【Windows 11便利テク】Windows 11のアプデで新機能!便利なメモ帳のタブや動画キャプチャ、タスクトレイのドラッグ等が追加

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Windows Update経由で「KB5022913」を適用することで新機能が追加される

 Windows 11の更新プログラム「KB5022913」が2月28日に配信、いくつかの新機能が追加された。ハードウェア依存で使えない機能も含まれる一方で、デスクトップのUIや標準アプリが強化され、使いやすさが向上した。どのような進化をしたのかをチェックしてみよう。

KB5022913で適用

 Windows 11の新機能は、2023年2月28日配布の「Windows 11 Version 22H2の累積更新プログラム(KB5022913)」によって提供される。

 筆者の手元のPCでも、3月6日時点ですでにWindows Update経由で手動アップデート可能なことを確認している。そのため、もしかすると知らず知らずのうちに適用済みとなっているユーザーもいるかもしれない。

 正式には、2023年3月14日(日本は3月15日)配信の月例セキュリティアップデートの一部として提供される予定だが、Windows Update経由でインストールしたり、Microsoft Updateカタログのサイトから手動でプレビュー版をインストールしたりすることも可能だ。

どのような機能が追加されたか?

 具体的にどのような機能が更新されたのかは、日本マイクロソフトの公式で解説されているので、そちらを参照してほしいが、今回の新機能はハードウェアに依存するものも含まれており、誰もが利用できるわけではない機能がいくつか存在する。

 以下、新機能をリストアップするが、汎用的に利用可能な機能と、AI向けのNPU(Neural network Processing Unit)などといったハードウェア要件が整っている環境でのみ利用可能な機能に分かれる。

 新機能の数としては多いが、実質的に万人に影響がある新しいものは、タスクバー、システムトレイ、タスクマネージャー、メモ帳、Snipping Toolとなりそうだ。

汎用的に利用可能な機能

  • メモ帳のタブ表示
  • Snipping Toolのスクリーンレコーダー
  • システムトレイのアイコンドラッグ
  • タスクバーの検索ボックスの強化
  • タスクマネージャーの強化(デザイン変更、検索、効率モード警告)
  • エネルギー関連の推奨事項表示

特定の条件が必要な機能

  • 2in1デバイスに最適化された新デザインのタスクバー
  • Windows Studioの効果によるカメラ効果(背景ぼかしや自動フレーミング)
  • 点字デバイスのサポート強化
  • Azure AD参加PCでスタートメニューへの推奨コンテンツ表示(会議や共同編集)
  • 音声アクセスの強化(日本語は現時点では非対応)

新機能をピックアップ

 それでは、実際の新機能について見ていこう。本稿では環境依存なしに誰でも利用できる機能をピックアップして紹介する。

メモ帳のタブ表示

 メモ帳にタブが追加され、複数のファイルを切り替えながら編集しやすくなった。もちろん、タブの移動や分離、結合などもできる。ファイルを新規に開く場合にも、標準でタブで開くように設定されている。

メモ帳にタブが追加された

Snipping Toolのスクリーンレコーダー

 Snipping Toolに、動画を録画できるスクリーンレコーダー機能が追加された。利用するには、Snipping Toolのウィンドウで[録画]を選択する必要があり、現状は[Win]+[Shift]+[s]のショートカットからは利用できない。

 利用方法は簡単で、録画ボタンを押してから、録画する範囲をドラッグして指定すると、3秒のカウントダウンの後に録画が開始される。

 手軽に録画できるが、注意点は自動保存されてない点だ。画面操作後、ツールバーの停止ボタンを押すことで動画が作成されるが、自動保存ではないため手動でファイル(MP4)として保存する必要がある。

Snipping Toolに録画ボタンが追加された

エリアを選択して録画できる

その場で動画を確認可能。保存は手動なので注意

システムトレイのアイコンドラッグ

 システムトレイのデザインが変更され、横長の枠内にアイコンが表示されるようになったほか、アイコンをドラッグしてタスクバーにピン留め(常時表示)できるようになった。

 もちろん、すでに常時表示されているアイコンを[隠れているインジケーターを表示します]アイコンにドラッグすることで、ピン留めを外すこともできる。

システムトレイのアイコンをドラッグしてピン留めできる

タスクバーの検索ボックスの強化

 タスクバーの検索機能が、単純なボタンから入力も可能な検索ボックスとなった。かつては文字入力できたのだが、いつの間にかボタンになり、そして再び入力できるようにと変遷している。

 [設定]の[個人用設定]から[タスクバー]で、[非表示][検索アイコンのみ][検索アイコンとラベル][検索ボックス]を選択可能になり、好みに応じて動作を変更できる。

文字を入力して検索可能

検索ボックスの動作を変更できる

 検索機能も、話題のAI「Bingチャット」と連携するようになっており、検索ボックスから[チャット]やBingアイコンをクリックすると、ブラウザでBingの[チャット]が表示されるようになっている。

 検索ボックスから直接、WindowsのUI上で直接チャットできるわけではなく、あくまでも検索ボックスに入力した文字列をブラウザのBingチャットへと受け渡すだけだ。独禁法対策かもしれないが、統合というよりは、連携というイメージに近い。

検索ワードをBingのチャットで検索することも可能。ただし、動作はブラウザとなり、WindowsのUIから直接利用できるわけではない

タスクマネージャーの強化

 タスクマネージャーのデザインが変更された。テーマを個別に設定できるようになったほか、上部に検索ボックスが配置され、プロセスをフィルタリングすることで確認しやすくなっている。

検索ボックスでフィルタリング可能

個別にテーマを設定できる

効率モードにしようとすると警告が表示されるようになった

エネルギー関連の推奨事項表示

 電源モードの設定やディスプレイの明るさなど、省電力につながる推奨事項を表示してくれる機能。とても地味だが、エコを意識した重要な機能。

エコに貢献する推奨機能が表示される

2in1デバイスに最適化された新デザインのタスクバー

 Surfaceシリーズなどの2in1デバイスでは、キーボードを取り外した際のタスクバーのデザインが変更されている。

 通常時はタスクバーが細いバーで最小化され、下から上にスワイプすることでタスクバーとスタートメニューが同時に表示されるようになった。タスクバーも通常時に比べて若干太くなり、タッチ操作しやすくなっている。

キーボード装着時の通常状態

キーボードを取り外すとタスクバーが細いバーになる

キーボードを取り外した状態で下から上にスワイプするとタスクバーとスタートメニューが表示される。タスクバーも若干太い

ハードウェア依存が増えるのか?

 以上、Windows 11の新機能をピックアップしたが、地味ながら便利な機能が追加された印象だ。頻繁に利用するものではないが、かゆいところに手が届くような改善となっている。

 しかしながら、ハードウェアに依存する機能など、一部のユーザーにしかメリットがない機能も含まれているのが印象的だ。

 今後は、このような機能が増えてくる可能性もある。Windowsマシンを購入する際は、こういった機能を利用できるようなハードウェアを選定することも、重要なポイントとなってきそうだ。

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