神社仏閣を参拝した証となる「御朱印」の鉄道版となるのが「鉄印」だ。全国40社のローカル鉄道会社の駅窓口に、御朱印帳ならぬ鉄印帳を持参すると記帳してもらえる。いつかチャンスがあれば「鉄印帳を片手に鉄印集めをしたい」と思っていたのだが……ついに!
鉄印帳をゲットォォォオオオオ! 実は「鉄印帳は指定のものでなければ記帳できない」というルールがあるため、せっかくなら鉄印集めをスタートする日に鉄印帳も購入しようと考えていたのだ。というわけで、1発目に訪れたのは……
・平成筑豊鉄道「金田駅」
福岡県の平成筑豊鉄道のである。直方市〜田川市〜行橋市を結ぶローカル鉄道だ。20時過ぎに「金田(かなだ)駅」に到着。窓口はもう閉まっている時間だが、待合室内でなんと……
鉄印自販機を発見ッ!
まさか記念すべき “鉄印第1号” を自動販売機で購入することになるとは……で、どうやら「通常鉄印(300円)」と「コラボ鉄印(500円)」の2種類を販売しているようす。よく分からなかったため、より華やかなデザインのコラボ鉄印を買うことに決めた。
100円を5枚投入して……
ズドン。
この小さな箱の中に鉄印が入っているようだ。しかし……
せっかく鉄印をゲットしたものの、肝心の鉄印帳は「平日の10時〜13時、14時〜18時30分」に窓口で販売しているという。そんなこんなで翌日……
鉄印帳(2200円)を購入!
おし、いよいよ念願の鉄印集めが始まったぞ。鉄印帳ならびに鉄印には「御船印」と同じく、旅行需要の喚起や経営支援の狙いがあるそうだ。
ちなみに、プロジェクトがスタートした2020年夏には鉄印帳が一瞬で完売。すでに40社コンプリートした猛者も少なくないという。マジかよ。なお、コンプリートを申請すると「鉄道マイスターカード」が発行されるそうなので、私ものんびりコンプリートを目指します。
・平成筑豊鉄道の鉄印デザイン
さて、鉄印のデザインは各社それぞれの個性があふれている。平成筑豊鉄道の鉄印には、400形「なのはな号」とマスコットキャラクター「ちくまる」が描かれていた。
そしてコラボ鉄印の “コラボ” とは、蛇腹になっている鉄印帳の裏側にあたる15社が連携した期間限定のデザインのこと。
集めていくと各社の車両が連結しているように見える仕掛けになっているらしい。またマスコットキャラや駅名標も描かれているから、通常バージョンを集めるよりも鉄旅気分を味わえるかも。
また、鉄印帳購入時に「鉄カード」もゲット。こちらも全国各地のローカル鉄道が利用促進や知名度向上につなげるべく発行している。記念に保管しておくか。
・スーパーハッピー号
さて、ヘイチク(平成筑豊鉄道)といえば、幸せを運ぶ「スーパーハッピー号」が有名。アーティスト・ミヤザキケンスケさんと福岡県福智町の子供たちが描いたハッピートレインは “見たら幸せになれる” と言われているので、鉄印と併せてチェックしてみてほしい。
鉄印帳を眺めながら「次の目的地」を考えるだけでも楽しい。個人的には、世界初のDMV(デュアル・モード・ビークル)を導入予定(2021年12月25日)の徳島県「阿佐海岸鉄道」が気になっている。
DMVは「線路では列車」に「道路ではバス」にチェンジするのが特徴だ。完全に未来だろ。とにかく、またどこかで鉄印をもらった際には報告したい。それでは!