プロボクシング元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザーJr.(米国、45)が2022年11月14日(現地13日)、アラブ首長国連邦のドバイで人気ユーチューバー、デジ・オラトゥンジ(英国、25)とエキシビションマッチ8回戦を行い、6回TKO勝利を飾った。
試合はメイウェザーJr.がガードを固めるオラトゥンジを追いかけまわす展開で初回から主導権を握った。2回終了後にコーナーに戻ったメイウェザーJr.がセコンド相手に高速ミット打ちを披露するなど「楽勝」ムードを漂わせた。
メイウェザーJr.はラウンドの合間にダンス
3回終了後には会場の音楽に合わせて踊り出し場内を沸かせた。そして6回にいきなりギアを上げ接近戦で相手を圧倒し、最後は相手をコーナーに追い込んで連打したところをレフリーが両者の間に割って入り試合を止めた。
オラトゥンジはチャンネル登録者1000万人を超える人気ユーチューバーで、ボクシングはアマチュアで数戦こなし今年8月にプロデビューしたばかり。元世界5階級制覇でプロ50戦全勝のメイウェザーJr.との実力差は明白で、繰り出したパンチはほとんど空を切った。
エキシビションマッチの模様をリポートした米国のボクシング専門メディア「ボクシングシーン」(WEB版)は、オラトゥンジは豪華なエキシビションマッチに真剣に臨んだが、経験の浅いオラトゥンジはメイウェザーJr.の敵ではなかったと評した。
さらにメイウェザーJr.はラウンドの合間にダンスをし、ほとんどのラウンドで笑顔を見せたり冗談を言ったりしていたとし、6回に勝負を決めるまでオラトゥンジを弄んだと指摘。一方オラトゥンジが放ったほとんどのパンチは力がなく、メイウェザーJr.の体を簡単にすり抜けていったと解説した。
そして今年9月にさいたまスーパーアリーナで行われた格闘家・朝倉未来(30)とのエキシビションマッチに言及。記事ではオラトゥンジ戦の内容と比較し、メイウェザーJr.は朝倉とのエキシビションマッチでは明らかに真剣だったと分析した。同エキシビションマッチは2回終了間際にメイウェザーJr.が右カウンターでダウンを奪い、そのままレフリーストップとなった。
メイウェザーJr.はプロボクシングを引退後、18年12月に行われた格闘技イベント「RIZIN.14」で那須川天心(24)とボクシングルールのエキシビションマッチを行い、那須川から3度のダウンを奪い1回TKO勝利を飾った。21年には人気ユーチューバーのローガン・ポール(米国、27)と対戦し話題を呼んだ。