ニュースサイト「プレジデントオンライン」は2021年12月24日、前23日に配信した記事「ソマリアの海賊をあっという間に消滅させた”すしざんまい社長”の声かけ」を削除したと発表した。
同記事をめぐっては、ツイッター上で大きな注目を集め、一時は「ソマリアの海賊」などの関連単語がトレンドに浮上した。
「掲載前の事実確認が疎かでした」
プレジデントオンラインが配信した記事は、あさ出版(東京都豊島区)が発行した黒木安馬さんの著書「雲の上で出会った超一流の仕事の言葉」の一部を再編集したものだ。
内容は、寿司チェーン店「すしざんまい」を運営する喜代村(東京都中央区)の木村清社長の活動を伝えるもので、木村社長が自らソマリアに出かけ、海賊たちにマグロ漁を教えると、国際問題となっていた襲撃被害が消滅したとしている。さらに、このエピソードはグローバル・マネジメント誌「ハーバード・ビジネス・レビュー」でも紹介されたという。
プレジデントオンラインは翌24日、同記事を削除した。理由については、ツイッターでこう伝える。
「当方で12月23日に配信した記事『ソマリアの海賊をあっという間に消滅させた”すしざんまい社長”の声かけ』は、内容が事実と異なるため削除しました。本件が『ハーバード・ビジネス・レビュー』に掲載された事実はありません」
そのうえで「掲載前の事実確認が疎かでした。お詫び申し上げます」と謝罪した。
記事を転載していたニュースサイト「SankeiBiz」も同日、記事を削除し次のとおり謝罪した。
「こちらの記事は『プレジデントオンライン』からの転載になりますが、内容に事実誤認があり削除いたしました。読者の皆様にはご迷惑おかけいたしました。お詫び申し上げます」