iPhoneでZoom会議に参加するとき、音声入力にピンマイクが使えないかと試してみたことがあったが、あれから色々と調べたところ、どうやらピンマイクの利用には変換コネクタが必要だったようだ。これで、もしiPhoneでピンマイクが使えるようになれば、Zoomやハンズフリー通話をする時の機材が、もっとコンパクトになるだろう。
……この記事を書いている時点で、東京都でまん延防止等重点措置が解除されてから33日が過ぎた。
私が勤めている新宿にある中小企業では現在、各スタッフが可能な範囲でリモートによる業務を行っている。その中で、今回は変換プラグを購入して、ピンマイクをiPhoneでいろいろと使ってみた。
4月18日(月): ようやくピンマイクでZoom会議に参加できた!
長いこと仕事で使ってきたボイスレコーダーについていたピンマイクだが、いろいろ調べてみるとプラグの種類が3極だったため、iPhoneに接続しても使えなかったらしい。3極プラグを4極に変換するコネクタが、ネットなら1000円以下で売っていたので、さっそく購入。このコネクタを介して、改めてピンマイクをiPhoneに接続してみる。
なお、変換コネクタはマイク入力とイヤフォン出力の2股に分岐していたので、マイク入力にピンマイクを接続したところ、Zoomにこちらの音声を送ることができた。もちろん、イヤフォンで相手の声を聴くことも可能。これなら、iPhoneの内蔵マイクとスピーカーよりも良い音質で、Zoom会議にハンズフリーで参加することができそうだ。
4月26日(火): 電話での利用もOK! 外部スピーカーでの音声出力も
iPhoneでピンマイクが使えることが分かったので、今日はこれをZoomだけでなく、電話にも使ってみようと思う。ヘッドフォンを身に着けるのも面倒なので、今度はイヤフォン出力を自宅にあったスピーカーに接続。スマホやピンマイクは机の上に置いたままで、電話相手と話してみる。
その結果だが、ハンズフリー通話(電話アプリのスピーカー機能)とは違い、“音割れせずに相手の声が聞こえる”というのはかなり快適だった。iPhoneの内蔵スピーカーを使って電話していると、相手の声が聞きとりにくくて、思わず聞き返すことも出てくるのだが……。これなら仕事にも十分に使えそうだ。
自由になった両手でメモなどが取れるだけでなく、イヤフォンすら身に着けていないので、それこそ部屋の中を歩き回りながらでも会話が可能。こちらの声も「ハンズフリーとは思えないぐらい聴きやすい」とのことだったので、引き続きテレワークで仕事をする時は、このスタイルで電話をしたいと思う。
4月20日(水): 電話の声をPCのスピーカーで再生…できない?
昨日の電話に使ったスピーカーだが、普段は部屋のデスクトップPCで使っているものなので、いつもiPhoneにケーブル接続しておくのは難しい。そこで、変換コネクタのイヤフォン出力を、デスクトップPCのライン入力に接続してみた。このPCを経由して、スピーカーで電話の音を鳴らそうと思ったのだが、ライン入力が反応してくれない。なぜだ……。
Windowsの設定で「録音」デバイスの一覧を確認すると、ライン入力は「接続されていません」と表示されている。どうやら、オーディオケーブルの接続自体が、認識されていないようだ。
4月21日(木): ライン入力が無事稼働、PCでの音声録音も
あれからケーブルを変えたり、設定を見直したりしてみたところ、ようやくライン入力が無反応だった理由が分かった。現在、デスクトップPCのバックパネルには、マイク入力にヘッドセットを繋いでいるのだが、どうやらこれが影響していたらしい。オンボードのサウンド機能では、マイク入力とライン入力を同時に扱うことはできないということなのだろう。
ヘッドセットのケーブルをPCから外したところ、ライン入力を認識するようになったので、Windowsの設定画面を表示。ライン入力した音声を、そのままスピーカーで鳴らすように設定を変更する。その上で、電話をかけてみたところ、こちらの声をピンマイクで拾い、相手の声をスピーカーで鳴らすことができた。イヤフォン出力からライン入力ということで音割れも心配していたが、iPhone側のボリュームを上げていっても音割れすることもなく問題なさそうだ。これなら、いちいちスピーカーの入力を切り替える必要がないので、気軽にピンマイクを使ったハンズフリー通話ができそうだ。
さらに、iPhoneをオーディオケーブルでつないだことで、電話の声をデスクトップPCで録音できるようになった。ただ、録音できるのはライン入力から入ってくる相手の音声だけで、自分の声は拾うことができない。まぁ、ピンマイクはiPhoneにしかつながっていないので、当たり前のことではあるが……。
とはいえ、電話の内容を後で確認するだけなら、相手の声が録音できるだけでも十分に役立つ。取引先と重要な電話をする時などは、録音用のフリーソフトを立ち上げておくと良さそうだ。