世間はほぼ、コロナ前の状況に戻っている。街を歩けばマスクを着けていない人や、外国人観光客の姿も多く目にするようになった。外出自粛の影響で大打撃を受けていた飲食業界にも活気が戻っている。そんな中で、大手チェーンは新業態に挑み始めている。
ペッパーランチは「ロックスハンバーグ」を、すかいらーくは「飲茶 TERRACE 桃菜」をオープンしている。実はてんやを運営するロイヤルフードサービスも、天丼の新店「駒込天丼」をコソっとオープンしていた。
お店を利用してみたところ、かなりパフォーマンスの高い天丼を提供していると判明。こりゃなかなかイイぞ!
・てんやの新業態
お店は2022年12月に豊島区駒込にオープンしている。お店の外観にロイヤルホストやてんやを感じさせるものは一切ない。ただ私(佐藤)が気になったのは……。
海苔自慢! 天丼屋で海苔自慢ってどういうこと!?
券売機を見ると、メニューは駒込天丼・海老野菜天丼・上天丼の3種類に分けられている。それぞれ天ぷらの内容やみそ汁の有無などによって価格が異なっている。
・驚きポイント
注文したのは、看板メニューであろう「駒込天丼」のいくら・みそ汁付き(税込1500円)である。お店はカウンターのみ10席。店主が1人で切り盛りする小さなお店だ。店構えもメニューも従来のてんやとはまったく違っているのだが、はたしてその味やいかに……。
料理の提供は思ったよりも早かった。てんやほどではないが、天ぷらのサイズから揚げ時間を考慮すると、かなり早く出てきた印象を受ける。そしてこれが駒込天丼だ。
実物を見て驚いたポイントがいくつかある。まずはいくらだ。どう食べるのがもっとも美味しい食べ方かわからないけど、なんか嬉しい! こういう見映えするものを、さりげなくトッピングに用意しているところが心憎いね。
そしてみそ汁。このみそ汁にはなんと……。
アサリが入ってた! コレもうれしいサプライズ、なんか得しちゃった気分。
メインの天丼はどんぶりではなく平皿だ。具材てんこ盛りでご飯が全然見えないね。視界に入る色彩はほぼ全部茶色である。
裏側から見ると、ご飯の下には海苔! コレだよな、自慢の海苔は。自慢なのに最底辺にいる!
丼の様子をしっかり確認できたところで、頂きます~! まずは天丼の主役とも呼べる海老を食べてみると、衣はちょっと厚めかなあ。カラリと揚がっているけど、衣の表面から海老の距離が少し遠く感じた。
食い甲斐はバツグン! とくに推定25センチの穴子はデカい。箸で持ち上げようにも、途中で折れてしまうほどの重量感である。斬新だったのはエノキの天ぷらだ。開いて揚げているので、かき揚げのようなサクサクとした食感を楽しめる。
ある程度上物を片づけたところで、ようやくご飯にたどり着いた。
ここでいくらの出番、たれのしみ込んだご飯に朱色のいくらを投下!
1つの丼で、天丼といくら丼の2つの美味しさを楽しめるぜい沢な食事であった。さらに欲をいえば、お出汁がついてて茶漬けにできたりしたら、もっと嬉しいかも。ちょっと欲張りすぎかな?
あ、そういえば自慢の海苔も美味しかったです。揚げてあってパリパリでね。でも、そのほかのポイントが強すぎて、ちょっと印象が薄かったかも……。器としては非常に優秀だと思います、ハイ。
ロイヤルフードサービスといえば、ロイヤルホストを筆頭に大型店舗が主流。少なくともカウンターのみのお店はほかにないはず。今後この手の小型店舗が増えていくのだろうか? 今後が楽しみである。
・今回訪問した店舗の情報
店名 駒込天丼
住所 東京都豊島区駒込2-13-7
時間 11:00~15:00、17:00~21:00
定休日 木曜日
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24