3月1、2日にインドで開かれている20カ国・地域(G20)外相会合に林芳正外務大臣が欠席したことに対して批判が集まっています。
林外相の答弁、わずか53秒 国会対応優先でG20会合断念https://t.co/ekRlyHREEE
G20出席を模索していた外相について、自民党の藤川政人筆頭理事は「国会のルールを優先してもらう」と述べていました。ただ、参院予算委では7時間以上座ったものの、質問は1問のみ。答弁は53秒でした。
— 毎日新聞 (@mainichi) March 1, 2023
林氏はこの場で「法の支配に基づく国際秩序維持」を重視するG7の立場を訴え、理解を求める意向でした。代わりに外務副大臣を派遣しました。
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この欠席で、世界の国々に対してどのようなメッセージを送ったことになるのでしょうか。
林芳正外相が国会対応でG20外相会合欠席。インド主要紙は“日本の信じられない決定”と失望報道。経済紙エコノミック・タイムズは“日印関係に影を落とすかもしれない”と。あれだけインド重視で世界の戦略を変えた安倍時代。その終焉を行動で示した岸田−林コンビ。彼らなら当然https://t.co/t0PEtWE8xx pic.twitter.com/r88C0a6KWI
— 門田隆将 (@KadotaRyusho) March 1, 2023
立憲民主党の参院幹部も予算審議を優先するよう求めていましたが・・・。
立憲民主党、世界から注目される成果を上げられてよかったね
→「信じられない決定」 林外相G20欠席に批判的 インド主要紙(時事通信)#Yahooニュースhttps://t.co/oS1RV4crFd— 宇佐美典也 (@usaminoriya) March 1, 2023
自民党内からもG20への参加に反対する声が大きかったようです。
一部野党だけでなく与党の反対で林外務大臣がG20会合に参加できない。これは明らかに国益に反する。認めるべきだ。G20には親露、親中の国もいる。インド自体、ロシアとの密接な関係を有する国だ。林大臣が参加して日本の考えを強く発信すべき。国会の古い因襲は見直すべきだ。 https://t.co/NZHdJny3Cu
— 玉木雄一郎(国民民主党代表) (@tamakiyuichiro) February 28, 2023
野党からは自民党の内部抗争で出席しないと決めたという批判があります。
G20外相に林外相が欠席。とんでもない国家的損失だ。今日から始まった参議院予算委のため出席できないというのだが、それが与野党合意、と新聞が書いているが、こちらは合意していない。自民党の内部抗争ですでに出席しないが決めてあった。国家を支える気がない政権党っていったい何なのだ!腹が立つ
— 猪瀬直樹 【作家・参議院議員、日本維新の会 参議院幹事長】 (@inosenaoki) March 1, 2023
参議院の藤川政人自民党予算委理事は「外交日程も重要だが、新年度予算の審議は出席がマストだ」と述べています。
藤川政人自民党予算委理事「外交日程も重要だが、新年度予算の審議は出席がマストだ」とのこと。与党がこういうスタンスとは。与党議員なら外相出張可能なように汗かくべき。/林外相、G20出席か予算審議優先か…欠席なら日本外交に痛手 : 読売新聞オンライン https://t.co/1wsaQJnDml
— 竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 (@westlinen) February 28, 2023
世耕弘成参院幹事長なども含め、どうやら参院自民党からの要請が大きかったようです。
自民党の藤川政人「いたずらに外交日程に穴を開けるつもりはないが、基本的質疑は国会のルールを優先してもらう」
世耕弘成参院幹事長「今、日本が置かれている地政学的状況を踏まえれば、外相から、直接答えを聞いてみたい議員も多い」
馬鹿なのかな?#Yahooニュースhttps://t.co/4yySlDN7PU
— 小菅 努 (@kosuge_tsutomu) February 28, 2023
こうなると安倍元首相のレガシーを潰すためだといううがった見方も出てきます。
昨日の #あさ8 でお伝えしたとおり。林外務大臣はもちろん、外務省、さらに自民党の”外交センス”が、実はこんなレベルだったという残念な現実の露呈です。これはG7議長国として、またG20への責任の自覚の欠如のみならず、クアッド軽視、インド軽視の姿勢の表れでしょう。同時に安倍レガシー潰しかと。 https://t.co/6Y9n70S2uI
— 有本 香 Kaori Arimoto (@arimoto_kaori) March 1, 2023
G20に出席した副大臣のほうが国会に出席すべきだったという批判も。予算委員会での答弁は副大臣や政務官でも対応可能です。
参議院審議に拘束され日本国外務大臣がインドで行われるG20外相会談に出席できないのは、完全に誤った判断。ウクライナ戦争を巡るグローバルサウスの重要性が叫ばれる中、国連非常任理事国であり、G7サミット議長国である日本の外相が欠席とは!こういう時の国会審議に臨む為の副大臣ではなかったか!
— 長島昭久🇯🇵🇺🇦東京18区(府中、小金井、武蔵野市) (@nagashima21) March 1, 2023
国会の慣例を改めるべきだという批判も多く上がっています。
林外相G20欠席で参議院予算委員会に全閣僚出席しているが、立憲民主党の林外相への質問は私が見ている範囲ではほとんどない(全部見られているわけではないが)。私も経験があるが、仕事が山積している時に答弁がない委員会で閣僚席に座り続けるのは本当に辛い。国会の慣例を考え直す時だと思う。 https://t.co/7drrY4W3A6
— 細野豪志 (@hosono_54) March 1, 2023
インド政府は、1月17日にG20外相会合の日程を発表しましたが、外務省関係者によると、早くから関係各所への根回しを始めるも理解が得られなかったとのことです。今年の日本はG7の議長国で、政府内では外交への影響を懸念する声が出ています。