AMDは8日(現地時間)、データセンター/HPC向け新製品やロードマップを紹介するイベント「AMD Accelerated Data Center Premiere」を開催し、この中で次期のデータセンター向けCPU「Milan-X」(開発コードネーム)および「Genoa」(同)を発表した。
Milan-Xは、既存の第3世代EPYCプロセッサをベースに、キャッシュを垂直方向にスタックして実装した3Dチップレット技術を採用。これにより、「3D V-Cache」と呼ばれるL3キャッシュメモリを1パッケージに統合した。合計キャッシュ容量は804MBに達する。
L3キャッシュ容量が通常の3倍となったことで、メモリバンド幅を拡大し、レイテンシを低減。既存のシステムからBIOSアップグレードを行なうだけで、50%もの性能向上が図れるとする。
3D V-Cache搭載EPYC CPUは2022年第1四半期に出荷予定で、Cisco、Dell Technologies、Lenovo、HPE、Supermicroから搭載サーバーソリューションが登場予定。
このほか、2022年中に、5nmプロセスのZen 4ベースの高性能CPU「Genoa」も予告。5nmの採用により密度が2倍、電力効率が2倍となり、性能も1.25倍向上する。最大96コアを内包するほか、新たにDDR5メモリやPCI Express 5.0への対応も図られた。
さらにその次として「Bergamo」を2023年上半期に投入する。こちらは密度に特化したキャッシュ階層でより多いコア数を実現できる新しい「Zen 4c」コアとなり、最大128コアを達成。クラウドネイティブアプリケーションに最適化され、1ソケットあたりのコア数を飛躍的に向上させるとしている。
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