ファミレスの最高額メニューを片っ端から食べていくこの企画『ファミレスの1番高いメニュー全部食う』も第19回目を迎えた。正直、この企画を実施するまでは「和食ファミレス」とは無縁な生活を送っていたが、世の中にはまあまあな数の「和食ファミレス」が存在する。
今回お届けする「和食さと」もその1つで、エリアによってはさほど馴染みがない、もしくは「全く知らない」という方もいらっしゃるハズ。だがしかし、実は和食ジャンルではもっとも店舗数が多いファミリーレストランらしいのだ。
・店舗数は和食ファミレスNo.1
ファミレスと聞くとどうしても「ガスト」「デニーズ」「サイゼリヤ」……などなど、まずは洋食が頭に思い浮かぶもの。そもそもファミレスは、1970年代に米国の郊外に立地するコーヒーショップが参考になっていると、Wikipediaに書いてあった。
ただし「夢庵」「華屋与兵衛」「藍屋」「とんでん」など、一定数の和食ファミリーレストランが存在することも事実で、冒頭でもお伝えした通り「和食さと」は「和食ファミレスでは日本一の店舗数を誇る」と、こちらもWikipediaに書いてあった。サンキュー、Wiki。
・関西ではメジャー?
それはどうでもイイとして、和食さとは東証1部の上場企業「SRSホールディングス」の傘下にあり、本社のある関西を中心に、関東や東海地方など120店舗以上を展開中。特に大阪府内には、40店舗以上を構えている。
ぶっちゃけた話、私自身は今回が「はじめての和食さと」であったが、これまで訪れた和食ファミレスの「夢庵」と「華屋与兵衛」は、それぞれ「なるほど」という見所があった。果たして和食さとの最高額メニューはどんな仕上がりなのだろうか?
・はじめての和食さと
さっそく、訪れた和食さとでメニューを眺めてみると、意外にもハンバーグや海老フライなどの洋食メニューがチラホラ目に入ってくる。また和食ファミレスらしく寿司や「○○膳」も充実していた。
その中で最高額メニューはというと「国産牛の牛すきうどん鍋定食 肉1.5倍」で、価格は2528円。その他のメニューのほとんどが2000円以内に収まっていたことを考えると、和食さとの中ではセレブ級の価格設定といえるだろう。なお、肉を1.5倍にしない場合は1978円だ。
で、テーブルに到着した「国産牛の牛すきうどん鍋定食 肉1.5倍」は、カセットコンロでぐつぐつ煮込むタイプのすき焼きであった。「国産牛」をウリにしているものの、お世辞にも「いい肉だな~」と思えないところがファミレスっぽくて個人的には好きである。気楽でいいよ。
・安定のお味
肝心のお味はというと、濃いめ & 甘めの割り下で「ど真ん中のすき焼き」といった感じ。ご飯と一緒に食べる系のすき焼きとしては “王道の味付け” と言っていいのではないだろうか? 感動はせずとも、ガッカリすることも無い抜群の安定感だ。
肉自体も「とろけるぅ~」といった感じではなく、甘めの割り下を邪魔しない存在感である。ただし、肉1.5倍はさすがに食べ応えがあり、ボリュームはかなりのもの。割り下が染みこんだうどんも “隠れボス” 的なウマさで、トータルとしては十分に満足できた。
はじめての和食のさと、そして「国産牛の牛すきうどん鍋定食 肉1.5倍」の総評としては「感動こそしないが、安定感は抜群」といったところだろうか。というか、ファミレスはそれが1番大事。そういう意味では「和食ファミレスで日本一の店舗数」の貫禄を感じた次第だ。
というわけで、安定感と貫録を感じた和食さと。おそらくではあるが、どのメニューを食べても外す可能性はかなり低いことだろう。和食さと、普通に上質な和食ファミレスでした。