錦糸町に行った時のこと。「オリナス錦糸町」という名のショッピングモール内に『カスミ フードスクエア』なるスーパーがあった。初めて行くスーパーには、未体験の蕎麦が置いてあることが多い。どれどれ(ワクワク)……こ、これは──ッ!!!?
その干し蕎麦、ヤマダイの『ゆうきつむぎの郷 手緒里 紫峰そば(ており しほうそば)』は、見た瞬間に「食べたい!」と強く思わせる形状をしていた。だって、パッケージからも丸見えだが、蕎麦が、蕎麦が……
な、なんだこれは……!
パッケージも独特だし、内容量の「230g」も、あまり見たことのない数字である。だいたい干し蕎麦は1人前が80〜100gであるが、230gだと……2人前で115gだと大盛りだし……ということで75gを1人前換算としてみた。それゆえ1人前57円計算だ。
それはさておき……
デカい鍋にタップリのお湯を沸かし……
4〜5分ゆでて……
完成。
して、そのお味は──
キタぞこれ……! ビックリしてしまった。この衝撃。良い意味での裏切りというか。これは殿堂入り「木曽路御岳そば」以来のインパクトかもしれない。十割そば系よりも、間違いなく「木曽路御嶽そば系」の方面だ。
まず驚くのは、その麺腰(めんごし。歯ごたえ……とでも言おうか。とにかくスゴい。干しそばの範疇(はんちゅう)を超えている。食べ始めてからしばらくは、わけがわからず「なんなんだこれは」を連発してしまった。
原材料的には小麦粉の方が多いのに、しっかりと感じる蕎麦の味。圧倒的に今までの「干し蕎麦」とは違うステージに立っている唯一無二の存在感。なんなんだこれは。うまく言葉にできない……。とにかく、うまい。
家か外か、そんなの愚問。「完全にお店の蕎麦だろ……」というほどの蕎麦。あるいは「生麺だろ……」みたいな感じの衝撃。こんなことがあるなんて。これだから、干しそばめぐりはやめられない。まいりました! ランキング更新ッ!!
執筆:干し蕎麦評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24