パナソニック、元社長中村邦夫氏が死去–ITバブル崩壊後大幅赤字からV字回復

CNET Japan

 パナソニック ホールディングスは11月30日、松下電器産業(現パナソニック ホールディングス) 元代表取締役会長、元代表取締役社長の中村邦夫氏が、11月28日に肺炎のため逝去したと発表した。83歳。


松下電器産業(現パナソニック ホールディングス) 元代表取締役会長、元代表取締役社長の中村邦夫氏

 中村氏は1939年滋賀県生まれ。大阪大学経済学部卒業後、1962年に松下電器産業に入社。イギリス松下電器社長などを経て、1993年に松下電器産業の取締役に就任。2000年に社長、2006年に会長に就き、2012年からは相談役、2018年から2020年までは特別顧問を務めた。

 社長就任中の2001年度には、ITバブルの崩壊から大幅赤字に陥ったが、同社初となる、雇用構造改革に着手。勤続10年以上、58歳未満の社員を対象とする「特別ライフプラン支援制度」による早期退職者を募集し、2001年度末までに約1万3000人が退職するなどの構造改革を実施。同時期に、収益に貢献することを基準に選定した「V 商品」に、集中的な販売促進、宣伝活動を行い、2002年度は増収、営業利益黒字化を達成。V字回復を果たした。

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