「私を『反共』勢力と描きたい人が…」 共産党の党首公選求め除名処分、松竹伸幸氏に「脅迫文」

J-CASTニュース

   共産党で党首公選を行うように求めている現役党員の松竹伸幸氏(67)が、党の規約上最も重い「除名」の処分を受けた問題をめぐる波紋が広がり続けている。

   新聞各紙が左右を問わず共産党を批判する珍しい事態に発展し、共産党側は記者会見や機関紙「しんぶん赤旗」を通じて激しく応戦している。志位和夫委員長は、共産党を支持基盤に7期28年にわたって京都府知事を務めたことで知られる蜷川虎三氏の「反共は戦争前夜の声」という言葉をツイート。ほぼ同時期に松竹氏は「変なウワサが流れてますが反共転落されませんように」と書かれた、脅迫ともとれる内容のはがきが自宅に届いたことを明かしている。


  • 共産党に党首公選制の導入を求めている松竹伸幸氏。除名をめぐる問題は波紋を広げている


  • 松竹氏の自宅には、脅迫ともとれる内容のはがきが届いた(写真は松竹氏のブログから)

志位氏「朝日に指図されるいわれはないんです!」

   松竹氏を除名処分にした共産党の対応をめぐっては、朝日新聞と毎日新聞が社説で批判。朝日は「国民遠ざける異論封じ」と題して2023年2月8日に、毎日は「時代にそぐわぬ異論封じ」と題して10日に掲載した。

   共産党側は激しく反発している。志位氏は9日の記者会見で、

「自由な意思によって政党を結成し、あるいはそれに加入した以上、党員が政党の存立及び組織の秩序維持のために、自己の権利や自由に一定の制約を受けることがあることもまた当然である」

などとする1988年の最高裁判例を読み上げ、朝日社説を

「『結社の自由』ということを全く無視した、これに対する乱暴な攻撃」
「はっきり言えば、朝日に指図されるいわれはないんです!」

と批判。社説は「悪意」によるものだとする見解を示した。一連の発言を、赤旗は翌日の紙面で詳報している。

   田村智子政策委員長も10日の記者会見で、毎日社説について

「憲法上の結社の自由という立場に立った時に、この社説はあまりにも見識を欠いたものではないのか」

と言及している。

   産経新聞は11日の1面コラム「産経抄」で朝日の社説を引用し、「めったにないことだが、抄子も朝日の見方に心から賛同する」と異例のエール送った。14日の社説にあたる「主張」欄では、「共産党の除名騒動 危うい強権体質が露わに」と題して、志位氏の会見内容を含めて共産党の対応を批判した。

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