立憲民主党の小西洋之参院議員による「サル」「蛮族」発言をめぐる問題では、日本維新の会が立憲との共闘凍結を打ち出す事態に発展している。小西氏は「おわび行脚」で解決を試みるが、不在時におわびのツイートをプリントアウトした紙を秘書に手渡すやり方が不興を買い、必ずしも奏功しているとは言えない。
この点について2023年4月14日の定例会見で問われた泉健太代表は、小西氏は反省しているとする一方で、それが伝わるように「周囲の理解が得られるように行動していく」ことが必要だとして指摘。改めて直接の謝罪が必要だとの見方を示した。
不在時にツイートのプリントアウト渡すのは「社会常識としてやっぱりおかしい」
日本維新の会の馬場伸幸代表は4月13日の記者会見で、小西氏が11日18時過ぎに馬場氏の事務所を訪問したことを明らかにしたものの、「常識的に18時を回れば国会議員が自分の事務所にいるということは、かなり可能性として低くなると思うが、そういう時間帯にわざわざ私の事務所にお見えになった」。秘書は小西氏から謝罪ツイートのプリントアウトを渡されて、意味不明で「は?」という表情をしたところ、「こういう形でお詫びしています」なとど言い残して去って行ったという。
馬場氏はこの経緯について次のように不快感を示し、立憲との関係を「憂慮すべき状況」と表現。共闘の凍結に言及していた。
「人に謝罪をするということは政治家のみならず一般常識として、自分が打ったツイートをプリントアウトして渡す、そういうことをあんまり…。社会常識としてやっぱりおかしいと思う。そこに何か謝罪の意が込められているのかといえば、普通は込められていないと判断すると思う」
泉氏は、小西氏が衆院各党におわびに回る中で、実際に議員に会えた場合は「そういった声は上がっていないのではないかと思う」とする一方で、
「誠意の伝わる行動、これを取ってもらうということは、私の方もそう思っている」
とも話し、会えていない議員にはさらに対応が必要だとの見方を示した。