検索大手Googleは米国時間6月27日、同社の古いメッセージングプラットフォーム「Hangouts」の提供終了計画の一環として、Hangoutsを使用するユーザーに「Chat」への移行を促すことを同社のブログ記事で明らかにした。エンタープライズユーザーによるChatへの移行は、2022年に入って実施済みだ。
提供：Google
Hangoutsモバイルアプリでは、Chatへの切り替えが求められる。ウェブブラウザーを介して「Gmail」上のHangoutsを使用しているユーザーについては、7月にアップグレードを実施すると、Googleは述べた。Googleによると、ほとんどの場合で会話は自動的にHangoutsからChatに移行されるという。
Googleはユーザーに対し、同社のデータエクスポートツールである「Google Takeout」を使用して、Hangoutsが11月に動作を停止する前にデータをダウンロードすることも推奨している。
2013年に提供開始されたGoogle Hangoutsは、現在は廃止されているソーシャルネットワーク「Google Plus」の中のチャットプラットフォームだった。Googleはその後、チャット機能をGmailなどの他の製品に追加した。同社は2017年、エンタープライズ顧客用のメッセージングツールであるChatを提供開始した。Chatでは、グループ会話、「Docs」「Slides」「Sheets」のサイドバイサイド編集、同社のコラボレーションツールである「Spaces」内でのコミュニケーションといった、新機能が提供された。
GoogleがHangoutsからChatへの移行を進めている理由には、セキュリティと規制の両方が含まれる。
Chatは、リアルタイムデータを使用して悪質なリンクを検出することにより、フィッシング保護が強化されていると、同社は2020年のブログ記事で述べていた。また、米国とEUの規制により、VoIPサービスについても従来の電話サービスと同じ法律に従うことが求められるようになった。Googleが通話発信機能をHangoutsから削除して、通話残高の払い戻しを行ったのは、そのためだった。加えて、エンジニアに2つではなく1つのチャットアプリに取り組んでもらう方が、効率的なリソース配置が可能だ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。