触るだけで楽しい民族楽器おすすめベスト3(選者:石川大樹)

デイリーポータルZ

こんにちは、編集部 石川です。

隔週でお送りする「ベスト3を発表します」のコーナー。デイリーポータルZのライター陣に、何でもいいからベスト3を決めてもらうコーナーです。

今日は各国のワールドミュージックを愛聴している石川が、気軽に楽しめる民族楽器のおすすめをご紹介します!

石川が選ぶ「気軽に楽しめる民族楽器」ベスト3

ワールドミュージックといっても伝統音楽から最新のクラブミュージックまでいろいろありますが、楽器の面でいえばバリエーションがあって面白いのは伝統音楽の方です。4mくらいある巨大な楽器(バリのジェゴグ)から、川の水面(バカ族のウォータードラム)まで、そんなのありかよって感じの楽器がたくさんあります。

僕はただのリスナーなので演奏経験が豊富なわけではありませんが、ここでは僕のようなエンジョイ勢でも触れて楽しい楽器をご紹介したいと思います!

西洋音楽にはあまり登場しない珍しさ、練習しなくても楽しめること、そして手に入れやすいことを基準に選びました。

【第3位】

ディジュリドゥ/オーストラリア

 

アボリジニの民族楽器で、平たくいうと木の筒です。「ヴォ~~ウィ~~イ~~ヨ~~~」みたいな独特な音が鳴ります。

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右が木製のもの、左が塩ビパイプで自作したもの

おすすめの理由としては、西洋音楽の感覚で見ると、とにかく「変」なところ。ふつうの楽器ってドレミの音階を奏でて音楽にするじゃないですか。これは音程は一個(頑張って二個)しか出ないんですよ。かわりに音色を変化させて音楽を奏でるんです。

外で練習していると通行人にめちゃめちゃ振り返られます。通り過ぎた人が戻ってくるレベル。

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あまりうまくなくて恐縮ですがこんな感じ

奏法もロングトーンで音色の変化を楽しむものからリズミカルにビートを奏でるものまでたくさんあって、練習しがいがあります。ただ初心者は音を出すのがちょっと難しいのが難点で3位に。ディジュリドゥ自体はただの共鳴器なので、音は自分の唇を震わせて鳴らすんです。原理としてはラッパと同じ。しばらく吹き続けると唇の感覚がなくなって、虫歯治療のあとみたいになります。

また、ホームセンターの塩ビパイプで代用できる(数百円!)のもおすすめの理由です。(本物はそこそこ高いです)

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アボリジニによる本物の演奏

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最近はコンパクトな箱型のディジュリドゥもあります(写真のやつは終売みたいでいま売ってるのはこれ

 

【第2位】

ムビラ(カリンバ)/ジンバブエ

親指ピアノです。木の箱に金属片を取り付けた楽器。その金属片をはじいて音を鳴らします。

カリンバという呼称の方が有名ですがカリンバは総称で、そのなかでジンバブエの楽器をムビラといいます。いろんなコンビニでフライドチキンが売ってますがファミマのだけファミチキと呼ばれてるのと一緒です。(ななチキやLチキに相当するものにリケンベとかサンザとかがあります)

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家にあったはずなのですがなくしてしまったので引用写真で失礼します。(Photo by Alex Weeks

YoutubeでもSpotifyでもなんでも「mbira shona」で検索してみてほしいのですが(shonaはムビラ音楽で有名な民族、ショナ族)、すごくきれいな音楽なんです。ジンバブエのムビラ音楽。

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こういうの。楽器の見た目が違いますが、これはヒョウタンの一種を共鳴板にしている

実際のところ日本で手に入るカリンバのほとんどはムビラではないんですけど、細かいところはこだわらなくていいです。ムビラのつもりでマネしてカリンバをポロポロ鳴らすだけで楽しい。新しい楽器買ったらまずカエルの歌とか弾きがちですけど、今回ばかりはそうじゃなくてジンバブエのムビラの真似をしましょう。

ちなみにカリンバの中でのムビラの特徴は、箱の振動で震えてノイズを出す用の貝殻や金属がついていることだそうです。

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さっき貼った写真のはドリンク瓶の王冠がついていて、こっちは金属の棒に金属板を巻いたものがついている(Photo by Alex Weeks

ついていないものを買った場合、画像検索してDIYでつけてみるのもいいかもしれません。

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