フリーランスITエンジニアの3割が仕事にChatGPTを活用した経験あり–Hajimariが調査

CNET Japan

 フリーランスと企業のマッチングサービスを中心に事業を展開しているHajimariは5月19日、ChatGPTを認知しているフリーランスのITエンジニアを対象とした、ChatGPTに対する意識調査の結果を公表した。調査期間は、4月26日と27日。有効回答は、ChatGPTを認知しているフリーランスのITエンジニア101名。

 「Q1.あなたは、現在のお仕事にChatGPTを活用した経験がありますか」(n=101)との問いでは、「ある」が32.7%、「ない」が67.3%という回答となった。

 

 Q1で「ある」と回答した人に、「Q2.ITエンジニアの業務において、どのような場面でChatGPTを活用しましたか。(複数回答)」(n=33)と質問したところ、「プログラムコードのレビュー」が39.4%、「アルゴリズムのコード化」が39.4%、「サンプルコードの生成」が39.4%となった。

 また、Q2で「わからない/答えられない」以外を回答した人に対し、「Q3.Q2で回答した以外に、ITエンジニアの業務において、ChatGPTを活用した場面があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=33)と質問したところ、「文章校正、資料まとめ」「分かりやすく説明するための文章の作成」「ソースコードの作成」「ブログ記事の生成、動画作成時の記事の草稿作成など」「RPA」「市場調査的な意見を目的に、現在のトレンドを探るために活用」「計算」などの回答が得られた。

 Q1で「ない」と回答した人に、「Q4.あなたは、ITエンジニアの仕事において、ChatGPTを活用してみたいと思いますか。」(n=68)と質問したところ、「非常にそう思う」が5.9%、「ややそう思う」が42.6%という結果となった。

 Q4で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した人に対し、「Q5.ChatGPTをITエンジニアの仕事に活用してみたいと思う理由を教えてください。(複数回答)」(n=33)と質問すると、「作業時間を削減できるから」が最多の57.6%となった。また、「プログラミングやコーディングのテクニックを学べるから」が36.4%、「人間にしかできないコア業務に集中できるから」が33.3%と続いている。

 Q5で「わからない/答えられない」以外を回答した人を対象に、「Q6.Q5で回答した以外に、ChatGPTをITエンジニアの仕事に活用してみたいと思う理由があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=31)と質問したところ、「特定の機能の部分だったり、逆にプログラム全体の雛型を自動生成出来ると効率が上がりそうなので」や「設計書などのドキュメント作成に使いたい」「知らない言語のコードの確認」などの回答があった。

 さらに、「Q7.あなたは、ITエンジニアの仕事において、ChatGPTをはじめとするAIの存在をどのように捉えていますか。」(n=101)と質問したところ、「どちらかというと期待している」が35.6%、次いで「期待している」が23.8%となった。

 また、「Q8.あなたは、ChatGPTをはじめとするAIの技術がITエンジニアの仕事で活用できるようになった場合、キャリアにどのような影響をもたらすと思いますか。(複数回答)」(n=101)との質問では、「AIを使いこなすスキルが求められる」が52.5%、「より創造性が求められる」が38.6%、「AIについての深い理解が求められる」が37.6%となっている。

 Q8で「わからない/答えられない」「特にないと思う」以外を回答した人に、「Q9.Q8で回答した以外に、AIの技術がITエンジニアとしてのキャリアにもたらすと思う影響があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=86)と質問したところ、「どのように進化していくか見極める必要がある。課題解決能力や創造性をもって進化していけば、いずれエンジニアはAIに置き換わっていくだろう」「対応力の無いITエンジニアが消えていく」「今より以上に自分の考え方をしっかりしないと行けなくなる。またシステム全体を俯瞰して見るスキルが重要になる。更に対人間の部分は人にしか出来ない事があるので、そこを伸ばす」などの意見が得られた。

 今回の調査では、フリーランスITエンジニアの3割以上はすでにChatGPTを業務で活用ており、現在利用していない人も約半数が活用したいと思っている事が判明した。企業によっては、業務でChatGPTを活用することを禁じることもある中で、企業に所属せず働くフリーランスITエンジニアは、AIを使いこなしキャリアに生かすという道も検討されている。一方で、3割以上のフリーランスITエンジニアはChatGPTの出現を脅威と捉えており、自らのスキルとChatGPTをうまく組み合わせて活用できる人材が活躍していくと考えている。

 同社では今後、セキュリティ面やAIの精度向上などが進み、ChatGPTを使うことへの不安点は払拭されると考えているという。その中で、積極的にChatGPTを活用し効率的に業務を進めることのできるフリーランスITエンジニアの需要も増えていく可能性があると結んでいる。

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