スシローと言えばフェアが多いことで知られている。その開催スパンはほぼ2週間。したがって、基本的には2週間に1回新ネタが登場するわけだが、気づけば2021年のフェアを全制覇していた。うっかり。それどころか、思い返せばフェア商品じゃないネタもほぼ全部食べている。
「ほぼ全部」と言ったのは店舗によってネタが微妙に違うからで、普段行く店舗にラインナップされたネタならおそらく全部食べた。そんな私(中澤)が2021年に書いたスシローに関する記事は56本。回数で言うと100回以上行ってる。そこで今年1年で個人的にヒットだったスシローメニューを厳選して16個ご紹介したい。
身が厚く脂の乗った寒ぶりが黄皿なのは高コスパ。もはやスシローの寒ぶりを食べないと冬は始まらない。
生のかに身って結構賭けだと思うけど、スシローの大型生本ずわい蟹は大きく新鮮でウマかった。かに味噌和えも、かに身を入れてボリュームを誤魔化してるのではなく、身が入ることによってかに味噌のコクが強調されているようなバランスがグッド。
スシローのジャンボほたて貝柱がウマイのはもはや言うまでもないことかと思うが、それがダブルになっているというゴージャスさ。
ただし、入荷状況によってはジャンボほたて貝柱ではなく、小さめのほたて貝柱が1貫に2個乗ったのが来る時があるので味わえるかどうかは運。
馬刺しの滑らかな肉味とまろやかなユッケだれがケミストリーを起こしている。ラインナップされていたら絶対に注文するヤツ。
ユッケと名のつくスシローの寿司の中で1番卵黄の味と噛み合ってるのがかつおだと思う。まぐろユッケより断然こっち! 黄皿なのも高コスパ。
ゴールデンウィークに初登場した麹熟成シリーズは発明であった。むちっとした食感となったまぐろ、サーモン、いかは、ネタとしては食べなれたものなのに、味はきっちりワンランク上がっている。それで黄皿なんだから、アイデアのスシローここにありという寿司だ。
こちらもアイデア寿司。生たこ、梅、きゅうりって寿司においては脇役ポジションかと思うが、その3つの味が口の中でパズルのように噛み合って激ウマに。これがラインナップにある時は、主役級の注文率です。
寿司ではないが、スシローの揚げ物はウマイことで有名だ。中でも、ちか天ぷらは税抜き100円(都市型店舗は120円)という安さにもかかわらず、ボリューミーでウマかった。淡水魚のようにあっさりした身がサクッと軽く揚がっていて塩に合う。
スシローと言えば麺類でも知られている。そして、今年、麺類で一番ウマかったのが7月に登場した「匠の一撃 鰻辛雷麺(ウーシンライメン)」だ。
鰻を揚げた鰻カツと底に溜まった濃厚な甘みのタレはまるで鰻まぜそば。その濃さをふんだんに盛り付けられたきゅうりとねぎがスッキリ流して次のひと口へ誘う。ローストビーフまぜそばもウマかったし、スシローのまぜそば系は基本ハズレがないイメージ。
ハズレがないと言えばプリンもハズレがない。レギュラープリンである「とろっとプリン」が柔らかい系プリンの中で世界一ウマイことは言うまでもないことだが、固めにおいてもそのポテンシャルを見せたのが9月に登場した「ボーノ!イタリアンプリン」だ。
濃厚な卵黄の風味とトロけるような味わい。やはりスシローのプリンは信用できる。
大とろにこだわりを持つスシロー。普段から炙りなどのアレンジメニューも見かけるが、初めて「大とろのレアしゃぶ」が登場したのは10月のことだった。見た目は火が通ってるのか分からない程度だったので、味もそこまで変わらないだろうと思いきや……
めちゃくちゃ脂の旨味が引き出されている。肉感があると言っても良いその味は、完全に別物になっていて、スシローにまた1つ技を教えられた。
同じく技を感じたのが「えんがわ焦がし醤油」。おそらく、バーナーで炙ってるのだと思われるが、ぷるぷるで溶けるような味は、えんがわの旨みが最大限に引き出されていると言っていい。その味は例えるなら寿司界のホルモン焼き。炙りに1番マッチしているネタかもしれないとすら思った。
一方、素材のウマさを感じるのが「あんきも」である。たら白子とあんきもはスシロー冬メニューの定番だが、毎年クオリティーはあんきもの方が高い。2貫でお値打ち皿は普通に高コスパ。
個人的には、スシロー唯一の弱点は肉寿司だと思う。それもハンバーグやミートボールなどの加工系じゃなく、切り身が乗ってる肉寿司だ。ペラってたり固かったりすることが多いのである。だが、「サーロインの炙り」だけはガチ。
分厚い上に肉質も柔らかくまさに肉寿司と聞いて思い浮かべる肉寿司がそこにある。そうそうこういうのが欲しかったんだよ。
タッチパネルで注文できない寒ぶり腹身。じゃあ、どうやって食べるのかと言うと、レーンに流れているのを発見するしかない。人呼んで「裏メニュー」だ。
しかしてその実態は、醤油を弾くほどに油の乗った旨みの塊。寒ぶりの大とろと言えるような味なのに黄皿で2貫なのも美味しいところ。ぶりっぽいのに、血合いがなく皮部分が銀色なのが流れてたら要チェック!
裏メニューでもう1つ鉄板なのが「倍盛り海鮮ユッケ」である。様々な魚の切り落としにユッケだれまでかかってゴージャスな一品だけどこちらも黄皿で2貫という安さ。
スシロー広報いわく、こういった裏メニューがあるのは「タッチパネルに載せるほどの量が安定して確保できない」からなのだとか。1匹の魚から少ししか取れない部分だが、旨みが詰まった部分でもあるので、店で出た時にレーンに流すというスタイルを取っているらしい。したがって見つけたらラッキーなチートネタと言って差し支えないだろう。
そんなわけで、今年1年スシローを食べまくった結果、ベスト16は上記のメニューとなった。店によっては、ひっそりとラインナップに追加されているところもあったりするので見つけたら必食! 来年2022年もぜひ販売して欲しい~!!
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.