世界12の国と地域に進出している『カレーハウス CoCo壱番屋』(ココイチ)。最近はカレーの本場・インドへ出店したことでも大きな話題を集め、もはや「世界のココイチ」と呼べるだろう。
今回私が訪れたタイも、インドに次ぐカレーのメッカ。ハーブやココナッツミルクを使ったカレーが有名なタイで、俺たちのココイチは無事にやれているのだろうか? 気になってバンコク市内のココイチを訪れてみたところ……
“目を疑うほど攻めた限定メニュー” を発見したので、私はココイチの無事を確信した。
・日本とはちょっと違う
タイの首都バンコク中心部はココイチの密集地帯。なんなら日本より店舗数が多いエリアもある気がする。
例えば『ロースカツカレー』なら、日本が864円、タイだと175バーツ(約677円)。タイの物価を考えるとやや高級品だが、日本よりお安く日本のカレーが食べられるのは嬉しい。
タイのココイチの特徴として、まず『オムカレー』が猛威を振るっている点が挙げられる。日本ではオマケ的ポジションにいるオムカレーだが、タイの人はよほどオムカレーが好きらしい。
また日本ではレギュラーメニューにない『スパゲッティ』も充実している。実はココイチは愛知県を中心にパスタ専門店『パスタ・デ・ココ』を運営するなど、パスタに関するノウハウを持っている……とはいえ、タイのココイチへ来てパスタを食べるってのも妙だが。
その他のシステムは日本とだいたい同じ。一部珍しいトッピングもあり、完全制覇には時間がかかりそうである。
・理外のタイ限定メニュー
私の心がシーフードオムカレーに傾きかけていた、その時だった。ある “尋常じゃないほど攻めたメニュー” を発見し、思わず我が目を疑う。その名も……
『和牛ステーキカレー』!!!
衝撃の385バーツ(約1489円)!!!!
ちなみに日本のココイチのグランドメニュー(三昧シリーズは除く)で一番高いメニューは『手仕込ヒレカツカレー』の1029円(税込)。仮に日本で和牛ステーキカレーが発売された場合、タイとの価格差を考慮すると、価格は2000円に近いという計算が成り立つことになる。よく発売に踏み切ったよなァ。
たしかに近年、和牛の人気は海外でも高まっていると伝え聞く。とはいえ……食べるの? タイ人が? 和牛を? ココイチで? カレーに乗せて??
記者としての義務感から注文した『和牛ステーキカレー』は、画像で見たより立派なステーキが乗っているようだ。これでウマくなけりゃ嘘だが……
当然ウマいに決まっていました!!!! 歯がなくても食べられそうな柔らかさ。端っこのスジさえも柔らかく、約1500円でも安いと感じる上質な肉だ。 “赤身ステーキの最高ランク” って感じで万人ウケしそう! あえて1つだけ難点を挙げるとするならば……
「カレーと別々に食べたかった」ってことかな……☆
和牛ステーキ肉がウマいからこそ、そしてカレーがウマいからこそ「一緒に食べるのがもったいない」と感じてしまったココイチの『和牛ステーキカレー』。1+1 は必ずしも2にならない場合もある……そう気付かされたバンコクの昼下がりだった。
ただし、このことは私の貧乏根性がそう感じさせたのかもしれないので、ステーキカレーを常食している上流階級の方々にとっては「一度は食べてみるべき一食」といえるだろう。タイを訪れたらチャレンジしてみてくれ!
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.