泥棒になろう。
もちろん人のものを盗もう! という意味では無い。
人のものを盗むのが泥棒なのであって、人のものを盗まずして泥棒になれるってどういうことだろうと思われるかもしれない。
こういうことなんです。
※2008年4月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
泥棒がいる
【泥棒/泥坊】(名)スル
他人の物を盗むこと。また、その人。ぬすびと。ぬすっと。
「他人の物を―するような悪者」「―を捕まえる」
(大辞林 第二版より)
泥棒。他人の物を盗む人間を人はそう呼ぶ。
ところで、下の写真をよく見て欲しい。
泥棒がいるのだ。
完全に泥棒である。
……。
いや、ちょっと思い出して欲しい。泥棒というのは「他人の物を盗むこと。また、その人。ぬすびと。ぬすっと。」だったはずだ。
この人は物を盗むような人じゃないのだ。
身元もしっかり割れている。デイリーポータルZ編集部員の安藤昌教さんだ。なんなら同僚だ。
泥棒では、ない。
こころのなかの泥棒
“泥棒”と聞いて思い出すあのコスチューム、ヒゲ・ほっかむり・唐草模様の風呂敷。
冷静に考えれば本物の泥棒はこんな格好はしていまい。
けれど、この格好の人を見るとどうしても反射的に「泥棒!」と思ってしまう。
この不思議に乗っかって、泥棒じゃないのに泥棒なってしまおうというのが本企画である。
私たちの体を流れる泥棒かくあるべきという血潮。
つまり意匠の力ということなのだろうが、こんなにも強い共通意識ってそうそうないんじゃないかと思うのだ。
泥棒は、すごいのだ。
泥棒に、おれはなる
人のものをとってはいけない。当たり前のことだ。つまり泥棒になってはいけない。
けれどここまで読んでくださったかたなら、なってはいけないはずの泥棒になれるということが分かってくれたと思う。
人のものを盗まずして泥棒になれる。じゃあ、なってみましょうよ!
安藤さんに続きウェブマスター林さん、ライター石川さん、工藤さんにも泥棒になっていただいた。
泥棒である。
いとも簡単に泥棒になることができた。正味10分もかからずに、だ。
これで泥棒を働いてもいないのに泥棒になれるのが安藤さん個人の特技などではなく、誰にでもできるということがお分かりいただけたかと思う。
長身の工藤さんやメガネの石川さんも問題なく泥棒化した。
ウェブマスター林さんなどうっかり羽織っていたカーディガンがやけに泥棒ルックにはまってしまっている。
次ページでは、泥棒になった人たちがいかに完全に泥棒として目に映るかをご確認いただこう。