編集部から届いた3つの箱
4月下旬ごろ、編集部の石川さんからこんなメッセージが届いた。
で、届いたのがこれ。
嫌な予感がした。この歯車だらけの箱を開けるのだろう。箱根寄木細工の西洋版だ。
シュレディンガーの猫を救えるか
最初の対戦相手として、何となく一番簡単そうな箱を選択した。
説明書が入っている。
どうやらシュレディンガーの猫がモチーフのようだ。
シュレディンガーの猫というのは、量子力学という学問で「観測するまで状態が確定しない」という考え方を説明するための思考実験だ。今ではいろんな場面でカジュアルにネタにされている。とくに理系の大学生はすぐにシュレディンガーと言う。とにかく言いたいのだ。筆者もかつてそうだった。
ロジカルロジカルと、社会人一年目じゃないんだからと思いながら、さっそくこの箱にとりかかる。
最初のギミック
ひとまず箱全体を眺めてみよう。
どのツマミもびくともしない。いきなり詰んだ。仕方がないので箱をいじりつつ、テレビを見ながらレモンサワーを2缶空けた。とっくに猫は死んでいるであろう。
【注意】この先、若干のネタバレがあります。
ネタバレを回避して面白さを伝えるのがライターの腕の見せ所だとは思いますが、そうはいってもネタバレゼロでは何も伝わらないので若干だけネタバレさせてください。
そんな中、落ち着いて引っ張ると、ある1面のツマミだけポロっと取れることに気が付いた。
ふつうに壊してしまったのかもしれない。だって、ただツマミが取れただけだ。何も起きない。弁償とかになったらやだな。
1から5までの順番がありそうだ。ちょっと謎解きゲームっぽいぞ。
これはつまり、先ほど取れたツマミを、この穴に差し込んでいくということだろう。それしか考えられない。
それしかやることがないから仕方なく差し込んでいるのだが、これで何かが起きるとはとうてい思えない。どうにかなってくれ…!
そして本当にどうにかなった。5つすべてのツマミを差し込むと…
このように、ギミックを1つクリアするたびに次のギミックに挑戦可能になるようだ。いや、どうなってんのこれ。忘れちゃいけないのが、これはビデオゲームじゃなくて本物の箱だ。この箱を作った人の頭の中が見てみたい。
ちなみに、あとから振り返ると今ので進捗は20%ぐらいである。残りの80%はぜひ実際に遊んで確認してほしい。
というわけでここでネタバレ終わりです。ここからは安心してお読みくださいませ。
いろんなギミックたち
この後にもいろんなギミックが待ち受けていた。
など、数々のギミックをクリアし、ついに、
果たして、猫は救えたのか、救えなかったのか?結果は実際に遊んでご確認ください。
というわけで、シュレディンガーの猫、クリアー!!
残りの箱にも挑戦する
しかしあと2個残っている。
楽しそうだけどこれでゴールデンウィークが溶けるのはいやだ。フェスに行きたいしバーベキューもしたい。今日中に絶対解いてやる!うおおおおおお。
詳細はお見せできませんが、どちらも開きました。しかし白状しておくと、友人を招集し4人がかりで半日かかって何とか開けることができました。総じてなかなかに解きごたえのある謎解きゲームでした。
とにかくギミックがすごい
面白かった~。最後に情報を補足しておきます。
・ほんとうにロジカルに解ける
・言語に関する問題はほぼない (あるにはあるが、簡単な英単語のみ)
・メモできる紙やホワイトボードを用意するとよい
・「シュレディンガーの猫」は1人でも解けるレベル
・「デイヴィ・ジョーンズの監獄」はかなり難易度が高い
・「ネモ船長とノーチラス号の謎」はさらに難易度が高い
とっても面白いし、何度も言うがギミックがすごい。このギミックを味わえるだけでも価値のある箱だ。
延長戦!
やれやれ、箱も開いたし記事も入稿したし大満足😊 と、部屋でレモンサワーを飲みながらお笑い番組を見ていたら、追加で2個の箱が届いた。そんなことある?
こっちはすでに3個も解いているのに追加で2個も送ってくるなんて往生際が悪いなぁと思っていたら、今度の2個はどちらもまだ日本では売られていない新作らしい。そんな貴重なものを…。ありがとうございます。前言撤回します。
右側の箱のタイトルはキャメロットの試練という。アーサー王伝説がもとになっているようだ。アーサー王を通ってこなかったから全然わからない。まぁこれまでの3つの箱は世界観はあまり関係なく結局はパズル勝負だったので今回も気にせず黙々と解いていく。
【注意】この先、若干のネタバレがあります。
ここからふたたびネタバレがあります。油断していたところすみません。
ツマミを上下に正しくスライドさせることで円盤が回るやつだ。
こういうギミックが明らかなやつでもいざ解こうとするとけっこう複雑な操作が求められる。こういうじれったさ、好きです。
パズルを解いている時は取水塔だと信じて疑わなかったのだが、 どうやらアーサー王伝説にはキャメロット城というものが出てくるらしいので城だと後から気が付いた。くっ。筆者がアーサー王伝説を通ってこなかったばっかりに…。やっぱりね、知識と言うものは人生をより楽しむために必要なんですよ。
調べてみるとアーサー王伝説にはエクスカリバーという伝説の剣が出てくるらしい。これがそのエクスカリバーなのかもしれない。
しかしまだ6面あるうちの2面を解いただけだ。ふつうに考えてエクスカリバーは最後の最後に抜けるのが筋だろう。ということはこの剣はただの雑魚剣(ざこけん)だ。イボが3つもついているし絶対そうだ。
その後も面白ポイントがいっぱいありとても楽しめた。
あまりにもかわいいのでGIFにした。
結局、筆者は最後まで解くことはできなかった。最後の一歩手前まで来た感覚はあるのだが、最後の謎がどうしてもわからない。ここでギブアップ。でも楽しかった~。個人的にはこのキャメロットの試練が一番好きだ。
ちなみに、追加で送られてきていたもう1個の箱「ケンブリッジの迷宮」は初手から詰まってしまい、あきらめた。
いまはヒントが無いので詰まったらどうにもならないが、この先ヒントが公開されたら楽しめると思います。