国際通貨基金(IMF)のクリスタリナ・ゲオルギエヴァ専務理事は2023年には世界の3分の1が景気後退に陥るとの見方を示しています。
世界の3分の1が景気後退へ、IMF専務理事:Recession will hit a third of the world this year, IMF chief warns(FT)https://t.co/eX9wQl36M3
コロナ感染爆発でここ数カ月、中国は厳しい(Kristalina Georgieva says next couple of months will be ‘tough for China’ due to spread of Covid)。 pic.twitter.com/rtdt8tHsXF— 滝田洋一(日本経済新聞) (@yoichitakita) January 2, 2023
ゲオルギエヴァ氏は特に中国経済の停滞を懸念しており、この40年間で初めて中国が世界の経済成長を下回る可能性に言及しています。
For the first time in 40 years China’s annual growth is likely to be at or below global growth, IMF head Georgieva said, meaning it could drag down worldwide economic activity rather than propelling it. “That has never happened before,” she saidhttps://t.co/CT5iF2h910
— Anne-Sylvaine Chassany (@ChassNews) January 2, 2023
一時は米国のGDPを抜くとの予測も出ていた中国ですが、今後経済の鈍化が著しくなることが予測されます。
WSJで『中国経済の「米国超え」 懐疑論が浮上』という記事がずいぶん読まれた。中国の経済成長がこれまでの予想をかなり乖離してきたのは事実だが、中国経済が成長しないと日米経済も成長しにくくなる。次の中国を探すにも、あれほど投資環境の整った国はどこにもない。https://t.co/JQYjlAKfIF
— Tsukasa Shirakawa(白川司) (@lingualandjp) September 11, 2022
中国経済は現在、コロナ感染者の急増とは別に、人口減少、住宅バブル、地方財政の破綻リスクなどといった構造的な問題にも直面しています。
Some China-related predictions for 2023: 1. (Moderate confidence) The economy will grow more than 5 percent year on year, but none of the underlying structural problems (demographics, housing bubble, local government debt, relatively low consumption) will significantly improve.
— Taisu Zhang (@ZhangTaisu) January 1, 2023
2023年の中国関連の予測:1.(確信度中程度)経済は前年比5%以上の成長を遂げるが、根本的な構造問題(人口動態、住宅バブル、地方政府の債務、相対的に低い消費)はいずれも大きく改善されないだろう。
サプライチェーンリスクから、アップルなど中国依存が強かった外資系企業が脱中国化を図る動きも出ています。この傾向が続けば、海外からの投資で潤ってきた中国にとって打撃となります。
Apple’s decoupling with China –
The beginning of a hugely consequential development (1/2)
Cc: @paulg @ElbridgeColby @Noahpinion @erikbryn pic.twitter.com/ye4a8lQu6E
— Science Is Strategic (@scienceisstrat1) January 3, 2023
大国間政治について詳しいハル・ブランズ氏によると、中国の全盛期は終わりに近づいており、衰退期に入った国家ほど厄介な存在になると懸念しています。
Forget about the Thucydides Trap. It’s the “peaking power trap” we ought to worry about. There is a long historical record of revisionist states getting nasty when their power peaks and starts to fade. That’s where China will be sooner than most think. https://t.co/sL973vZx9z
— Hal Brands (@HalBrands) September 24, 2021
「トゥキディデスの罠」のことは忘れよう。心配すべきは「権力のピーク時の罠」である。歴史上、修正主義的な国家は、その力がピークに達し、衰え始めると厄介なことになる、という記録が長い間残されている。中国は、多くの人が考えているよりも早く、そこに到達することになるだろう。
この数十年間で初めて世界は「成長しない」中国と向き合うことになりそうです。衰退期に入る中国への対応を誤って痛い目を見ることが無いようにしなければなりません。