クリスマスの楽しみといったらプレゼントとデザートに食べるケーキだろう。クリスマスケーキと聞いて多くの方が頭に思い浮べるのは、イチゴの乗った生クリームケーキなんじゃないかな?
だが、諸外国は意外とそうでもないらしい。たとえばドイツではシュトーレン、アメリカではジンジャークッキーなど、国によってクリスマスケーキのポジションは色々と異なるようだ。
今回紹介する「パネトーネ」はイタリアでのクリスマスに欠かせない伝統的な菓子パン。聞き慣れない方もいると思うが、意外にも我々の身近なお店で取り扱っていた。
・ミラノの銘菓「パネトーネ」
パネトーネとは、バター・卵・ドライフルーツをたっぷり練りこんだイタリアの伝統的な菓子パン。「パネトーネ種」という特殊な酵母で発酵させて作るため、通常のパンより日持ちがするという。
イタリアの人々にとってクリスマスは家族と過ごす大切な時間。事前にパネトーネを購入し、毎日ちょっとずつ食べながらクリスマス当日が来るのを楽しみに待つんだって。なんだか素敵だよね。
日本ではあまり見たことがないかと思いきや、この時期になると無印良品やカルディなどで売られているみたい。
両者ともパネトーネの肝である「パネトーネ種」は使われているが、無印のパネトーネは日本で作られていて、カルディのパネトーネはイタリアから輸入されている。クリスマスも直前ということで、どちらが美味しいのか食べ比べてみたぞ。
・外装は大きく違うが、中身は同じ感じ
無印良品は1種類だけの販売だが、カルディは複数のブランドの商品を取り扱っていた。今回は小型でパッケージがかわいい「パオロラッザローニ パネトーネ 100g」で比べていこうと思う。
外装をとっぱらうと瓜二つな見た目。無印良品は230gで税込790円、カルディは100gで税込429円だったので、グラム単位でみれば無印良品のパネトーネの方がお得という計算になる。
包丁を入れてみたが、断面もさほど変わらない。無印のほうが若干きめ細かくて黄色っぽいかなぁという程度だ。
・日本産とイタリア産、味の違いは?
まずは無印良品のパネトーネを食べてみた。食感は完全にパンで、口に入れた瞬間レーズンの洋酒のような風味と、オレンジやシトロンの酸味が広がった。製造元がドンクだけあって安心の美味しさである。
見た目よりもたっぷりレーズンが詰まっているのだろう。どこを食べても必ず口に入ってくるので、むしろレーズンパンに近いと言っていいかも。
一方でカルディのパネトーネは無印のものよりあっさりとした印象。同じくドライフルーツはたっぷり入っているのだが、レーズン自体の風味が優しいんだろうな。
パサパサしているわけではないが、なにか飲み物と一緒に食べたくなるような口当たりであった。HPでオススメされているように、甘いスパークリングワインと一緒に食べたら相性抜群なんじゃないかな。
・購入するならどちらがいいか
個人的には味がはっきりしている無印良品が好みであったが、一緒に食べた家族とは意見が割れた。
大まかな味は同じで、菓子パンに近いのが無印、アッサリめなのがカルディのパウロという感じ。どちらかが特別優れているということはなく、両方とも美味しく頂いた。
たくさん食べたい人は無印良品で買った方がお得だし、クリスマス気分を高めたい人はパッケージが可愛いカルディ一択だろう。プレゼントとして渡せば喜ばれそうだしね。
無印もカルディもオンラインでの販売は終了しているので、イタリア定番の味が気になった方はお近くの店舗を覗いてみてほしい。
参考リンク:カルディ「パオロラッザローニ パネトーネ」
執筆:まろ
Photo:RocketNews24.