【国内にたった1台!?】こんなにおもしろい体重計があるなんて! 1960年代の香港で使われていた「チケット式体重計」に乗ってみた!!

ロケットニュース24

体重計に乗るのが怖い……食欲の秋だからって油断しすぎたのだ。現実と向き合うのが怖くて、ここ2ヶ月ほど体重計に乗れていない。できれば今の体重をこのまま知らずに生きていけないだろうか……。

だがそんな私でも、思わず乗りたくなる体重計を見つけてしまった。それがトラベラーズファクトリー京都の中にあるチケット式体重計。スタッフさんの話によると実はこれ、日本におそらく1台しかないとても珍しい物だという。なんで文具店に置いてあるのだろう?


・ワクワクしながら体重を測れる

店内中央に置かれた目を引くオレンジ色の機械が、チケット式体重計だ。様々な文房具がひしめくなか、スポットライトもあいまってかなりの存在感を放っている。店内にいた他のお客さんたちも興味津々の様子だ。

どうやら、100円を入れると体重が刻印された可愛いチケットが貰えるという仕組みみたい。チケットの柄は10種類あり、どれが出てくるかは体重を測ってみてのお楽しみとのこと。どのチケットも京都らしい素敵なデザインでなんだかやってみたくなっちゃった!

早速乗ってみたぞ。2ヶ月ぶりの体重計だ。せめてもの意地で上着もカバンも置いてなるべく身体を軽くしてステップに乗る。


あれ? 止まった……?


あまりのデブさに壊れたのではないかと思ったが、そうではないらしい。すかさずスタッフのお姉さんが駆け寄ってきて馴れた手つきで機械を直してくれた。

再度機械が動きだし、出てきたチケットの柄は舞子さん。裏にはしっかりと体重が刻み込まれている。数字が予想よりもだいぶ大きかったためお姉さんに聞いてみたところ、数値は割と正確に出るとのこと。嘘だと言ってくれ。

また、止まった理由については「60年以上稼働しているため寒さに弱いんです。夏はバリバリ動いてくれますよ」ということだった。

古そうな機械だなとは思っていたがまさかそんな年代物だったとは。気になってより詳しくお話を伺ったところ、面白い話を色々と教えてくれたぞ。


・香港から船でやってきたチケット式体重計

チケット式の体重計というものは、インドの駅や香港の映画館など人が集まるところに当たり前のように置かれていたのだという。

体重計だけではなく身長計バージョンもあって、子供たちがアトラクション感覚で楽しんでいたとのこと。いまでいうトレーディングカードとかスーベニアメダルみたいな感じだったのだろうか。

同じアジアでポピュラーだったわりには日本で見たことないなと思ったのだが、それは日本に根付く銭湯文化が要因ではないかとのこと。

家庭に体重計が普及する以前から日本人は銭湯で体重を測る習慣があったため、海外みたいにチケット体重計が普及しなかったのではという話だった。なーるほど、たしかに納得である。

京都店に置いてある体重計は1960年代の香港で使われていたもので、海を越えはるばる日本にもたらされたものだ。チケット体重計に魅入られたオーナーの熱意と香港との縁があったからこそ京都店への設置が実現したのだという。

香港で当時使われていた昔のチケットも保管してあるとのことで見せていただいた。

紙の色や質感からかなり年季が入っていることが伺える。中国語と英語が入り交じっているデザインがいかにも香港って感じだな。

こういった縁起の良い柄はお守り代わりに持ち歩いたりしてたんだって。自戒のために体重が刻印されたチケットを持ち歩こうとしてた私とは雲泥の差である。


・チケットコンプを目指して通っている人や、滞在前と滞在後でトランクの重さを測っていく人も!

ここ数年、自分の中で体重計は忌避するものになっていたが、こんなに面白い機械で体重を測ってくれるのならば脂肪なんて気にしている場合じゃなかったな。チケット欲しさに結局2回も体重を測ってしまったよ。

太りすぎた現実を目の当たりにし心は折れたが、ここでしかできない貴重な体験と可愛いチケットは旅先での良い思い出となった。

チケット式体重計のあるトラベラーズファクトリー京都店は、新おしゃれスポット「新風館」の中にある。京都を訪れた際は、この貴重な体重計で自分の重みと向き合ってみてはいかがだろうか。

・今回ご紹介したお店の詳細データ

店名 TRAVELER’S FACTORY KYOTO(トラベラーズファクトリー 京都)
住所 「新風館」 京都市中京区烏丸通姉小路下ル場之町 586-2
時間 平日11:00~20:00

参考リンク:TRAVELER’S FACTORY KYOTOトラベラーズ日記
執筆:まろ
Photo:RocketNews24.

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