【告発】不動産サイトの口コミがやたら高評価な1つの理由「2000円分のAmazonギフトをもらって目の前で書きました」

ロケットニュース24

グルメサイトやオークションサイトは言うに及ばず「口コミ」はあらゆる情報サイトの重要な指針である。逆に売り上げや業績が「口コミはあまり関係ない」というビジネスの方が少数派ではなかろうか? ただ一言、口コミの与える影響は絶大だ。

その口コミがどこもやたら高いことで知られる業界が『不動産業界』である。なぜ不動産業界の口コミは異様に点数が高いのか? 今回はその理由の1つの「サクラ」「やらせ」問題に切り込んでいきたい。

・不動産サイトの口コミが高い理由

そもそも『不動産業界』の口コミの点数が高い理由はなんだろう? 例えば家を購入するとなれば “人生最大級の買い物” となるワケだから、担当者とはそれなりに深い仲になるハズだ。

候補の家を探し出すだけではなく、内見、ローン、人生プランまでを相談していれば、それは購入者側にも情が湧くに違いない。そういう意味で不動産業界の口コミは「元々高めであたり前」だとは言えるだろう。

一方で、今回話を聞かせてくれたA子さん(30代女性)のように「結果的にやらせの口コミを書いてしまった」という人も存在するようだ。果たしてその成り行きや、A子さん側のメリットは何なのだろうか?

・「やらせの口コミを書いてしまった」

ここでA子さんのプロフィールを軽く紹介しておく。旦那さんと一児のお子さんと3人で暮らすA子さんは、昨年23区内にマンションを購入。その最後の最後で「やらせの口コミを書いてしまった」とのことである。


──結果的にやらせの口コミを書いてしまったとのことですが、本来なら何点くらいを付けたかったのでしょうか?

「いいところ星3……いや、2ですね。というのも、購入先の家を壊す、こちらの個人情報無くす、確認モレが多くて銀行が私たちと直接連絡とるようになる……などなど、ハッキリ言って最低な不動産屋でした」

──ふむふむ。

「ただ紹介された物件が良かったので、最後までお付き合いはしたんですね。それでも口コミは書くつもりもありませんでしたし、そもそも口コミのことなんか忘れてました」

──なるほど。ではどういった経緯で口コミを書くことになったのでしょうか?

「もう最後の最後ですね。不動産屋さんでサインをする時でした。ただその時も不手際があって、共同名義で購入したのに私の名前は消されていて、旦那の名前しか入ってなかったという……」

──それは散々でしたね。

「はい、だから悔しいんです。サインが終わった後、担当者さんから “最後にお願いがありまして……良ければ口コミを書いていただけませんか?”って言われて。私はてっきり後で書いておけばいいのかなと思って “いいですよ” と返事をしちゃったんです」

──ふむふむ。

「書いてくれれば2000円分のAmazonギフトも貰えるって言うし。引っ越しはお金がかかりますから」

──そうですよね。

「はい。で、口コミを書きますって言ったら “じゃあ、どうぞ” みたいな雰囲気になってるんですよ。よくわからないで戸惑っていると “その場で書け” ってことだったんです。担当者が見てる目の前で

──目の前で……!

「そうなんです。なんなら “投稿する前に確認させて欲しい” と言われました。色々と腹は立ってましたが、さすがに本人を目の前にして悪く書くことも出来ず……心で泣きながらの星5にしました」

──確かに目の前だとキツイですね。

「その星5も “星5にしてください” とハッキリ言われました。最初から “その場で星5と書いてくれ” と言われれば断ったかもしれませんが……いや、断れる雰囲気では無かったですね。部屋から出してもらえる空気じゃなかったというか」

──いま手元にその口コミと返信があるんですよね。拝見させていただいてよろしいですか?

「どうぞ」


A子さんが書いた口コミ(特定を防ぐため、やや文章を変えています)

「最初に色々な物件を紹介していただいた際に、条件や考え方を色々把握していただき、無理なアプローチなどもありませんでした。基本的に対応は丁寧で親切でした」


不動産会社の返信(特定を防ぐため、やや文章を変えています)

「A子様、誠におめでとうございます! 弊社をご評価いただき、ありがとうございます!! お客様の貴重な時間の中で最大限の提案ができるよう、弊社スタッフは迅速で丁寧な対応を心がけております! もし弊社の知識・経験が、A子様のお役に立てたなら大変嬉しく思います!

ご購入後も安心していただける、未来を見据えたご提案はできていましたでしょうか? 物件以外の事でも構いませんので、A子様のお役に立てる事案がございましたら、いつでもお気軽にお声掛けください。末永いお付き合いの程、どうぞよろしくお願いいたします!」


──A子さんの口コミ……素っ気ないですね(笑)。

「そうですよ。怒りを胸にしまい込み、無になって書きましたから」

──それに引き換え、返信は情熱的というか。なんか話を聞いちゃうと白々しく見えますね。

「自分がやらせ口コミを書いておいて言うのもなんですけど、最後の最後に目の前で書かせるやり方は悪質だと思いました。なんかこの会社についてる全ての口コミが “やらせなんじゃないか?” と感じてしまいます」

──でも……星5なんですよね?

涙・涙の星5です(泣)


上記のような「やらせ口コミ」に、法的な問題があるかはわからない。それはサイトポリシーによっても違うだろうし、長い目で見ればタイミングによっても解釈が異なる可能性があるからだ。


・倫理的には完全アウト

ただし、仮に法的な問題は無かろうと “倫理的” には完全にアウトではなかろうか? 特に不動産会社の名前を公表する予定はないが「告発される可能性があること」と「仮に告発されたら一大事」であることを、不動産会社は肝に銘じるべきだろう。

また、悪質な手段で口コミの評価を上げている不動産業者がどれほど存在するのかはわからない。真っ当な不動産会社が多いのか? それとも今回の件は氷山の一角なのか? もし内情をご存じの方がいらっしゃいましたら「お問合せフォーム」までご連絡ください。

というわけで、今回は『不動産サイトの口コミの評価が異様に高い理由』の1つをご紹介した。インターネットにおける口コミは重要な指針であるが、それに頼りすぎないことも重要なのかもしれない。

執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

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