3」を公開しました。これはiOS 16にアップデートできない機種の脆弱性に対処したもので、古いiPhoneのセキュリティを強化できます。その後、Appleは23年4月10日に「iOS 15.7.5」を、さらにその約1カ月後の23年5月18日には「iOS 15.7.6」をリリースしていますが、これはいったいどのような内容なのでしょうか? そこで今回は、筆者所有のiPhone 6sを実際にiOS15.7.6にアップデートしてみましたので、その詳細を確認してみましょう。
iPhone 6s/7/SE(第1世代)を安全に使える「iOS 15.7.6」が早くもリリース!
新しいiPhoneは最新OS「iOS 16」ですが、iPhone 7以前の古い機種はiOS 16にアップデートできません。
そこでAppleでは、2023年1月23日に古いiPhone向けにセキュリティ機能を向上させた「iOS 15.7.3」をリリースしました。対象になる機種はiPhone 6s/7/SE(第1世代)となっています。
これによって、iOS 16にアップデートできないiPhone6sなどが、引き続き安全に利用できることになりました。iOS 15.7.3がどのようなものなのか詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
その後Appleは、23年4月10日に「iOS 15.7.5」をリリースしています。このアップデートもiPhone 6s/7/SE(第1世代)が対象となっており、やはりセキュリティを強化したバージョンです。詳しくはこちらの記事で確認してください。
それから約1カ月後の23年5月18日には、早くも「iOS15.7.6」がリリースされました。こちらも対象となるのはiPhone 6s/7/SE(第1世代)で、今回はセキュリティの大幅な強化バージョンとなっています。
【iOS 15.7.6の対象となるiPhone】
・iPhone 6s (全モデル)
・iPhone 7 (全モデル)
・iPhone SE (第1世代)
■iOS 15.7.6の主なアップデート内容
「Accessibility」…App がプライバシーの環境設定を回避する可能性があることに対処
「CoreCapture」…アプリがカーネル権限で任意のコードを実行できる可能性があることに対処
「ImageIO」…画像を処理すると任意のコードが実行される可能性があることに対処
「IOSurface」…アプリが重要なカーネル状態を漏洩させる可能性があることに対処
「kernel」…サンドボックス化された アプリがシステム全体のネットワーク接続を観察できる。アプリがルート権限を取得できる。アプリがカーネル権限で任意のコードを実行できることに対処
「Metal」…アプリがプライバシーの環境設定を回避する可能性があることに対処
「NetworkExtension」…アプリが重要な位置情報を読み取る可能性があることに対処
「Photos」…「シェイクで取り消し」で、削除された写真を認証なしで再表示できる場合があることに対処
「Shell」…ファイルシステムの保護された部分を App に変更されるおそれがあることに対処
「Shortcuts」…ショートカットが特定のアクションで、ユーザに確認することなく機微なユーザデータを使用できる可能性があることに…