米国の暗号通貨取引所Coinbaseは7日(現地時間)、国家による経済制裁措置に対して同社がグローバルで実施している取り組みについて公開した。ロシアの個人および団体について、累計で2万5,000以上の仮想通貨ウォレットのアドレスをブロックしたという。ほとんどは2月末からのロシアによる軍事行動以前に特定したアドレスとしている。
同社では、米国や英国、EUなどにより制裁対象となっている個人や団体による口座開設を不可とするほか、制裁対象地域(クリミア、北朝鮮、シリア、イラン)から同社のWebサービスや製品へのアクセスをブロックしているという。さらにグローバルでの制裁対象リストの定期的な更新も行なっている。
また、ブロックチェーン分析プログラムにより、制裁を受けた個人に関連するアカウントを特定し、ブロックチェーンアドレスのブロックを行なっている。特定したアドレスは政府とも共有しているという。
そのほか、取引における日時や金額、ウォレットアドレスなど取引情報の可視性が高いこと、追跡がしやすいこと、改ざんされず情報が恒久的に残ることなども暗号通貨の特徴で、制裁回避やマネーロンダリングの抑止に効果があるとしている。
なお同社では、現在各国が実施しているロシアに対する制裁措置について、全面的に支持するとしている。
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