今年の10月でサイト創設20周年をむかえるデイリーポータルZ。長きにわたり毎日やすまずレポート記事を掲載してきた。
現在は50人ほどのライターが在籍、日夜記事ネタをひねっては撮影し執筆している。
企画がうまくいけば興奮に乗せ走る筆も早いが、撮影がどうもパッとしなかった、ライティングでなんとか面白くせねば……と悩むことも多々ある。
そんなときどう書くか。ライターたちに聞きました。(ご案内:編集部 古賀及子)
※編集部より この記事は「デイリーポータルZを はげます会」の会員限定記事です。途中から有料になります。
シンプルな失敗をフォローする方法
●写真がブレたとき
「盛り上がりすぎて(興奮しすぎて)写真がブレました」とごまかします。(古賀)
検索したところライター地主さんも同様の手法を使ってました。デイリーポータルZ書き方あるあるかも。
ごまかす、というよりも興奮を伝えるためにわざとブラす、という意味合いもあるかもしれないですな(そうか?)。
●写真を撮り忘れたとき
料理の写真を撮り忘れたとき(よくある)、「あまりにも美味しそうで写真を撮るのも忘れて食べてしまいました!」は、めちゃくちゃ使います。(パリッコ)
フライングでうっかり食べてしまうことは多いんですよね!
ライター江の島くんほどの実力者になってくると、企画的に絶対に食べちゃダメなタイミングですら、食べてしまってごまかして(?)ました。
●撮影中におこられたとき
基本的になかったことにしてますが、短くさらっといれてます。
例)「途中で警備員に責任者誰と聞かれたりしたが(混ざりたかったのかな?)」(林雄司)
以下の記事はおこられを回避したパターンですが、この警備員さん登場シーンは何度読んでも吹きだします。
さらっと書くと笑えるんですよね。
ちなみに、デイリーポータルZのサイト内を「警備員」のキーワードで検索すると面白いです……!
●工作などの出来が微妙
「おおお!これは!」とか「ぬおおお!どこから見ても成功だ」などと奇声を発して空元気で乗り切るようにしています。(つりばんど 岡村)
迫力で押す、つりばんどさんの残した伝説的成功(失敗)といえばこちら。
変なものができた時「できた!」「やった!」「これこれ!」と言い切ります。気持ちが振り切ってるとその後が書きやすいので。
さらに小見出しとキャプションと本文、全部に「できた」って書くとエコーがかかってるみたいでなんか好きです(トルー)
どれどれ? と該当記事を見てみたら、キャプションまで合わせて3回書いているのに笑いました。
工作に失敗したときに落ち込んでいる顔の画像ではなく、「不安」という文字を前面に押し出した画像を載せたのですが、思いの外インパクトがあってよかったです。(ほり)
画像を作り丁寧に丁寧に不安を描写していく(が、それにより不安はべつに取り除かれない)の最高ですね。
なお、ほりさんの不安芸はこちらの記事でもお楽しみいただけます。
「サラリーマンが個展を開く方法を聞いてください」
●状況がネガティブ
視点をひとつうえのレイヤにあげてメタなことを言う。
例)「うまくいかない」ということがわかったので失敗ではない。
例)人生の目的が夢中になれる時間を増やすことであれば、今回は成功している(林雄司)
これめちゃくちゃ実践的じゃないですか!?!?
素直に開き直るライターたちのなかで、ウェブマスター林の屁理屈力がうなりをあげた格好。
ネガティブ→ポジティブの言いかえはいろいろパターンありますよね。
- まずい→新しい味
- (買った製品とかが)うまく動作しない→味がある
- おもしろくない話が長い→熱意がある
そのまま「味がある」って書くんじゃなくて、「○○みたいで味がある」って表現を工夫するとさらにベターです。
本当に新しい味だったり熱意があったりする場合も多いので、こう書いてあったら絶対そうというわけでは全然ないのですが。(石川大樹)
こちらも最高に使えるTips。
ネガティブはすべて、なんらかの風情です。
書くことがないときに膨らませる方法
●記事をまとめる文言が思いつかない
いいまとめが思いつかないときは「○○(その記事のテーマ)はまるで人生のようだ」と書いて、適当にこじつけて締めます。僕以外にも何人かやっているのを見たことがあります。(石川 大樹)
あはは、そうそうこれ使う使う! と思いながら、どんな記事があったかなあと検索して大変なのを見つけてしまいました。
足をつかずに自転車をこぎ続けたらどうなるか試す記事。
さらに続々、独自すぎる手法が続くのですが……ここからさきは「デイリーポータルZをはげます会」会員の方限定公開です!
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